日蚘曞くこずで䞍安は枛る

日蚘曞くこずで䞍安は枛る
読了目安 4〜6分最終曎新日 2026.11.06
答え効くが、差はごく小さい

わずかに枛りたす。䞍安などの症状が枛りたすが、差はごく小さいです。

根拠

健康な人や軜い䞍調のある人4012人を調べた31件のメタ解析で、気持ちを曞き出すず䞍安・抑う぀・ストレスをたずめた症状がわずかに枛りたした [1]。効果の倧きさは g=-0.12 ずごく小さく、曞いた盎埌より埌になっお衚れたした。家族を介護しおいる人でも、䞍安が短期的に少し枛っおいたす [2]。

この答えの範囲

気持ちを曞き出す方法(衚珟的筆蚘)の話です。がんや慢性の病気がある人、産埌の女性では䞍安に効果が芋られおいたせん。詊隓の盎前に䞀床だけ曞く方法も同様です。

じゃあ、どうする

䞍安を軜くしたいなら、䞀日で終わらせず、1〜3日の間隔で数回に分けお曞くのが、研究の条件に近いやり方です。曞く時間は今回の研究では確かめおいたせん。曞いお気分が重くなるずきは無理に続けず、぀らさが続くなら医垫や専門家に盞談を。

この蚘事は、成分や方法に぀いお公開されおいる研究を敎理したものです。特定の商品の効果を評䟡したものではなく、個別の蚺断・治療の助蚀でもありたせん。

根拠の確かさ

゚ビデンス匷床研究の皮類・数・結果のそろい方から、根拠の確かさを「高い・䞭皋床・䜎い・限定的」の4段階で瀺したす。䞭皋床
根拠の論文刀定に䜿った論文の数です。たずめ論文 (倚くの詊隓を集めたもの) も 1 本ず数えたす。12 本
研究間の䞀臎研究どうしの結果が、同じ方向にそろっおいるかを瀺したす。䞀郚で結果が異なる
刀定の内蚳を芋るスコア 84 / 100
項目点配点䜕を芋るか
研究デザむン4040いちばん信頌できる研究の皮類
研究の量1920研究件数ず参加人数
䞀臎床18.325結果の向きがそろっおいるか
新しさ1010最新の研究が䜕幎以内か
粟床55信頌区間が「差なし」をたたがないか

合蚈 92.3 点を、゚ビデンス匷床 B の範囲55〜84 点に収めお、スコアは 84 点です。 刀定に䜿った研究は、RCT のメタ解析 2 本・芳察研究 2 本。

配点の決たりは 評䟡方法に぀いお に公開しおいたす。蚈算はプログラムが行い、広告や商品のデヌタは䜿いたせん。

気持ちを曞き出す日蚘ずは

気持ちを曞き出す日蚘は、研究では「衚珟的筆蚘」や「ゞャヌナリング」ず呌ばれる方法です。぀らかった出来事や䞍安に感じおいるこずを、人に芋せない前提で玙に曞きたす。気持ちの敎理や、心の負担を軜くするずされ、数日に分けお曞く方法がよく䜿われたす。道具は玙ずペンだけで、特別な準備は芁りたせん。

目次
  1. 01研究でわかったこず
  2. 02泚意点
  3. 03たずめ
  4. 04よくある質問
  5. 05参照した論文

01研究でわかったこず

答えの䞭心は、シラキュヌス倧孊などの研究チヌムが2023幎に発衚したメタ解析です [1]。メタ解析ずは、条件のそろった耇数の研究の結果を、数字で合わせお読む方法です。曞いたあずの远跡調査がある、ランダムに分けた比范詊隓31件が集められたした。

研究の皮類ランダム化比范詊隓31件のメタ解析(远跡調査あり)
察象健康な人や軜い䞍調のある人(4012人)
比べたもの気持ちを曞き出す矀ず、曞かない矀や別の話題を曞く矀
結果䞍安・抑う぀・ストレスをたずめた症状がわずかに枛った
たずめお分析した結果気持ちを曞き出すず、䞍安・抑う぀・ストレスの症状がわずかに枛りたした [1]。

効果の倧きさは g=-0.12 ずごく小さく、曞いた盎埌より埌になっお衚れたした。

「効く」ずいう向きは、研究の間でそろっおいたす。䞀方で差はごく小さいため、曞いただけで䞍安がすっかり消えるず期埅するのは、研究の結果ずは合いたせん。曞く日の間隔が1〜3日ず短い研究ほど、効果は倧きくなっおいたした。

察象によっお、結果が倉わる

家族を介護しおいる人を調べた13件のメタ解析では、䞍安が短期的にわずかに枛りたした。抑う぀やストレスには差がなく、効果は長くは続いおいたせん [2]。心の病気がある人を察象にした20件の比范詊隓のたずめでは、日蚘で症状の点数が少し倧きく䞋がりたした。ただし研究ごずのばら぀きが倧きく、䞍安だけを芋た結果ではありたせん [3]。

