ヨーグルトは食べても太りにくい?

ヨーグルトは食べても太りにくい?
読了目安 5〜7分最終更新日 2026.11.06
答え良い関連がある

毎日50g多く食べるごとに、過体重・肥満のリスクが13%低い関連があります。

根拠

成人を長く追いかけた研究(コホート研究)のまとめで、ヨーグルトを毎日50g多く食べるごとに、過体重・肥満になるリスクが13%低い関連でした [1]。ひと皿分多いごとに、体重の増え方が年に約41g少ない関連も出ています [2]。根拠の確かさは低めです。食習慣を聞き取った観察研究が中心で、もともと健康に気をつけている人がヨーグルトを食べているだけ、という見方を否定できないためです。一方、乳製品を増やすだけの試験29件・2101人のまとめでは、体重に差はありませんでした [3]。カロリーを減らす食事と組み合わせた試験27件では、平均1.16kg多く減っています [4]。

この答えの範囲

食習慣を比べた観察研究が中心です。試験は牛乳やチーズを含む乳製品全体のもので、ヨーグルトだけの結果ではありません。

じゃあ、どうする?

「太るから」と外す理由は、研究からは見つかっていません。足すだけで食事がほかに変わらなければ総カロリーは増えるので、甘いおやつや飲み物の代わりに取り入れる形が現実的です。減量中は、カロリーを控える食事の一部として組み込むと、試験の条件に近くなります。砂糖やはちみつは、足す量を自分で加減しましょう。

この記事は、成分や方法について公開されている研究を整理したものです。特定の商品の効果を評価したものではなく、個別の診断・治療の助言でもありません。

根拠の確かさ

エビデンス強度研究の種類・数・結果のそろい方から、根拠の確かさを「高い・中程度・低い・限定的」の4段階で示します。低い
根拠の論文判定に使った論文の数です。まとめ論文 (多くの試験を集めたもの) も 1 本と数えます。18 本
研究間の一致研究どうしの結果が、同じ方向にそろっているかを示します。おおむね一致
判定の内訳を見る(スコア 64 / 100)
項目点配点何を見るか
研究デザイン2440いちばん信頼できる研究の種類
研究の量1020研究件数と参加人数
一致度2525結果の向きがそろっているか
新しさ1010最新の研究が何年以内か
精度05信頼区間が「差なし」をまたがないか

合計 69 点を、エビデンス強度 C の範囲(30〜64 点)に収めて、スコアは 64 点です。 判定に使った研究は、観察研究 2 本。

配点の決まりは 評価方法について に公開しています。計算はプログラムが行い、広告や商品のデータは使いません。

ヨーグルトとは

ヨーグルトは、牛乳などを乳酸菌で発酵させた食品です。腸内環境を整える、たんぱく質やカルシウムがとれるとされ、砂糖を加えていないプレーン、甘みのある加糖タイプ、水を切って濃くしたギリシャヨーグルト、飲むタイプなど種類があります。種類によって脂肪や砂糖の量が大きく違うのが特徴です。注意点は、乳製品でお腹をこわしやすい人や牛乳アレルギーの人は、合わないことがある点です。

目次
  1. 01研究でわかったこと
  2. 02注意点
  3. 03まとめ
  4. 04よくある質問
  5. 05参照した論文

01研究でわかったこと

ヨーグルトをよく食べる人ほど体重が増えにくい、という関連は、複数の研究で同じ向きに出ています。答えの中心は、中国の深圳大学などの研究チームが2022年に発表したメタ解析です [1]。メタ解析とは、複数の研究の結果をまとめて、全体の傾向を調べる方法です。人を長く追いかけたコホート研究42本が集められました。

研究の種類コホート研究を集めたメタ解析(観察研究)
対象乳製品と過体重・肥満などの関係を調べた研究42本
比べたものヨーグルトを多く食べる人 / 少ない人
結果毎日50g多いごとに、過体重・肥満になるリスクが13%低い
まとめて分析した結果ヨーグルトを毎日50g多く食べるごとに、過体重・肥満になるリスクが13%低いことと関連していました [1]。

観察研究のため、ヨーグルトが体重を減らしたとまでは言えません。

ほかの研究も同じ向きです。ドイツ人間栄養研究所などの研究チームが2016年に発表したまとめでは、ひと皿分多く食べるごとに、体重の増え方が年に約41g少ない結果でした [2]。スペインの成人8516人を平均6.6年追った研究では、週7皿より多く(ほぼ毎日ひと皿以上)食べる人は、週0〜2皿の人より過体重・肥満になる割合が20%低い結果でした [5]。

