[1]睡眠の偏りと死亡リスク14〜34%高めとの関連:メタ解析
- 発表年
- 2025年
- 研究機関
- アメリカ・オクラホマ大学
- 掲載誌
- GeroScience
- 研究の種類
- システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
- 対象
- 研究79件を統合
- 結果の向き
- 悪い方向
コホート研究79件のまとめで、7時間未満は死亡リスクが14%高く、9時間以上は34%高かった。

死亡リスクがいちばん低いのは約7時間で、短くても長くてもリスクが高いことと関連しています。
一般の成人を長く追跡した観察研究の話です。
まず7時間前後を目安にしましょう。7時間から1時間短くなるごとの差は、リスク比1.06とごく小さい値です [2]。長く眠らないと疲れが取れない状態が続くときは、病気が隠れていることもあるので医師に相談を。眠りの質は 寝室を暗くすると眠りは良くなる? も参考になります。
この記事は、成分や方法について公開されている研究を整理したものです。特定の商品の効果を評価したものではなく、個別の診断・治療の助言でもありません。
| 項目 | 点 | 配点 | 何を見るか |
|---|---|---|---|
| 研究デザイン | 24 | 40 | いちばん信頼できる研究の種類 |
| 研究の量 | 20 | 20 | 研究件数と参加人数 |
| 一致度 | 25 | 25 | 結果の向きがそろっているか |
| 新しさ | 10 | 10 | 最新の研究が何年以内か |
| 精度 | 5 | 5 | 信頼区間が「差なし」をまたがないか |
合計 84 点を、エビデンス強度 B の範囲(55〜84 点)に収めて、スコアは 84 点です。 判定に使った研究は、観察研究 2 本。
配点の決まりは 評価方法について に公開しています。計算はプログラムが行い、広告や商品のデータは使いません。
睡眠時間と健康の関係は、多くの人を長い年月追いかけ、あとから死亡した人の睡眠時間を比べる「コホート研究」で調べられてきました。人に睡眠時間を割り当てる試験ではないため、分かるのは「関連」までです。ここでの「死亡リスク」は、病気や事故などすべての原因を合わせた死亡のことです。
答えの中心は、アメリカのオクラホマ大学などの研究チームが2025年に発表したメタ解析です [1]。メタ解析とは、複数の研究の数値を合わせて分析する方法です。成人を1年以上追跡したコホート研究が集められました。
| 研究の種類 | コホート研究のメタ解析 |
|---|---|
| 対象 | 成人を1年以上追跡したコホート研究(79件) |
| 比べたもの | 1晩7時間未満、9時間以上の人と、7〜8時間の人 |
| 結果 | 7時間未満は死亡リスクが14%高く、9時間以上は34%高い |
短い側より長い側のほうが、差は大きくなっています。
別の大きなメタ解析も同じ向きです。前向きコホート研究153件のまとめで、睡眠が短い人の死亡リスクはリスク比1.12でした [3]。この153件は死亡以外の病気も調べた研究を含み、人数は全体で5,172,710人です。死亡だけを調べた人数ではありません。長い睡眠のほうも、137件のまとめでリスク比1.39でした [4]。
用量反応のメタ解析(睡眠時間を細かく刻んで、リスクの変わり方を見る方法)では、リスクがいちばん低いのは1日およそ7時間でした [2]。7時間未満では1時間短くなるごとにリスク比1.06、7時間を超えると1時間長くなるごとに1.13でした。日本・中国・シンガポール・韓国の9つのコホートをまとめた研究でも、リスクがいちばん低いのは7時間でした [5]。
運動・座りがち・睡眠の組み合わせを調べた12件のうち5件を統合した解析では、よく体を動かして睡眠が普通の人と比べると、よく体を動かして睡眠が短い人も、死亡リスクの上昇がはっきりしませんでした(リスク比1.05)。体を動かさず睡眠も短い人では1.42でした [7]。睡眠時間だけでなく、運動などの生活全体と合わせて見る必要があります。
長い睡眠と死亡の関連は、女性でより強かったとする解析があります [1]。一方、用量反応のメタ解析では男女でほとんど差がありませんでした [2]。アジアの9つのコホートをまとめた研究では、10時間以上眠る男性の死亡リスクが1.34倍でした [5]。
よく体を動かす人では、短い睡眠でもリスクの上昇ははっきりしませんでした。
数値はどれも集団の平均で、あなた個人の寿命を決めるものではありません。睡眠時間は多くの研究で質問票への自己申告です [8]。長く眠る人には、病気やうつなど眠りが増える原因を抱えた人が含まれている可能性があります。持病や服薬がある人、眠りの長さに悩む人は、医師や薬剤師に相談してください。
7時間から1時間ずれたときの差は小さく、短い睡眠を無理に延ばせば寿命が延びる、という結果でもありません。
死亡リスクがいちばん低いのは約7時間で、短くても長くてもリスクが高いことと関連しています。
観察研究なので、睡眠時間が原因とは言えず、長い睡眠は病気の影響も考えられます。
まず7時間前後を目安にして、日中の眠気や疲れが続くときは医師に相談しましょう。
6時間は7時間未満に当たり、7〜8時間の人より死亡リスクが高いことと関連しています(ハザード比1.14)[[40072785]]。1時間短くなるごとの上がり方はリスク比1.06で、大きくはありません [[28889101]]。
10時間以上眠る男性の死亡リスクは1.34倍でした [[34477853]]。ただし病気が原因で長く眠っている人も含まれ、長い睡眠そのものが原因かは確かめられていません [[28890167]]。長く眠る状態が続くなら医師に相談してください。
研究では確かめられていません。今回の研究は、ふだんの睡眠時間と死亡の関連を調べたものです。
コホート研究79件のまとめで、7時間未満は死亡リスクが14%高く、9時間以上は34%高かった。
死亡リスクがいちばん低いのは1日およそ7時間で、7時間未満は1時間短くなるごとに1.06倍だった。
前向きコホート研究153件のまとめで、睡眠が短い人は死亡リスクが高かった(リスク比1.12)。
前向きコホート研究137件のまとめで、睡眠が長い人は死亡リスクが高かった(リスク比1.39)。
アジアの9つのコホートで、死亡リスクがいちばん低いのは7時間睡眠だった。
コホート研究17件・737,002人のまとめで、睡眠が短い人は2型糖尿病のリスク比が1.22だった。
12件のうち5件を統合した解析で、よく体を動かす人では短い睡眠でも死亡リスクの上昇がはっきりしなかった。
睡眠時間は質問票で答えたもの。短い睡眠も長い睡眠も死亡リスクが高かった。
判定「悪い関連がある」は、公開している評価方法に沿ってプログラムが算出しています。