[1]低カロリーのスープ・スナックと減量の1年間の比較試験
- 発表年
- 2005年
- 研究機関
- アメリカ・ペンシルベニア州立大学
- 掲載誌
- Obesity research
- 研究の種類
- ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
- 対象
- 200人
- 結果の向き
- 結果が割れている
カロリー制限中の200人で、1年後の減量はスープ群7.2kg、スナック群4.8kg、特別な食品なしの群8.1kgでした。

高カロリーの食べ物を汁物に置き換えると、減量が多くなります。
調べられたのは鍋そのものではなく、スープ・汁物です。1週間の鍋で痩せるかを調べた研究は見つかりませんでした。
夕食を揚げ物や丼ものから、野菜・豆腐・魚介の鍋に置き換えると、食べるカロリーを抑えやすくなります。締めの麺・雑炊と濃いたれは、量を決めて楽しみましょう。
この記事は、成分や方法について公開されている研究を整理したものです。特定の商品の効果を評価したものではなく、個別の診断・治療の助言でもありません。
| 項目 | 点 | 配点 | 何を見るか |
|---|---|---|---|
| 研究デザイン | 30 | 40 | いちばん信頼できる研究の種類 |
| 研究の量 | 16.1 | 20 | 研究件数と参加人数 |
| 一致度 | 15.7 | 25 | 結果の向きがそろっているか |
| 新しさ | 6 | 10 | 最新の研究が何年以内か |
| 精度 | 5 | 5 | 信頼区間が「差なし」をまたがないか |
合計 72.8 点を、エビデンス強度 B の範囲(55〜84 点)に収めて、スコアは 73 点です。 判定に使った研究は、ランダム化比較試験 1 本・観察研究 1 本。
配点の決まりは 評価方法について に公開しています。計算はプログラムが行い、広告や商品のデータは使いません。
鍋ダイエットは、夕食を鍋料理にしてカロリーを抑える方法です。野菜・豆腐・きのこ・魚介などを汁で煮るため、油を使わずに調理できます。満腹になりやすいと言われますが、研究では確かめていません。寄せ鍋、水炊き、豆乳鍋などの種類があります。注意点は、具材やたれ、締めの麺・雑炊でカロリーが大きく変わることです。ここで説明した特徴や食べ方は、研究で確かめたものではありません。
鍋そのものを人で調べた体重の研究は見つかりませんでした。そこで、汁ごと食べる料理であるスープ・汁物の研究で答えます。
答えの中心は、アメリカのペンシルベニア州立大学などの研究チームが2005年に発表したRCT(くじ引きで割り振る比較試験)です [1]。太り気味・肥満の成人200人が栄養士の指導でカロリー制限をし、そのうえで低カロリーのスープ、高カロリーのスナック、特別な食品なしのいずれかに割り振られ、1年続けました。
| 研究の種類 | RCT(くじ引きで割り振る比較試験) |
|---|---|
| 対象 | 太り気味・肥満の成人200人 |
| 比べたもの | 低カロリーのスープ、高カロリーのスナック、特別な食品なし |
| 結果 | 1年後の減量は、特別な食品なしが8.1kg、スープ(毎日)が7.2kg、スナックが4.8kg |
鍋を「足す」より、高カロリーの食べ物と「置き換える」ときに意味がある、と読めます。
スープをよく食べる人は、肥満のオッズが0.85倍と低い関連がありました。横断研究7件・45292人のまとめです [2]。ある時点の比較なので、スープが原因かは分かりません。企業の研究部門による研究です。
フランスの成人を調べた研究でも、スープをよく食べる人は夕食のカロリーが少なく、BMIが23未満の人の割合が高い関連がありました [3]。
鍋は水分が多く、同じ重さで比べるとカロリーが低くなりやすい料理です。重さあたりのカロリーが最も高い食事の人は、最も低い人より体重の増え方が2.26kg大きい関連がありました [4]。肥満の成人を対象にした研究のまとめでは、カロリーの低い食品を食べると体重が0.53kg減っていました [5]。米国の食事指針の委員会も、重さあたりのカロリーが低い食事は大人の減量と体重維持に役立つと結論しています [6]。差は大きくありません。
野菜・果物を増やしたRCT8件の研究期間は平均14.7週、量の差は平均133gでした [7]。野菜を多く食べる人ほど体重の増加や肥満が少ない関連はありますが、コホート研究のため原因とは言えません [9]。
研究は、栄養士の指導でカロリー制限をした太り気味・肥満の成人が中心です。スープ群が1年かけて7.2kg減ったのは、食事全体を管理したうえでの結果です [1]。鍋だけで痩せるという意味ではありません。高血圧や腎臓の病気で塩分やカリウムの制限がある人、糖尿病で食事療法中の人は、汁を飲む量や締めの炭水化物を主治医や管理栄養士に確認してください。
とんかつや丼ものを鍋にした日は、締めの量を決めると、置き換えの意味が残ります。
夕食を鍋にすると、高カロリーの食べ物と置き換えたときに減量が多くなります。
鍋を足しただけでは、何も足さない場合と差が出ません。
揚げ物や丼ものの日を、野菜・豆腐・魚介の鍋に替えるところから始めましょう。関連する話題は玄米や雑穀米は白米より痩せやすい?や食物繊維で体重は減る?でも扱っています。
研究では確かめられていません。鍋を1週間食べ続けた体重の研究は見つからず、最も長いRCTは1年でした。
締めを直接調べた研究はありません。重さあたりのカロリーが高い食事ほど体重が増えやすい関連があるため [[27238958]]、量を決めて食べるのが無理のない形です。
ほかの食事を減らさず野菜・果物を増やしたRCT8件では、体重の差は平均0.54kgとわずかでした [[25168465]]。
カロリー制限中の200人で、1年後の減量はスープ群7.2kg、スナック群4.8kg、特別な食品なしの群8.1kgでした。
横断研究7件・45292人で、スープをよく食べる人は肥満のオッズが0.85倍と低い結果でした。
スープをよく食べる人は夕食のカロリーが少なく、BMI 23未満の人の割合が高い結果でした。
重さあたりのカロリーが最も高い食事の人は、最も低い人より体重の増え方が2.26kg大きい結果でした。
肥満の成人で、カロリーの低い食品を食べると体重が0.53kg減っていました。
重さあたりのカロリーが低い食事は、大人の減量と体重維持に役立つと結論しました。
RCT8件・1026人で、野菜・果物を増やした群は体重の変化が平均0.54kg小さい結果でした。
基準をすべて満たした研究は2件で、体重の変化に差はありませんでした。
コホート研究10件で、野菜を多く食べる人ほど体重の増加や肥満が少ない関連がありました。
判定「効く」は、公開している評価方法に沿ってプログラムが算出しています。