お腹まわりでは、結果が割れる

腹囲(お腹まわり)では、研究によって結果が分かれます。

  • 観察研究9件・47,778人のまとめ: ヨーグルトをよく食べる人は、お腹に脂肪がたまる腹部肥満の割合が21%低い関連でした [6]
  • 発酵乳製品全体のコホート研究5件のまとめ: 全体では、はっきりした関連は見られませんでした [7]
  • 試験のまとめ: ヨーグルトをとる食事は、牛乳をとる食事より腹囲が平均3.47cm小さい結果でしたが、研究の確実性は低いと評価されています [8]

足すだけで痩せるかは、別の話

「太りにくい関連がある」ことと「食べると痩せる」ことは、別の問いです。食事を変えて比べた試験では、次の結果でした。

  • 足すだけ: 乳製品を増やした成人の試験29件・2101人のまとめでは、体重は平均0.14kg減にとどまり、はっきりした差はありませんでした。試験ごとの結果のばらつきが大きく、カロリーを減らす食事や1年未満の試験では体重が減り、食事を制限しない試験や1年以上の試験では逆の向きでした [3]。過体重・肥満の成人の12週間以上の試験14件のまとめでは、BMIが平均0.46小さい結果もあります [9]
  • カロリーを減らす食事と組み合わせる: 乳製品を増やした人は、体重が平均1.16kg多く減りました。27件の試験のまとめで、この結果は主に女性(9割)を含む試験のものです [4]

どちらもヨーグルトだけでなく、牛乳やチーズを含む乳製品全体の試験です。食べ物を一つ変えて痩せるかは、玄米や雑穀米は白米より痩せやすい?でも調べています。

よく言われていることは本当?

  • 食べると太る研究では逆の向きです。 ヨーグルトで太るという結果は出ていません [1]。砂糖を足せば、その分のカロリーは増えます
  • 食べるだけで痩せる確かな根拠はありません。 乳製品を足すだけの試験のまとめでは、体重に差はありませんでした [3]
  • 腹持ちが良く、食べ過ぎを防ぐ条件によります。 ヨーグルトを間食にした短期の試験3件では、同じカロリーの果汁飲料・チョコレートバー・牛乳・チーズより空腹感は少なく、次の食事で食べた量は変わりませんでした [10] [11] [12]。ギリシャヨーグルトは、たんぱく質24gでは空腹感が減りましたが [13]、14gでは普通のヨーグルトと差がありませんでした [14]
  • カルシウムが脂肪の吸収を抑えるカルシウムを増やすと、便に出る脂肪が1日およそ2g増える試験のまとめはあります [15]。 ただ、乳製品を増やすだけでは体重は減っていません
  • 乳酸菌で腸内環境が整い、痩せやすくなる研究が見つかりませんでした
  • 夜に食べると痩せる・太る研究が見つかりませんでした
  • 温めると乳酸菌の働きや吸収が良くなる研究が見つかりませんでした

ほかの研究では、結果が異なる場合も

子どもや青年を対象にしたメタ解析では、ヨーグルトと肥満の割合に、はっきりした関連は見られませんでした [16]。

差がなかった試験過体重・肥満の成人30人(同じ人が両方の食事を順番に試すクロスオーバー試験)

乳製品を1日3皿、6週間とっても、体重や体脂肪は変わりませんでした [17]。

02注意点

観察研究では、もともと食事や運動に気をつけている人がヨーグルトを食べている可能性が残ります。健康な成人の研究22件のまとめも、観察研究では体重が少ない傾向があるものの、試験は小規模で短期間なので、因果関係は確かめられていないと結論しています [18]。

「13%低い」は、過体重・肥満になる割合の差です。体重が13%減るという意味ではありません。乳製品でお腹をこわしやすい人、持病や食事制限がある人は、医師・管理栄養士に相談してください。

研究の対象と、自分の食べ方を分けて考える

研究は、ヨーグルトの量を調べたものです。砂糖や、一緒に食べるものまでは含みません。

03まとめ

ヨーグルトは、太るどころか、太りにくさと関連しています。
足すだけで痩せるわけではなく、減量の効果が出たのは、カロリーを控える食事と組み合わせた試験でした。
甘いおやつや飲み物と置き換え、砂糖の足しすぎを避ける形で続けましょう。

04よくある質問

Q何の代わりにヨーグルトを食べるのがよいですか?

