[1]インターバルトレーニングが体組成と脂肪に与える効果を集めた包括的レビュー
- 発表年
- 2024年
- 研究機関
- 香港・香港中文大学
- 掲載誌
- Sports medicine (Auckland, N.Z.)
- 研究の種類
- システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
- 対象
- 2,474人
- 結果の向き
- 良い方向
RCT79件・2474人で、体脂肪率が平均0.77ポイント多く下がった。

HIITのほうが体脂肪率は多く下がります。ただし差は小さいです。
見た目に健康な成人から太りぎみの人の、体脂肪率の話です。
脂肪を落とす目的なら、HIITでも普通の有酸素運動でも効きます。どちらが上かより、続けられるほうを選ぶのが実際的です。時間が取れない日は短時間のHIITを、ゆっくり長く動ける日は有酸素運動を、と使い分けられます。
この記事は、成分や方法について公開されている研究を整理したものです。特定の商品の効果を評価したものではなく、個別の診断・治療の助言でもありません。
| 項目 | 点 | 配点 | 何を見るか |
|---|---|---|---|
| 研究デザイン | 40 | 40 | いちばん信頼できる研究の種類 |
| 研究の量 | 18.5 | 20 | 研究件数と参加人数 |
| 一致度 | 13.7 | 25 | 結果の向きがそろっているか |
| 新しさ | 10 | 10 | 最新の研究が何年以内か |
| 精度 | 5 | 5 | 信頼区間が「差なし」をまたがないか |
合計 87.2 点を、エビデンス強度 C の範囲(30〜64 点)に収めて、スコアは 64 点です。 判定に使った研究は、RCT のメタ解析 3 本・観察研究 2 本。
配点の決まりは 評価方法について に公開しています。計算はプログラムが行い、広告や商品のデータは使いません。
HIIT(高強度インターバルトレーニング)は、息が上がる強さの運動と短い休みを繰り返すトレーニングです。短い時間で終わるとされ、自転車こぎやランニングなどで行います。比べる相手の「普通の有酸素運動」は、中くらいの強さで続けて行う運動(MICT)を指します。
答えの中心は、香港中文大学などの研究チームが2024年に発表した包括的レビューです [1]。包括的レビューとは、メタ解析(複数の試験をまとめた解析)をさらに集めてまとめ直す方法です。
| 研究の種類 | メタ解析をまとめ直した包括的レビュー(16本) |
|---|---|
| 対象 | 見た目に健康な成人(RCT79件・2474人) |
| 比べたもの | インターバルトレーニング(HIITとスプリントインターバル)と、普通の有酸素運動 |
| 結果 | 体脂肪率の下がり方は、インターバルトレーニングが平均0.77ポイント大きい |
95%信頼区間は0.32〜1.12ポイントで、差は小さいと読むのが正確です。
大学生745人(RCT20件)の解析でも、HIITは体脂肪率が平均1.21ポイント多く下がりました [4]。向きはそろっていますが、差は 1 ポイント前後です。
同じ比較で、差がなかった解析もあります。対象や運動の種類で結果が変わるためです。
運動にかける時間は普通の有酸素運動の14〜47%でしたが、体組成に差はありませんでした [2]。
体脂肪率の下がり方は、HIITと普通の有酸素運動で同じくらいでした [3]。
全体として、HIITは「同じくらい、または少し上」です。「時間が短くても同じくらい落ちる」と読める結果も、「少し多く落ちる」と読める結果もあります。
「基礎代謝が長時間大きく上がる」という数値を示す研究は、今回は見つかりませんでした。筋肉を増やして代謝を上げる話は、筋トレで代謝は上がる?で扱っています。
研究の多くは数週間から数か月の試験で、見た目に健康な成人や太りぎみ・肥満の成人が中心です。10代の肥満では、HIITと持続運動の比較は根拠の確実性が非常に低いと評価されています。心臓や関節に持病がある人、運動に慣れていない人は、強度の高い運動を始める前に医師に相談してください。
体脂肪率の差は平均0.77ポイントで、食事の見直しや運動の継続のほうが結果を左右します。
HIITは普通の有酸素運動より体脂肪率が多く下がりますが、差は小さく、結果は割れています。
時間が足りない人は短時間のHIIT、ゆっくり動きたい人は有酸素運動と、生活に合うほうで十分です。
まずは週の予定に入れやすいほうを選び、続けることから始めましょう。
研究では、短時間のHIIT(一回15分以内)と普通の有酸素運動で、体組成に差はありませんでした [[37939367]]。運動時間は14〜47%で済んだので、時間が限られる人には使いやすい方法です。
運動後3時間までの上乗せの消費は、HIITのほうが大きい結果でした [[32656951]]。ただし上乗せの量を測っただけで、それが体脂肪の減少にどれだけつながるかは、この研究では確かめられていません。
60歳以上の1227人の解析では、体脂肪率の下がり方はHIITと普通の有酸素運動で同じくらいでした [[38718488]]。
今回の比較では、回数ごとの違いは確かめられていません。
RCT79件・2474人で、体脂肪率が平均0.77ポイント多く下がった。
21件・849人で、どの項目にも差がなかった。
60歳以上の1227人(29件)で、体脂肪率は同じくらい下がった。
大学生745人(RCT20件)で、体脂肪率が平均1.21ポイント多く下がった。
RCT19件で、体脂肪率・脂肪の量は同じくらいだった。
13件で体組成に差はなく、HIITは運動時間が約40%少なかった。
56件・1831人で、短時間のHIITが内臓脂肪を多く減らした。
48件で、運動量をそろえると体重以外に差がなかった。
22件で、運動後3時間までの上乗せはHIITが平均約136 kJ、有酸素運動が約101 kJ。
判定「効く」は、公開している評価方法に沿ってプログラムが算出しています。