[1]ガセリ菌入り発酵乳が成人の腹部の脂肪に与える影響を調べたランダム化比較試験
- 発表年
- 2013年
- 研究機関
- 日本・企業の研究部門
- 掲載誌
- The British journal of nutrition
- 研究の種類
- ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
- 対象
- 210人
- 結果の向き
- 良い方向
内臓脂肪の多い日本人の成人210人が12週間とり、内臓脂肪の面積が始める前より減り、ガセリ菌なしの群では有意に減らなかった。

減ります。12週間とると、CTで測った内臓脂肪の面積が減りました。
BMIが24〜35程度の成人が、12週間とった結果です。使われたのはSBT2055株とBNR17株で、ほかの株の結果ではありません。やせている人や、12週間より長く続けた結果は、調べられていません。
内臓脂肪が気になる人は、試す価値があります。やめると4週間で効果が弱まったので、続けることが前提です。食事や運動の見直しの代わりにはなりません。
この記事は、成分や方法について公開されている研究を整理したものです。特定の商品の効果を評価したものではなく、個別の診断・治療の助言でもありません。
| 項目 | 点 | 配点 | 何を見るか |
|---|---|---|---|
| 研究デザイン | 34 | 40 | いちばん信頼できる研究の種類 |
| 研究の量 | 10.5 | 20 | 研究件数と参加人数 |
| 一致度 | 25 | 25 | 結果の向きがそろっているか |
| 新しさ | 6 | 10 | 最新の研究が何年以内か |
| 精度 | 0 | 5 | 信頼区間が「差なし」をまたがないか |
合計 75.5 点を、エビデンス強度 A の範囲(75〜100 点)に収めて、スコアは 76 点です。 判定に使った研究は、ランダム化比較試験 3 本。
配点の決まりは 評価方法について に公開しています。計算はプログラムが行い、広告や商品のデータは使いません。
ガセリ菌は、乳酸菌の一種です。ヨーグルトなどの発酵乳やカプセルのサプリに使われ、おなかの調子を整えるほか、内臓脂肪を減らすとされています。同じガセリ菌でも株(菌の系統)が複数あり、試験ごとに使われた株は同じではありません(日本の2試験はSBT2055株、韓国の試験はBNR17株)。注意点は、効果が株によって違うとされていることです。ここまでは一般的な説明で、研究で確かめたものではありません。
答えの中心は、肥満傾向の成人を対象にしたランダム化比較試験3本です。ランダム化比較試験とは、くじ引きで2つの群に分け、結果を比べる方法です。日本で2013年に発表された210人の試験が、いちばん人数の多い研究です [1]。
| 研究の種類 | ランダム化比較試験3本(日本2本・韓国1本) |
|---|---|
| 対象 | 肥満傾向・肥満の成人(計387人) |
| 比べたもの | ガセリ菌入りの発酵乳・カプセルと、ガセリ菌なしの発酵乳・プラセボ(偽薬) |
| 結果 | 12週間で、CTで測った内臓脂肪の面積が減った |
日本の87人の試験では平均4.6%減り、ガセリ菌なしの群では有意に減りませんでした [2]。
韓国の90人の試験では、多い量のカプセルをとった群が、プラセボの群より内臓脂肪の面積が21.6 cm²少なくなりました [3]。日本の2試験は、ガセリ菌なしの群との直接の差を示す数値が要旨にありません。そのため、「始める前からの変化」で読んでください。
3本とも、乳業メーカーか受託試験機関の研究者による試験です。企業が関わる試験は、結果が良く出やすい面があります。この点は、結果を読むときに頭に置いてください。
ガセリ菌に限らず、乳酸菌全体で見ると、効果は菌株によって大きく違います。太り気味の成人を対象にした乳酸菌の試験14件を集めた系統的レビューでは、9件は体重や体脂肪が減り、3件は効果なし、2件は体重が増えました [5]。「乳酸菌なら何でも効く」とは言えない、という結果です。
効果は菌株によって違う、とまとめています。
日本の試験では、毎日200 gの発酵乳を12週間とっていました [1]。対象は、内臓脂肪が多めの成人です。今回読んだ試験の要旨には、副作用の記載がありません。持病がある人、乳製品でおなかの調子を崩しやすい人、服薬中の人は、医師や薬剤師に確認してください。
発酵乳をやめて4週間たつと効果は弱まったので、数週間だけの利用では長続きしません。
ガセリ菌は、肥満傾向の成人の内臓脂肪を減らします。
効果は、12週間とった人の結果で、やめると弱まります。
食事や運動の見直しと並べて、続けられる形で取り入れましょう。
同じとは言えません。ガセリ菌にも株の違いがあり、乳酸菌全体では効果が菌株によって違うとまとめられています [[28792488]]。この記事の試験は、特定の株を使ったものです。
試験では、12週間でCTによる内臓脂肪の面積が減りました [[23614897]]。それより短い期間の結果は、確かめられていません。
研究では確かめられていません。試験の対象は、BMI 24〜35程度の肥満傾向・肥満の成人です。
メーカーや受託機関の関係者が行ったものでした。第三者だけで行った同じ内容の試験は、この記事の調査では見つかっていません。
内臓脂肪の多い日本人の成人210人が12週間とり、内臓脂肪の面積が始める前より減り、ガセリ菌なしの群では有意に減らなかった。
肥満傾向の成人87人が12週間とり、内臓脂肪の面積が平均4.6%減った。
肥満の成人90人で、多い量の群は内臓脂肪の面積がプラセボより21.6 cm²少なかった。
健康な日本人が発酵乳を7日間とると、便に出る脂肪が増えた。
乳酸菌の試験14件のうち、9件は体重や体脂肪が減り、3件は効果なし、2件は体重が増えた。
肥満の人のランダム化比較試験8件・412人で、内臓脂肪の減り方が対照より大きかった。
太り気味の人では、内臓脂肪が平均6.30 cm²減った(5件)。
判定「効く」は、公開している評価方法に沿ってプログラムが算出しています。