置き換えを直接比べた研究ではありませんが、アメリカの成人120,877人を4年ごとに追った研究では、1日ひと皿増えるごとにポテトチップスで1.69ポンド、甘い飲み物で1.00ポンド体重が増えた一方、ヨーグルトでは0.82ポンド少ない結果でした [[21696306]]。

Qはちみつやバナナを足したり、夜に食べたりしても大丈夫ですか?

足した食べ方や食べる時間帯を体重で比べた研究は、見つかりませんでした。研究が調べたのはヨーグルトの量なので、足した分のカロリーは結果に含まれません。

Q全脂肪のヨーグルトでも太りにくいですか?

全脂肪のヨーグルトでも、過体重・肥満になる割合が低い結果がスペインの成人8516人の研究で出ています [[25001921]]。低脂肪との優劣は、比べられていません。

Qギリシャヨーグルトは普通のヨーグルトより太りにくいですか?

体重で比べた研究は見つかりませんでした。満腹感の試験では、たんぱく質24gのギリシャヨーグルトは空腹感が減り [[23022602]]、14gでは普通のヨーグルトと差がありませんでした [[23742659]]。

05参照した論文

判定に使った主な論文(18本)

[1]乳製品と過体重・肥満などの関係を調べたコホート研究のまとめ

発表年
2022年
研究機関
中国・深圳大学
掲載誌
Advances in nutrition (Bethesda, Md.)
研究の種類
システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
対象
研究42件を統合
結果の向き
良い方向

コホート研究42本をまとめ、ヨーグルトを毎日50g多く食べるごとに過体重・肥満のリスクが13%低かった。

[2]乳製品の摂取と成人の体格の変化を調べた研究のまとめ

発表年
2016年
研究機関
ドイツ・ドイツ人間栄養研究所
掲載誌
PloS one
研究の種類
システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
対象
研究5件を統合
結果の向き
良い方向

ヨーグルトをひと皿分多く食べるごとに、体重の増え方が年に40.99g少なかった。

[3]乳製品の摂取が体重と体脂肪に与える影響を調べた試験のまとめ

発表年
2012年
研究機関
アメリカ・ハーバード公衆衛生大学院
掲載誌
The American journal of clinical nutrition
研究の種類
システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
対象
2,101人
結果の向き
差なし

成人の試験29件・2101人のまとめ。乳製品を増やしても体重ははっきりとは減りませんでした。

[4]カロリーを減らす食事中の乳製品が体重と体組成に与える影響のまとめ

発表年
2016年
研究機関
オーストラリア・連邦科学産業研究機構
掲載誌
Nutrients
研究の種類
システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
対象
644人
結果の向き
良い方向

カロリーを減らす食事の試験27件・644人のまとめ。乳製品を増やした人は体重が平均1.16kg多く減りました。

[5]ヨーグルトの摂取と体重・肥満リスクを調べたSUNコホート研究

発表年
2014年
研究機関
スペイン・ナバラ大学
掲載誌
Nutrition, metabolism, and cardiovascular diseases : NMCD
研究の種類
コホート研究生活習慣などの違いで集団を分け、長い期間追いかけて比べる研究。
対象
8,516人
結果の向き
良い方向

スペインの成人8516人で、ヨーグルトを週7皿より多く食べる人は過体重・肥満の割合が低かった。

[6]乳製品とお腹の肥満の関係を調べた観察研究のまとめ

発表年
2026年
研究機関
オーストラリア・アデレード大学
掲載誌
Nutrition reviews
研究の種類
システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
対象
47,778人
結果の向き
良い方向

成人の観察研究9件のまとめで、ヨーグルトをよく食べる人はお腹の肥満の割合が21%低かった。

[7]発酵乳製品とお腹の肥満の関係を調べたコホート研究のまとめ

発表年
2025年
研究機関
イラン・マシュハド医科大学
掲載誌
Eating and weight disorders : EWD
研究の種類
システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
対象
41,430人
結果の向き
差なし

発酵乳製品とお腹の肥満の関連を調べたコホート研究5件のまとめで、全体では有意な関連はなかった。

[8]乳製品の摂取が成人の代謝の指標に与える影響のネットワークメタ解析

発表年
2023年
研究機関
ドイツ・フライブルク大学
掲載誌
Advances in nutrition (Bethesda, Md.)
研究の種類
システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
対象
1,427人
結果の向き
差なし

