[1]果物・野菜の摂取と2型糖尿病リスクの用量反応メタ解析
- 発表年
- 2021年
- 研究機関
- ノルウェー・オスロ・メトロポリタン大学
- 掲載誌
- BMJ nutrition, prevention & health
- 研究の種類
- システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
- 対象
- 研究20件を統合
- 結果の向き
- 良い方向
コホート研究20件で、果物をよく食べる人は2型糖尿病の相対リスクが0.93とわずかに低かった。

果物として1日約200gまでなら、大きな心配はありません。みかんの個数そのものを調べた研究はありません。
果物全体の研究からの目安で、みかんの個数を調べた研究はありません。果物ジュースや、糖尿病の治療中の人の量は別の話です。
果物は1日約200gを目安に、みかん以外の果物も合わせて数えます。個数は大きさで変わるので、重さで考えるのが確実です。ジュースにせず、そのまま食べるほうが体重の面で安心です [4]。糖尿病で食事の指導を受けている人は、主治医の指示を優先してください。
この記事は、成分や方法について公開されている研究を整理したものです。特定の商品の効果を評価したものではなく、個別の診断・治療の助言でもありません。
| 項目 | 点 | 配点 | 何を見るか |
|---|---|---|---|
| 研究デザイン | 24 | 40 | いちばん信頼できる研究の種類 |
| 研究の量 | 8.9 | 20 | 研究件数と参加人数 |
| 一致度 | 25 | 25 | 結果の向きがそろっているか |
| 新しさ | 10 | 10 | 最新の研究が何年以内か |
| 精度 | 5 | 5 | 信頼区間が「差なし」をまたがないか |
合計 72.9 点を、エビデンス強度 C の範囲(30〜64 点)に収めて、スコアは 64 点です。 判定に使った研究は、観察研究 1 本。
配点の決まりは 評価方法について に公開しています。計算はプログラムが行い、広告や商品のデータは使いません。
みかんは、冬に旬を迎える柑橘類の果物です。ビタミンCなどを含むとされ、皮をむいてそのまま食べます。ここでは「果物を食べる量」の研究から、みかんの目安を考えます。厚生労働省は「健康日本21(第三次)」で、果物を1日200g食べることを目標にしています。
答えの中心は、ノルウェーのオスロ・メトロポリタン大学などの研究チームが2021年に発表した、用量反応メタ解析です [1]。前向きコホート研究(人を追いかけて病気になる人を数える研究)を集め、食べる量とリスクの関係を調べました。
| 研究の種類 | 前向きコホート研究の用量反応メタ解析 |
|---|---|
| 対象 | 糖尿病でない一般の成人 |
| 比べたもの | 果物をよく食べる人と、あまり食べない人 |
| 結果 | 果物をよく食べる人は、2型糖尿病のリスクがわずかに低い(相対リスク0.93) |
果物で糖尿病が増えるという結果ではありませんでした [1]。
別のメタ解析では、果物1日2サービング(1サービング106g)でリスクが最も低くなりました。4サービングでは、はっきりした差がありませんでした [2]。9件・403,259人のまとめでも、200 g/日あたりまでリスクが下がる形でした [5]。それ以上食べると害が出るという結果ではありません。研究が示したのは、約200gまでリスクが下がる方向で、それ以上は上乗せの利点がはっきりしない、ということです。
みかん・オレンジなどの柑橘類に限ると、多く食べる人と少ない人でリスクに差はありませんでした(相対リスク1.02)[6]。「下がる」とも「上がる」とも言えない結果です。
糖尿病のリスクは、柑橘類を多く食べても少なくても変わりませんでした。
生の果物を増やすRCTでは、3〜24週の間、体重は増えずに維持されるか、わずかに減る傾向でした(確実性は中程度)[3]。果物ジュースは、長期的に体重を増やす方向でした [4]。すでに糖尿病のある人でも、果物を食べて血糖が悪化する結果ではなく、空腹時血糖は平均8.38 mg/dL下がりました [7]。ただし長期の血糖の指標(HbA1c)は、平均0.33%下がった解析 [8] と、差がなかった解析 [7] に分かれ、まだ決着していません。
糖尿病の研究は観察研究が中心で、「果物を食べたから下がった」とは言えません。血糖の試験では、糖尿病の人888人が果物を食べて悪化しませんでしたが、著者は総エネルギーを変えずに果物を増やすことを勧めています [7]。腎臓の病気やカリウム制限のある人、血糖の薬を使っている人は、量を医師や管理栄養士に確認してください。
みかんは大きさに差があるので、1日の果物の合計が約200gを目安にしてください。
果物として1日約200gまでなら、太る・糖尿病が増えるという研究結果はありません。
みかんの個数を調べた研究はないので、大きさに合わせて重さで数えます。
ジュースではなく、そのまま食べるのが体重の面で安心です。
果物の合計で約200gが目安です。ほかの果物を食べた日は、その分みかんを減らして数えます。研究でみかんの個数は確かめられていません。
柑橘類を多く食べても少なく食べても、2型糖尿病のリスクに差はありませんでした [[26778708]]。増えるという結果ではありません。
超えると害が出るという研究結果は、今回の資料にはありません。ただし、リスクが下がる効果は4サービングではっきりしませんでした [[25456152]]。
同じではありません。果物ジュースは、長期的に体重を増やす方向の関連がありました [[26115001]]。
コホート研究20件で、果物をよく食べる人は2型糖尿病の相対リスクが0.93とわずかに低かった。
果物1日2サービングで相対リスクが0.88と最も低く、4サービングでは0.96だった。
生の果物を増やすRCTでは、3〜24週の間、体重は維持されるかわずかに減る傾向だった。
生の果物は中年の長期的な体重増加のリスクが低いことと結びつき、果物ジュースは体重を増やす方向だった。
前向き研究9件・403,259人で、果物を最も多く食べる群の相対リスクは0.92だった。
柑橘類を多く食べる人と少ない人で、相対リスクは1.02と差がなかった。
糖尿病の人888人で、果物を食べると空腹時血糖が平均8.38下がった。
2型糖尿病の人245人(RCT5件)で、果物そのものを使った食品を食べるとHbA1cが平均0.33%下がり、空腹時血糖も平均6.59mg/dL下がった
判定「良い関連がある」は、公開している評価方法に沿ってプログラムが算出しています。