[1]ホワイトノイズと睡眠の質のメタ解析
- 発表年
- 2025年
- 研究機関
- 中国・長春中医薬大学
- 掲載誌
- Sleep medicine
- 研究の種類
- システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
- 対象
- 356人
- 結果の向き
- 良い方向
RCT12件のメタ解析。大人の患者で睡眠の質の点数が平均3.70点良くなり、0〜3歳では24時間の睡眠時間が長かった。

良くなります。赤ちゃんでは24時間の合計睡眠時間が延びます。騒音のある夜は、ピンクノイズで大人の目覚めが減ります。
病院で治療を受ける新生児や早産児を中心とした0〜3歳の赤ちゃんと、騒音のある夜に眠る健康な大人で確かめた結果です。大人の睡眠の質を調べた研究は、本文にまとめています。
騒音で眠れないなら、研究では耳栓のほうが効果が大きい結果でした [2]。ホワイトノイズを試すなら、音は小さめにして、合わないと感じたら使わなくて大丈夫です。耳栓の記事は 耳栓やアイマスクで睡眠は良くなる? にあります。
この記事は、成分や方法について公開されている研究を整理したものです。特定の商品の効果を評価したものではなく、個別の診断・治療の助言でもありません。
| 項目 | 点 | 配点 | 何を見るか |
|---|---|---|---|
| 研究デザイン | 40 | 40 | いちばん信頼できる研究の種類 |
| 研究の量 | 13.9 | 20 | 研究件数と参加人数 |
| 一致度 | 25 | 25 | 結果の向きがそろっているか |
| 新しさ | 10 | 10 | 最新の研究が何年以内か |
| 精度 | 5 | 5 | 信頼区間が「差なし」をまたがないか |
合計 93.9 点を、エビデンス強度 B の範囲(55〜84 点)に収めて、スコアは 84 点です。 判定に使った研究は、RCT のメタ解析 1 本。 この上限により、強度を A から B に下げました。 根拠の研究が、この疑問の対象とは違う人たちのものだけなので、強度は B を上限にしています。
配点の決まりは 評価方法について に公開しています。計算はプログラムが行い、広告や商品のデータは使いません。
ホワイトノイズは、すべての高さの音を同じ強さで含んだ「サー」という一定の音です。周りの物音をかき消して眠りを助けるとされ、専用の機械やアプリで流します。ピンクノイズなど、低い音が強い似た音もあります。注意点は、聞き続ける音量と時間です。
答えの中心は、中国の長春中医薬大学などの研究チームによる2025年のメタ解析です [1]。メタ解析のうち0〜3歳の356人では、24時間の合計睡眠時間が平均137.51分長くなりました。ただし夜12時間の睡眠時間には差がありませんでした [1]。検索期間内の赤ちゃんの試験は、主に病院で治療を受ける新生児や早産児が対象で、家庭の赤ちゃんで確かめた研究は見つかっていません。
アメリカのペンシルベニア大学の2026年の実験では、健康な大人25人が睡眠検査室で、飛行機などの騒音を聞きながら眠りました [2]。ピンクノイズは、音を大きくするほど騒音による目覚めを減らしましたが、耳栓のほうが効果が大きい結果でした。騒音を同じ実験で比べると、騒音にピンクノイズを足したときは睡眠の構造が悪くなりました [3]。
大人の睡眠の質は、複数の研究チームがレビューにまとめています。まず、アメリカのニューヨーク市立大学ハンター校などの研究チームが2022年に発表した系統的レビューです [4]。系統的レビューとは、決めた手順で関連する研究を集め、結果を整理する方法です。
| 研究の種類 | 睡眠中の音による介入を調べた系統的レビュー |
|---|---|
| 対象 | 大人(34本・1103人) |
| 比べたもの | ホワイトノイズ(18本)、ピンクノイズ(11本)、組み合わせ(6本) |
| 結果 | 睡眠が良くなったのはホワイトノイズで18本中6本。強い根拠はなかった |
短期間の使用で、害の報告はありませんでした。
アメリカのペンシルベニア大学などの研究チームが2021年に発表した38本のレビューも、「眠りが良くなる」根拠の確かさは非常に低いと結論しています [5]。
入院中の大人では、前向きな結果もあります。中国の長春中医薬大学などの研究チームによる2025年のメタ解析では、睡眠の質の点数(PSQI)が平均3.70点良くなりました [1]。ただし研究どうしのばらつきが大きい結果です。台湾のICUの患者58人の試験でも、ホワイトノイズを流した人の睡眠の点数が良くなりました [6]。
自分で答えた睡眠の点数が、流さなかった人より良くなりました。
一方、健康な大人25人の実験では、ピンクノイズを流した夜は、音のない夜よりレム睡眠が減りました [3]。朝に答えた睡眠の満足度も悪くなりました。入院中の患者の結果を、家で眠る健康な人にそのまま当てはめることはできません。
研究の多くは、入院中の患者に夜の間ホワイトノイズを流したものです。台湾のICUの試験では、40〜50 dBのホワイトノイズを夜11時から朝6時まで3晩流しました [6]。長期間の使用や、家庭での音量については、人での研究が足りません。音は小さめにし、赤ちゃんに使うときは耳元から離すなど、無理のない使い方にしてください。耳鳴りや難聴が気になる人、赤ちゃんの睡眠に不安がある人は、医師に相談してください。
長く聞く習慣の影響は、研究で確かめられていません。
ホワイトノイズで、0〜3歳の赤ちゃんの24時間の合計睡眠時間は長くなります。
騒音のある夜は、ピンクノイズで大人の目覚めが減り、耳栓のほうが効果は大きい結果でした。
騒音が悩みなら、まず耳栓を試し、ホワイトノイズは音を小さくして合うかを見ましょう。
音の高さの分け方が違います。ピンクノイズは低い音が強い音です。大人の34本のレビューでは、ピンクノイズは11本中9本で良い結果でしたが、強い根拠はありませんでした [[34964434]]。
短期間の使用で害の報告はありませんでした [[34964434]]。ただし、健康な大人の実験ではピンクノイズを流した夜にレム睡眠が減りました [[41627391]]。長く続けたときの影響は、研究では確かめられていません。
健康な大人25人の実験では、耳栓のほうが効果が大きい結果でした [[42120238]]。
家庭の赤ちゃんで確かめた研究は見つかっていません。使うときは音を小さくし、不安があれば小児科の医師に相談してください。
RCT12件のメタ解析。大人の患者で睡眠の質の点数が平均3.70点良くなり、0〜3歳では24時間の睡眠時間が長かった。
健康な大人25人で、ピンクノイズは騒音による目覚めを減らしたが、耳栓のほうが効果が大きかった。
健康な大人が検査室で眠り、ピンクノイズを流した夜は音のない夜よりレム睡眠が減った。
大人の研究34本・1103人を見直し、ホワイトノイズで睡眠が良くなったのは18本中6本で、強い根拠はなかった。
38本の研究を見直し、一定の音で眠りが良くなるという根拠の確かさは非常に低いとした。
ICUの患者58人で、夜にホワイトノイズを流した人は睡眠の点数が良くなった。
コリックの赤ちゃん40人で、ホワイトノイズは揺らすより泣く時間が短かった。
判定「効く」は、公開している評価方法に沿ってプログラムが算出しています。