コラーゲンを飲むと肌にいい?

コラーゲンを飲むと肌にいい?
読了目安 4〜6分最終更新日 2026.11.06
答え効く

肌の弾力と潤いが良くなります。

根拠

RCT26件・1721人のメタ解析で、コラーゲンを飲んだ人はプラセボより弾力と潤いが改善しました [1]。ただし、製薬会社の資金を受けていない研究や質の高い研究だけで見ると、差はありませんでした。著者は「支持する臨床的な根拠は今のところない」と結論しています [2]。根拠の確かさは中程度です。ただし、資金の出どころや研究の質で結果が変わるため、効果の大きさは割り引いて見てください。

この答えの範囲

健康な成人、主に中高年の女性が毎日飲んだ試験の話です。飲んだコラーゲンがそのまま肌になるかは調べられていません。ひざの痛みなど、肌以外は含みません。

じゃあ、どうする?

試すなら、試験で多かった「毎日4g前後を84〜90日」が目安です。劇的な変化は見込まず、弾力や潤いが少し上がるかを見る使い方が合います。食事は、たんぱく質をしっかりとることが土台です。

この記事は、成分や方法について公開されている研究を整理したものです。特定の商品の効果を評価したものではなく、個別の診断・治療の助言でもありません。

根拠の確かさ

エビデンス強度研究の種類・数・結果のそろい方から、根拠の確かさを「高い・中程度・低い・限定的」の4段階で示します。中程度
根拠の論文判定に使った論文の数です。まとめ論文 (多くの試験を集めたもの) も 1 本と数えます。8 本
研究間の一致研究どうしの結果が、同じ方向にそろっているかを示します。一部で結果が異なる
判定の内訳を見る(スコア 84 / 100)
項目点配点何を見るか
研究デザイン4040いちばん信頼できる研究の種類
研究の量17.720研究件数と参加人数
一致度1825結果の向きがそろっているか
新しさ1010最新の研究が何年以内か
精度55信頼区間が「差なし」をまたがないか

合計 90.7 点を、エビデンス強度 B の範囲(55〜84 点)に収めて、スコアは 84 点です。 判定に使った研究は、ランダム化比較試験 3 本・RCT のメタ解析 4 本。

配点の決まりは 評価方法について に公開しています。計算はプログラムが行い、広告や商品のデータは使いません。

コラーゲンとは

コラーゲンは、皮膚や骨、軟骨をつくるたんぱく質です。肌のハリや潤いを保つとされ、飲むものでは、細かく分解した「コラーゲンペプチド」が使われます。ドリンク、粉末、グミなどの形があります。食品として売られており、医薬品ではありません。注意点は、魚や豚、牛などの原料でアレルギーのある人は確認が必要なことです。

目次
  1. 01研究でわかったこと
  2. 02注意点
  3. 03まとめ
  4. 04よくある質問
  5. 05参照した論文

01研究でわかったこと

答えの中心は、台湾の台北医学大学などの研究チームが2023年に発表したメタ解析です [1]。メタ解析とは、複数の試験の結果を統計でまとめる方法です。RCT(くじ引きで飲む群と偽薬の群に分けた試験)26件・1721人が集められました。

研究の種類飲むコラーゲンのRCTを集めたメタ解析
対象健康な成人(26件・1721人)
比べたもの加水分解コラーゲンと偽薬(プラセボ)
結果弾力と潤いが、偽薬より有意に改善
まとめて分析した結果コラーゲンを飲んだ人は、プラセボより肌の弾力と潤いが改善しました [1]。

別のメタ解析でも、RCT10件・646人で、弾力は標準化平均差0.61、潤いは1.25の改善でした [3]。

標準化平均差とは、試験ごとに測り方が違う結果を同じ物差しに直した値です。弾力の0.61は中くらい、潤いの1.25は大きい改善に当たります。ただし潤いのメタ解析は、研究の偏りの程度が多くで不明で、結果のばらつきも中程度あります [3]。

弾力・潤い・シワで答えが違う

  • 弾力: 効きます。RCT26件・1721人のメタ解析が、改善を報告しています [1]。
  • 潤い: 効きます。同じメタ解析が、有意な改善を報告しています。コラーゲンの原料や飲んだ期間で効き方は違いました [1]。
  • シワ: 条件によります。19件・1125人のメタ解析ではシワが改善しました [4]。一方、RCT23件・1474人のメタ解析では、質の高い研究だけで見ると差がありませんでした [2]。

よく言われていることは本当?

  • 飲んだコラーゲンは分解されるので意味がない半分本当です。 食べたコラーゲンはアミノ酸やペプチドに分解されます。それでも弾力や潤いが上がった試験が多く、分解された成分が肌の細胞に働くと考えられています [5]。ただし、肌に届く量を直接比べた人の研究はありません。
  • 飲めば肌がもちもちになる条件によります。 上がり幅は中くらいの大きさで、試験の多くは84日や90日ほどの期間です。翌朝に変わる、という研究はありません。
  • シワが減る条件によります。 結果が分かれています [4] [2]。

ほかの研究では、結果が異なる場合も

製薬会社の資金を受けていない研究や、質の高い研究だけに絞ると、弾力も潤いもシワも差がありませんでした [2]。企業が資金を出した研究のほうが、良い結果が出やすい可能性を示します。

東アジアの女性85人のRCTでは、毎日5gを84日間飲み、弾力は飲んだ群で早く良くなりました。ただし84日後には、プラセボ群も同じように良くなっていました [6]。