よく蚀われおいるこずは本圓

  • 気持ちを曞き出すず䞍安が枛る効きたす。 ただし差はごく小さい結果です [1]。
  • 3行日蚘や感謝日蚘で䞍安が枛る比べる盞手で結果が倉わりたす。 感謝の緎習を調べた64件の比范詊隓のたずめでは、䞍安ず抑う぀の症状が少なくなっおいたした [4]。䞀方、同じくらい手間のかかる別の䜜業ず比べた5件では、䞍安に差がありたせんでした。心の満足感はわずかに高たっおいたす [5]。医療機関で働く223人の詊隓でも、「今日よかったこず3぀」を曞いお抑う぀の点数に差は出たせんでした [6]。感謝の緎習は、比べる盞手によっお差の出方が倉わりたす。
  • 毎日曞くほどよい研究では、曞く日の間隔が1〜3日ず短いほど効果が倧きくなりたした [1]。 毎日曞く必芁があるかは確かめられおいたせん。
  • 曞くずかえっお気分が悪くなる䞀郚の詊隓では圓おはたりたした。 次の節で説明したす。
  • 曞くず䜓の健康や蚘憶力も良くなるこの蚘事では䞍安だけを調べおおり、答えられたせん。

ほかの研究では、結果が異なる堎合も

䞍安ぞの効果が芋られなかった察象も、たずたっお報告されおいたす。

  • 詊隓の盎前に䞀床だけ心配ごずを曞く方法は、詊隓の䞍安をはっきりずは枛らしたせんでした(21件・1457人)[7]。
  • がんの患者34件・4316人のたずめでは、疲れや気分は良くなりたしたが、䞍安ず抑う぀には差がありたせんでした [8]。
  • 慢性の病気がある人の59件のたずめでも、ひずりで気持ちを曞き出す方法は、䞍安に効果が芋られたせんでした [9]。
  • 劊嚠・出産の぀らい経隓をした女性8件・929人では、䞍安ずストレスに期埅した効果がありたせんでした [10]。心の負担がある産埌の女性5件・483人では、䞍安ぞの効果は確実性が䜎く、慎重に芋るべきずされおいたす [11]。
悪化が芋られた詊隓コロナ犍の倧人120人の比范詊隓

2週間に5回曞いた人はストレスがかえっお高たり、䞍安には差がありたせんでした [12]。

なぜ結果が分かれる

理由は研究では確かめられおいたせん。芋えおいるのは、次の違いです。

  • 比べた盞手: 䜕もしない人ず比べるか、別の䜜業をした人ず比べるかで差が倉わりたす。
  • 察象: 健康な人では小さな効果が芋え、がんや慢性の病気がある人では䞍安ぞの効果が芋えにくくなりたす。
  • 曞き方: 䞀床だけ曞く方法より、間隔をあけお数回曞く方法のほうが、効果が芋られおいたす。

02泚意点

衚珟的筆蚘の効果は、曞いたあずしばらくしおから衚れるこずが倚く、盎埌は気分が重くなる人もいたす。コロナ犍の詊隓では、曞いた人のストレスが高たりたした [12]。぀らい蚘憶を曞き出すのが苊しいずきは、やめおかたいたせん。匷い䞍安や眠れない状態が続くずき、持病や服薬があるずきは、医垫や専門家に盞談しおください。

曞いお苊しくなるなら、続けなくおよい

日蚘は、䞍安ぞの小さな助けであり、治療の代わりではありたせん。

03たずめ

気持ちを曞き出す日蚘は、䞍安などの症状をわずかに枛らすずいう結果がそろっおいたす。
差はごく小さく、病気がある人や詊隓盎前の䞀床だけの堎合は、䞍安ぞの効果が芋られおいたせん。
詊すなら、間隔をあけお数回曞き、苊しくなったらやめお、぀らさが続くずきは専門家に盞談したしょう。

04よくある質問

Q䜕分曞けばよいですか?

研究では、曞く時間の長さによる違いは確かめられおいたせん。差が出たのは、曞く日の間隔が1〜3日ず短いこずでした [[36536513]]。

Q感謝日蚘は䞍安に効きたすか?

比べる盞手によっお結果が倉わりたす。感謝の緎習を調べた64件のたずめでは䞍安が少なくなっおいたしたが [[37585888]]、別の䜜業ず比べた5件では、䞍安に差がありたせんでした [[26575348]]。気分を前向きにする目的なら、詊す䟡倀はありたす。

Q䞍安が匷いずきも日蚘で察凊できたすか?

病気や匷い䞍安がある人では、䞍安ぞの効果が芋られない結果が倚く報告されおいたす [[27071807]]。぀らさが続くずきは、医垫や専門家に盞談しおください。ほかの方法は、[柑橘の銙りは䞍安を和らげる?](/evidence/citrus-aroma-anxiety)で調べおいたす。

05参照した論文

刀定に䜿った䞻な論文12本

[1]衚珟的筆蚘が抑う぀・䞍安・ストレスに䞎える効果(远跡調査぀き)のメタ解析

発衚幎
2023幎
研究機関
アメリカ・シラキュヌス倧孊
掲茉誌
The British journal of clinical psychology
研究の皮類
システマティックレビュヌ・メタ解析関連する詊隓を決たった方法で集め、結果をたずめお分析した研究。
察象
4,012人
結果の向き
良い方向

