[1]洗顔の回数がニキビに与える影響を調べた単盲検ランダム化比較試験
- 発表年
- 2006年
- 研究機関
- アメリカ・ハーバード大学
- 掲載誌
- Pediatric dermatology
- 研究の種類
- ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
- 対象
- —
- 結果の向き
- 差なし
ニキビのある男性を洗顔の回数ごとに分けて6週間比べ、終了時にグループ間の差はなかった。

洗顔の回数を変えても、ニキビの数に差は出ません。1日2回までで足ります。
軽い〜中くらいのニキビがある男性の話です。女性、乾燥肌、メイクをする人、ニキビ以外の肌トラブルは、この試験では調べていません。
朝と夜の1日2回までにして、洗顔料を使う回数を増やさないのが、研究に最も近い使い方です。洗ったあとの保湿は 保湿すると肌荒れしにくくなる? も参考になります。
この記事は、成分や方法について公開されている研究を整理したものです。特定の商品の効果を評価したものではなく、個別の診断・治療の助言でもありません。
| 項目 | 点 | 配点 | 何を見るか |
|---|---|---|---|
| 研究デザイン | 30 | 40 | いちばん信頼できる研究の種類 |
| 研究の量 | 2 | 20 | 研究件数と参加人数 |
| 一致度 | 25 | 25 | 結果の向きがそろっているか |
| 新しさ | 3 | 10 | 最新の研究が何年以内か |
| 精度 | 0 | 5 | 信頼区間が「差なし」をまたがないか |
合計 60 点を、エビデンス強度 C の範囲(30〜64 点)に収めて、スコアは 60 点です。 判定に使った研究は、ランダム化比較試験 1 本。 この上限により、強度を B から C に下げました。
配点の決まりは 評価方法について に公開しています。計算はプログラムが行い、広告や商品のデータは使いません。
洗顔の回数は、顔を洗顔料で洗う回数のことです。朝晩の2回が基本とされ、洗いすぎは肌を乾燥させるとも言われます。ニキビがある人は特に回数が気になりやすいテーマです。これは一般に言われていることで、研究で確かめたものではありません。
答えの中心は、ハーバード大学などの研究チームが2006年に発表したランダム化比較試験です [1]。ランダム化比較試験とは、参加者をくじ引きのように別々のグループに分けて結果を比べる方法です。軽い〜中くらいのニキビがある男性が、まず2週間マイルドな洗顔料で1日2回洗い、その後1日1回・2回・4回のグループに分かれて6週間洗いました。
| 研究の種類 | ランダム化比較試験 |
|---|---|
| 対象 | 軽い〜中くらいのニキビがある男性 |
| 比べたもの | 洗顔の回数 (1日1回・2回・4回) |
| 結果 | 終了時にグループ間でニキビの差はなかった |
1日2回のグループでは開始時より黒ニキビと、炎症のないニキビ (白ニキビ・黒ニキビ) の合計が減り、1日1回のグループでは赤いニキビが増えていました。
読み方に注意が必要です。「グループ間の差」と「各グループの中での変化」は別の話です。回数ごとの差がはっきりしなかった以上、2回のグループでニキビが減ったことを、2回洗えば減る証拠とは読めません。著者は1日2回をわずかに支持していますが、確かめられたのは差が出なかったところまでです。
洗顔の回数や洗顔料とニキビの研究14件 (671人) をまとめた2018年の系統的レビューは、質の高い研究が少なく、確かな推奨は作りにくいとしています [2]。2005年の系統的レビューも、洗顔がニキビに効くとも効かないとも言える証拠は驚くほど少ないと報告しました [3]。
質の高い研究が少なく、確かな推奨は作りにくいという結論でした。
2020年の中国の研究では、大学の健康診断で酒さの310人と健康な3,129人を比べ、洗顔料を1日2回以上使う人は酒さと関連していました [4]。酒さの患者1,245人と肌が健康な1,538人を比べた別の研究では、洗顔料を週1〜3回使う人は酒さが少ないことと関連し、1日2回以上の人は多いことと関連していました [5]。どちらも観察研究で、洗顔料の回数が酒さの原因だとは言えません。赤みが出やすい人が、洗顔を増やしている可能性も残ります。
回数を直接比べた比較試験は、男性のニキビを調べた1件だけです。根拠の確かさは低めです。女性や、メイクを落とす夜の洗顔については、回数を比べた結果がありません。腕の実験では、石けんで繰り返し洗うと赤みも増えていました [6]。ニキビや赤みが続く人、薬を塗っている人は、皮膚科の医師や薬剤師に相談してください。
洗顔料で洗う回数を増やすより、洗う回数を2回までにして、保湿もあわせて続けましょう。
ニキビの数は、洗顔が1日1回でも2回でも4回でも、終了時に差がありませんでした。
この結果は軽い〜中くらいのニキビがある男性の1件の試験なので、自分の肌の状態を見ながら当てはめてください。
洗顔は朝晩の2回までにして、ニキビの薬を使っている人は アゼライン酸はニキビに効く? も読んでみてください。
ニキビの数は、1日4回のグループも1回・2回と差がありませんでした [[17014635]]。ただし、洗顔料を1日2回以上使う人に酒さが多いという観察研究があります [[32128599]]。回数を増やすメリットは、研究では見つかっていません。
研究では確かめられていません。朝の洗顔料あり・なしを比べた研究は、今回の検索では見つかりませんでした。
研究では確かめられていません。洗顔の回数と皮脂量の戻りを比べたヒトの研究は、見つかりませんでした。腕を洗った15人の実験では、洗うたびに水分の蒸発が増えました [[18199943]]。
ニキビのある男性を洗顔の回数ごとに分けて6週間比べ、終了時にグループ間の差はなかった。
洗顔の回数や洗顔料とニキビの研究14件 (671人) をまとめ、確かな推奨は作りにくいと結論した。
洗顔がニキビに効くとも効かないとも言える証拠は驚くほど少なかった。
洗顔料を一日に2回以上使う若者は、酒さと関連していた (調整オッズ比1.70)。
洗顔料を一日に二回以上使う人は酒さと関連し、週1〜3回の人では酒さが少なかった。
健康な15人の前腕で、洗うたびに水分の蒸発が増え、繰り返し洗うとさらに増えた。
判定「効かない」は、公開している評価方法に沿ってプログラムが算出しています。