成人の試験19件・1427人のまとめ。乳製品を多くとっても体格の指標に悪い影響はなかった。

[9]カルシウムのサプリと乳製品が体重・肥満の指標に与える影響を調べた試験のまとめ

発表年
2021年
研究機関
韓国・漢陽大学
掲載誌
International journal of food sciences and nutrition
研究の種類
システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
対象
研究14件を統合
結果の向き
良い方向

過体重・肥満の成人の試験のメタ解析で、乳製品を増やした人はBMIが平均0.46小さくなりました。

[10]ヨーグルトと飲み物の満腹感と次の食事の量を比べた試験

発表年
2006年
研究機関
アメリカ・ワシントン大学
掲載誌
Journal of the American Dietetic Association
研究の種類
ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
対象
32人
結果の向き
結果が割れている

若い成人32人の試験。ヨーグルトは果汁飲料より空腹感が少なく、昼食の量は変わりませんでした。

[11]ヨーグルト・牛乳・チーズの食欲への影響を比べた試験

発表年
2012年
研究機関
イギリス・レディング大学
掲載誌
The British journal of nutrition
研究の種類
ランダム化比較試験(クロスオーバー)参加者が順番を変えながら複数の条件を体験し、結果を比べる試験。
対象
40人
結果の向き
結果が割れている

過体重の男性40人の試験。ヨーグルトは空腹感を最も抑えましたが、昼食の量は牛乳やチーズと変わりませんでした。

[12]飲むヨーグルトとチョコレートバーの満腹感を比べた試験

発表年
2010年
研究機関
フランス・パリ第13大学
掲載誌
The British journal of nutrition
研究の種類
ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
対象
18人
結果の向き
結果が割れている

若い男性18人の試験。飲むヨーグルトはチョコレートバーより食べたい気持ちを抑え、夕食の量は変わりませんでした。

[13]たんぱく質の量が違うヨーグルトの間食と食欲を比べた試験

発表年
2013年
研究機関
アメリカ・ミズーリ大学
掲載誌
Appetite
研究の種類
ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
対象
15人
結果の向き
良い方向

健康な女性15人の試験。たんぱく質24gのヨーグルトは空腹感が少なく、夕食を求めるのも遅くなりました。

[14]ギリシャヨーグルトと普通のヨーグルトの食欲を比べた試験

発表年
2013年
研究機関
Ortinau LCほかの研究チーム
掲載誌
Nutrition journal
研究の種類
ランダム化比較試験(クロスオーバー)参加者が順番を変えながら複数の条件を体験し、結果を比べる試験。
対象
32人
結果の向き
差なし

健康な女性32人の試験。たんぱく質14gのヨーグルトと5gのヨーグルトで、空腹感も夕食の量も差がありませんでした。

[15]乳製品やサプリのカルシウムが便の脂肪に与える影響のまとめ

発表年
2009年
研究機関
デンマーク・フレデリクスベア病院
掲載誌
Obesity reviews : an official journal of the International Association for the Study of Obesity
研究の種類
システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
対象
—
結果の向き
良い方向

カルシウムを増やすと、便に出る脂肪が1日およそ2g増えました。

[16]子どもと青年の乳製品の摂取と肥満の関係を調べたまとめ

発表年
2022年
研究機関
スペイン・ロビラ・イ・ビルジリ大学
掲載誌
Obesity reviews : an official journal of the International Association for the Study of Obesity
研究の種類
システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
対象
—
結果の向き
差なし

子どもと青年の研究のまとめで、ヨーグルトの量と肥満の割合に有意な関連はなかった。

[17]乳製品を増やした6週間の炎症反応への影響を調べた試験

発表年
2026年
研究機関
カナダ・ヨーク大学
掲載誌
The Journal of nutrition
研究の種類
ランダム化比較試験(クロスオーバー)参加者が順番を変えながら複数の条件を体験し、結果を比べる試験。
対象
30人
結果の向き
差なし

過体重・肥満の成人30人の試験で、乳製品を6週間増やしても体重や体脂肪は変わらなかった。

[18]ヨーグルトの摂取と体重管理の関係を調べた系統的レビュー

発表年
2016年
研究機関
イギリス・ヨーク大学
掲載誌
International journal of obesity (2005)
研究の種類
システマティックレビュー関連する研究を決まった方法で集め、結果を整理した研究。
対象
研究22件を統合
結果の向き
良い方向

健康な成人の研究22件のまとめ。観察研究では体重が少ない傾向だが、試験は小規模で短期間だった。

ほかに参考にした論文(6本)

判定「良い関連がある」は、公開している評価方法に沿ってプログラムが算出しています。