差が消えた試験東アジアの女性85人(毎日5gを84日間)

84日後には、飲んだ群とプラセボ群で弾力の改善が同じ程度でした。

一方で、45〜60歳の女性85人が毎日2.5gを84日間飲んだRCTでは、プラセボより肌のハリと弾力が改善しました [7]。この試験は企業の研究部門が行っています。

試験で使われた量と期間

  • 毎日4gが多く、中央値は3.5gでした [3]
  • 毎日1650mgを8週間飲んだ試験もあります [8]
  • 著者が効果を見たのは、90日間飲んだときです [4]

どの量が最も良いかを比べた結果は、ここにはありません。

02注意点

研究の多くは、健康な成人、特に女性を対象にしています。男性や若い人で同じ結果になるかは分かりません。副作用の報告は、この記事で使った研究には出てきません。魚や牛、豚などにアレルギーのある人は、原料を確認してください。持病がある人、妊娠中や授乳中の人、服薬中の人は、医師や薬剤師に確認してからにしてください。

この答えの範囲

資金提供なしの研究だけで見ると差が消え、著者は「支持する臨床的な根拠は今のところない」と結論しています [2]。

03まとめ

飲むコラーゲンは、肌の弾力と潤いを上げる結果が多く出ています。根拠の確かさは中程度ですが、資金提供なしの研究だけで見ると差がなく、効果は割り引いて見る必要があります。
シワについては、結果が分かれています。
期待しすぎず、84〜90日続けて、自分の肌で確かめるのが現実的です。

04よくある質問

Qどのくらい飲むと効果が出ますか?

試験では、毎日4g前後を84〜90日飲んだものが多くありました [[40826844]]。著者が効果を見たのは90日間です [[33742704]]。何日目から変わるかは、研究では確かめられていません。

Qコラーゲンを食べるだけでも肌に良いですか?

この記事の研究は、飲むコラーゲンペプチドの試験です。鍋や肉などの食事から食べる場合の効果は、研究では確かめられていません。

Qひざの痛みにも効きますか?

この記事は肌の話です。ひざの痛みは別の疑問で、ここでは評価していません。

Q男性が飲んでも同じ効果がありますか?

メタ解析の対象は女性が中心で、95%が女性の解析もあります [[33742704]]。男性で同じかは、研究では確かめられていません。

05参照した論文

判定に使った主な論文(8本)

[1]飲むコラーゲンの肌の若返り効果:RCTの系統的レビューとメタ解析

発表年
2023年
研究機関
台湾・台北医学大学
掲載誌
Nutrients
研究の種類
システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
対象
1,721人
結果の向き
良い方向

RCT26件・1721人のメタ解析で、コラーゲンを飲んだ人は弾力と潤いが改善した。

[2]コラーゲンサプリの肌老化への効果:RCTの系統的レビューとメタ解析

発表年
2025年
研究機関
韓国・韓国国立がんセンター
掲載誌
The American journal of medicine
研究の種類
システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
対象
1,474人
結果の向き
結果が割れている

RCT23件・1474人を、資金提供と研究の質で分けて解析した。質の高い研究だけでは差がなかった。

[3]コラーゲン系サプリの肌の潤いと弾力への効果:メタ解析

発表年
2025年
研究機関
インドネシア・アタマジャヤ・カトリック大学
掲載誌
Indian journal of dermatology, venereology and leprology
研究の種類
システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
対象
646人
結果の向き
良い方向

RCT10件・646人で、弾力は標準化平均差0.61、潤いは1.25の改善だった。

[4]加水分解コラーゲンの肌老化への効果:系統的レビューとメタ解析

発表年
2021年
研究機関
ブラジル・ミネイロス大学センター
掲載誌
International journal of dermatology
研究の種類
システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
対象
1,125人
結果の向き
良い方向

19件・1125人のメタ解析で、弾力・潤い・シワが改善した。

[5]コラーゲンの肌への作用:しくみの系統的レビュー

発表年
2020年
研究機関
イラン・Barati Mほかの研究チーム
掲載誌
Journal of cosmetic dermatology
研究の種類
システマティックレビュー関連する研究を決まった方法で集め、結果を整理した研究。
対象
—
結果の向き
良い方向

コラーゲンペプチドが肌の線維芽細胞に直接働くしくみが挙げられた。

[6]東アジアの人々の肌と爪へのコラーゲンペプチドの効果:二重盲検RCT

発表年
2024年
研究機関
ベルギー・企業の研究部門
掲載誌
Journal of cosmetic dermatology
研究の種類
ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
対象
85人
結果の向き
差なし

女性85人が毎日5gを84日間飲んだ。84日後には、プラセボ群も同じように良くなっていた。

[7]コラーゲンオリゴペプチドと肌の健康:臨床とメカニズムの評価

発表年
2025年
研究機関
ブラジル・企業の研究部門
掲載誌
Journal of medicinal food
研究の種類
ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
対象
85人
結果の向き
良い方向

45〜60歳の女性85人が毎日2.5gを84日間飲み、ハリと弾力が改善した。

[8]低分子コラーゲンペプチドの肌への効果:二重盲検RCT

発表年
2025年
研究機関
韓国・P&Kスキンクリニカルリサーチセンター
掲載誌
Journal of microbiology and biotechnology
研究の種類
ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
対象
70人
結果の向き
良い方向

健康な成人70人が8週間飲み、弾力が高まった。

ほかに参考にした論文(8本)

判定「効く」は、公開している評価方法に沿ってプログラムが算出しています。