[1]肝斑のフィリピン人女性にプロシアニジンとビタミンA・C・Eを飲ませた比較試験
- 発表年
- 2009年
- 研究機関
- フィリピン・熱帯医学研究所
- 掲載誌
- International journal of dermatology
- 研究の種類
- ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
- 対象
- 56人
- 結果の向き
- 良い方向
肝斑の女性60人が、配合サプリかプラセボを8週間飲んだ。サプリ側でほおの色素が薄くなった。

肝斑は薄くなります。ビタミンCを含む配合サプリの試験の結果です。
肝斑のある女性60人が、プロシアニジンとビタミンA・C・Eを合わせたサプリかプラセボを8週間飲み、サプリ側でほおの色素が薄くなりました [1]。ただし、ビタミンC単独で飲んでシミを測った試験は見つかっていません。根拠の確かさは低めです。試験が1件だけで、人数も少ないためです。
ビタミンCを含む配合サプリと、肝斑の話です。
飲むビタミンCに、シミ対策の主役を任せるのは待ちましょう。研究の裏づけが厚いのは、塗るビタミンCのほうです [2]。肝斑が疑われるときは、自己判断せず皮膚科で相談を。紫外線対策は、飲む塗るにかかわらず続けましょう。
この記事は、成分や方法について公開されている研究を整理したものです。特定の商品の効果を評価したものではなく、個別の診断・治療の助言でもありません。
| 項目 | 点 | 配点 | 何を見るか |
|---|---|---|---|
| 研究デザイン | 30 | 40 | いちばん信頼できる研究の種類 |
| 研究の量 | 6.4 | 20 | 研究件数と参加人数 |
| 一致度 | 25 | 25 | 結果の向きがそろっているか |
| 新しさ | 3 | 10 | 最新の研究が何年以内か |
| 精度 | 0 | 5 | 信頼区間が「差なし」をまたがないか |
合計 64.4 点を、エビデンス強度 C の範囲(30〜64 点)に収めて、スコアは 64 点です。 判定に使った研究は、ランダム化比較試験 1 本。 この上限により、強度を B から C に下げました。 根拠の研究が、この疑問の対象とは違う人たちのものだけなので、強度は B を上限にしています。
配点の決まりは 評価方法について に公開しています。計算はプログラムが行い、広告や商品のデータは使いません。
ビタミンCは、アスコルビン酸とも呼ばれる水溶性のビタミンです。抗酸化作用やコラーゲンづくりの助けがあるとされ、サプリや飲料、美容液などの形で使われます。シミにはメラニンづくりを抑えるとして知られますが、飲んで効くかどうかは、塗る場合とは別に確かめる必要があります。肝斑(かんぱん)は、ほお骨のあたりに左右対称に出やすい、薄茶色のシミの一種です。ここは一般的な説明で、研究で確かめたものではありません。
答えの中心は、フィリピンの熱帯医学研究所などの研究チームが2009年に発表したランダム化比較試験です [1]。ランダム化比較試験とは、くじ引きで飲む人とプラセボ(偽薬)の人に分けて比べる方法です。
| 研究の種類 | ランダム化比較試験(二重盲検) |
|---|---|
| 対象 | 表皮型の肝斑がある成人女性60人(最後まで参加したのは56人) |
| 比べたもの | プロシアニジンとビタミンA・C・Eの配合サプリと、プラセボ |
| 結果 | 8週間でほおの色素の濃さが下がり、安全で効果があったと報告された |
ただし、ビタミンC以外の成分も入っているため、ビタミンC単独の効果は分かりません。
この結果は、ビタミンCを含む配合サプリが肝斑に効く、という範囲で読むのが正確です。人数が少なく、対象はフィリピンの女性だけです。ビタミンCだけを飲む試験は、今回の検索では見つかっていません。
フランスの企業の研究部門が1997年に発表した試験では、健康な20人がビタミンCを含む抗酸化サプリを8週間飲み、日光に当たらなくても肌のメラニン量が増えました [3]。プラセボとの比較はなく、薄くなる話とは逆向きの結果です。
プラセボ群がないため、サプリのせいかは判断できません。
塗るビタミンCは、研究の量がまるで違います。7件の試験をまとめた系統的レビュー(複数の研究を集めて調べ直す方法)では、139人の肌で、色素の測定で明らかに明るくなりました [2]。肝斑の治療14種類を比べたネットワークメタ解析(複数の治療を一度に比べる統計の方法)でも、塗るビタミンCは、レーザーや光治療などに次ぐ効果の順位でした [4]。飲む側の根拠は、これに比べると小さな試験1件です。
中心の試験の対象は、表皮型の肝斑がある成人女性で、8週間の使用でした [1]。副作用は、この試験では安全と報告されています。ただし、人数が少なく、長く飲み続けた場合や、ほかの種類のシミは調べられていません。持病や服薬がある人、妊娠中の人は、サプリを始める前に医師や薬剤師に確認してください。
濃いシミが気になるときは、サプリを試す前に皮膚科で種類を確かめてもらいましょう。
ビタミンCを含む配合サプリで肝斑が薄くなった試験はありますが、1件だけで、ビタミンC単独の効果は分かっていません。
当てはまるのは、肝斑がある成人女性の話です。日光によるシミは、飲んでも同じとは言えません。
シミ対策の中心には、研究の裏づけが厚い塗るビタミンCと紫外線対策を置きましょう。
ビタミンC単独で飲んでシミを測った試験は見つかっておらず、研究では確かめられていません。意味がないと決まったわけではなく、分かっていない状態です。
研究では確かめられていません。中心の試験は配合サプリを8週間飲んだもので、ビタミンCの量とシミの関係を調べた研究は見つかっていません [[19659873]]。
シミを測った研究は、塗るビタミンCのほうが多く、7件の試験をまとめた系統的レビューがあります [[37128827]]。飲む場合は、補助として考えるのが研究の範囲に合います。
肝斑の女性60人が、配合サプリかプラセボを8週間飲んだ。サプリ側でほおの色素が薄くなった。
研究7件・139人で、ビタミンCを塗った肌は、色素の測定で明らかに明るくなった。
健康な20人が抗酸化サプリを飲むと、肌のメラニン量が増えた。プラセボ群はない。
RCT59件で、塗るビタミンCは効果の順位で、レーザーや光治療などに次ぐ位置だった。
肝斑の治療を調べた174件のまとめで、飲む治療として強く勧められたのはトラネキサム酸だった。
健康な12人がビタミンCを毎日500mg、8週間飲むと、肌のビタミンCは増えたが赤みは変わらなかった。
ビタミンC・Eを一緒に50日飲むと、赤くなるのに必要な紫外線の量が増えた。単独では変わらなかった。
判定「効く」は、公開している評価方法に沿ってプログラムが算出しています。