[1]冠動脈疾患の患者の睡眠に対する牛乳とはちみつの効果
- 発表年
- 2018年
- 研究機関
- イラン・セムナン医科大学
- 掲載誌
- Clinical nutrition ESPEN
- 研究の種類
- ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
- 対象
- 68人
- 結果の向き
- 良い方向
集中治療室に入院中の心臓病の患者68人で、牛乳とはちみつを飲んだ群は通常のケアの群より睡眠の点数が良かった。

効きます。牛乳と混ぜて飲んだ入院患者で、睡眠の質問票の合計点が良くなりました。
心臓の病気(急性冠症候群)で入院した患者68人のランダム化比較試験です。牛乳とはちみつを混ぜたものを毎日2回、3日間飲んだ群は、通常のケアだけの群より、質問票で測った睡眠の合計点が良くなりました [1]。寝つきや眠りの深さなど項目別の結果は、要旨からは分かりません。大人で睡眠を調べた研究として整理できたのはこの1件で、偽薬(成分のない対照)も使われていません。根拠の確かさは低めです。試験が1件だけで、参加者が68人と少ないためです。
牛乳と混ぜた場合の、入院中の患者の結果です。
試すなら、研究に近い「牛乳に混ぜて飲む」形が目安です。糖分が含まれるので、血糖値が気になる人や服薬中の人は、医師・薬剤師に確認を。1歳未満の赤ちゃんには与えないでください。
この記事は、成分や方法について公開されている研究を整理したものです。特定の商品の効果を評価したものではなく、個別の診断・治療の助言でもありません。
| 項目 | 点 | 配点 | 何を見るか |
|---|---|---|---|
| 研究デザイン | 30 | 40 | いちばん信頼できる研究の種類 |
| 研究の量 | 6.6 | 20 | 研究件数と参加人数 |
| 一致度 | 25 | 25 | 結果の向きがそろっているか |
| 新しさ | 6 | 10 | 最新の研究が何年以内か |
| 精度 | 0 | 5 | 信頼区間が「差なし」をまたがないか |
合計 67.6 点を、エビデンス強度 C の範囲(30〜64 点)に収めて、スコアは 64 点です。 判定に使った研究は、ランダム化比較試験 1 本。 この上限により、強度を B から C に下げました。 根拠の研究が、この疑問の対象とは違う人たちのものだけなので、強度は B を上限にしています。
配点の決まりは 評価方法について に公開しています。計算はプログラムが行い、広告や商品のデータは使いません。
はちみつは、ミツバチが花の蜜を集めて作る食品です。のどを和らげる、寝る前に飲むと眠りやすくなるなどとされ、アカシアやマヌカなど花の種類によって色や風味が違います。主成分は糖分で、牛乳やお茶に混ぜて飲む人もいます。注意点は、1歳未満の乳児には与えてはいけないことと、糖分を含むため血糖値が気になる人は医師・薬剤師に相談することです。
答えの中心は、イランのセムナン医科大学などの研究チームが2018年に発表したランダム化比較試験です [1]。ランダム化比較試験とは、参加者をくじ引きのように分けて、2つの方法を比べる方法です。急性冠症候群(心臓の病気)で入院した患者68人が対象でした。
| 研究の種類 | ランダム化比較試験 |
|---|---|
| 対象 | 急性冠症候群で入院中の患者68人 |
| 比べたもの | 牛乳とはちみつの混合物 / 通常のケアだけ |
| 結果 | 睡眠の質問票の合計点(0〜100点)が、混合物を飲んだ群で良かった |
入院直後は2つの群に差がなく、3日目に差が出ました [1]。
偽薬も牛乳だけの群もないので、「何かを飲んだ」ことや牛乳の影響と、はちみつの影響は分けられません。試験が1件だけで、人数も少なく、偽薬もないため、根拠の確かさは低めです。
2018年の試験では、牛乳とはちみつの混合物を毎日2回、3日間飲みました [1]。自宅での量や期間の目安ではなく、健康な人の結果とも分けて考える必要があります。副作用は、この研究の要旨からは分かりません。はちみつは糖分を含むため、血糖値に気をつけている人や、持病・服薬中の人は、医師・薬剤師に相談してください。
消費者庁は、1歳未満の乳児には、乳児ボツリヌス症を発症することがあるため与えてはいけないとしています。
赤ちゃんのいる家庭では、スプーンやはちみつの扱いに気をつけてください。
牛乳と混ぜたはちみつは、質問票で測った睡眠の合計点を良くします。ただし、根拠の確かさは低めです。
根拠は入院患者の試験1件で、痩せる・低血糖を防ぐ・メラトニンが増える・リラックスできるといった話は、研究では確かめられていません。
試すなら牛乳に混ぜる形で、血糖値や服薬が気になるときは医師に確認しましょう。
関連して、寝室を暗くすると眠りは良くなる?や耳栓やアイマスクで睡眠は良くなる?も、寝る環境の整え方の参考になります。
研究では確かめられていません。見つかった試験は牛乳とはちみつの混合物で、はちみつ単独の効果かは分からないためです。
質問票で測った睡眠の合計点が良くなったことは分かっています。寝つきや眠りの深さなど項目別の結果は、要旨に書かれていないため分かりません。
いいえ。1歳未満の乳児には与えてはいけません。糖分も含むため、血糖値が気になる人は医師・薬剤師に相談してください。
研究では確かめられていません。試験は毎日2回、3日間飲んだもので、飲んだ時刻は要旨に書かれていません [[30390870]]。
集中治療室に入院中の心臓病の患者68人で、牛乳とはちみつを飲んだ群は通常のケアの群より睡眠の点数が良かった。
急な咳のある子どものRCT10件で、はちみつの群は子どもの睡眠が良くなる傾向だった。数値の統合はされていない。
576人のメタ解析で、咳による子どもの睡眠への影響ははちみつの群で平均0.73点小さかった。
日本の1〜5歳の風邪の子ども161人の二重盲検試験で、はちみつは偽薬のシロップと夜の咳と睡眠に差がなかった。
ヒトの臨床試験の結果は割れており、体重が減らなかった試験もあった。多くは動物の研究だった。
健康な大人37人で、砂糖の代わりにはちみつをとった期間は、1週間後に一時的に体重が増えた。
判定「効く」は、公開している評価方法に沿ってプログラムが算出しています。