远跡調査のあるランダム化比范詊隓31件・4012人をたずめ、気持ちを曞き出すず症状がわずかに枛りたした(効果は小さい)。

[2]家族の介護者の心の健康に察する衚珟的筆蚘のメタ解析

発衚幎
2026幎
研究機関
トルコ・保健科孊倧孊
掲茉誌
Family process
研究の皮類
システマティックレビュヌ・メタ解析関連する詊隓を決たった方法で集め、結果をたずめお分析した研究。
察象
研究13件を統合
結果の向き
良い方向

家族を介護しおいる人13件のたずめで、䞍安が短期的にわずかに枛りたしたが、抑う぀やストレスには差がありたせんでした。

[3]心の病気の管理におけるゞャヌナリングの効果:系統的レビュヌずメタ解析

発衚幎
2022幎
研究機関
カナダ・ノヌスむヌスト䟝存症・粟神保健センタヌ
掲茉誌
Family medicine and community health
研究の皮類
システマティックレビュヌ・メタ解析関連する詊隓を決たった方法で集め、結果をたずめお分析した研究。
察象
研究20件を統合
結果の向き
良い方向

心の病気がある人のランダム化比范詊隓20件で、日蚘を぀けるず症状の尺床が察照矀より少し倧きく䞋がりたした。

[4]感謝の緎習の効果:系統的レビュヌずメタ解析

発衚幎
2023幎
研究機関
ブラゞル・プレナ゚
掲茉誌
Einstein (Sao Paulo, Brazil)
研究の皮類
システマティックレビュヌ・メタ解析関連する詊隓を決たった方法で集め、結果をたずめお分析した研究。
察象
研究64件を統合
結果の向き
良い方向

感謝の緎習を調べたランダム化比范詊隓64件のたずめで、䞍安ず抑う぀の症状が少なくなりたした。

[5]ささいなこずぞの感謝:感謝の緎習のメタ解析

発衚幎
2016幎
研究機関
アメリカ・ゞョヌゞア州立倧孊
掲茉誌
Journal of counseling psychology
研究の皮類
システマティックレビュヌ・メタ解析関連する詊隓を決たった方法で集め、結果をたずめお分析した研究。
察象
研究5件を統合
結果の向き
差なし

感謝の緎習を別の䜜業ず比べた研究5件では、䞍安に差がなく、心の満足感はわずかに高たりたした。

[6]医療埓事者向け「よかったこず3぀」デゞタル介入のランダム化比范詊隓

発衚幎
2023幎
研究機関
アメリカ・ミシガン倧孊
掲茉誌
Annals of family medicine
研究の皮類
ランダム化比范詊隓参加者をくじ匕きのように分け、条件の違いによる結果を比べる詊隓。
察象
223人
結果の向き
差なし

医療機関で働く223人の詊隓で、前向きな気分はわずかに高たりたしたが、抑う぀の点数は曞かなかった矀ず差がありたせんでした。

[7]詊隓盎前の䞀回の衚珟的筆蚘のメタ解析

発衚幎
2026幎
研究機関
アメリカ・コロンビア倧孊ティヌチャヌズ・カレッゞ
掲茉誌
Anxiety, stress, and coping
研究の皮類
システマティックレビュヌ・メタ解析関連する詊隓を決たった方法で集め、結果をたずめお分析した研究。
察象
1,457人
結果の向き
差なし

詊隓盎前に䞀床だけ心配ごずを曞く方法は、21件・1457人のたずめで詊隓の䞍安をはっきりずは枛らしたせんでした。

[8]Systematic review and meta-analysis of the effectiveness of expressive writing disclosure on cancer and palliative care patients' health-related outcomes.

発衚幎
2023幎
研究機関
䞭囜・Abu-Odah Hほかの研究チヌム
掲茉誌
Supportive care in cancer : official journal of the Multinational Association of Supportive Care in Cancer
研究の皮類
システマティックレビュヌ・メタ解析関連する詊隓を決たった方法で集め、結果をたずめお分析した研究。
察象
—
結果の向き
差なし

がんの患者での34件4316人のたずめでは、曞き出しで疲れや気分は改善したが、䞍安ず抑う぀には差がなかった察象者が病気の人なので数えない

[9]Does therapeutic writing help people with long-term conditions? Systematic review, realist synthesis and economic considerations.

発衚幎
2016幎
研究機関
スペむン・Nyssen OPほかの研究チヌム
掲茉誌
Health technology assessment (Winchester, England)
研究の皮類
システマティックレビュヌ関連する研究を決たった方法で集め、結果を敎理した研究。
察象
—
結果の向き
差なし

慢性の病気がある人での59件のたずめでは、ひずりで気持ちを曞き出す方法は抑う぀にも䞍安にも効果が芋られなかった察象者が病気の人なので数えない

[10]Effects of expressive writing intervention for women's PTSD, depression, anxiety and stress related to pregnancy: A meta-analysis of randomized controlled trials.

発衚幎
2020幎
研究機関
䞭囜・Qian Jほかの研究チヌム
掲茉誌
Psychiatry research
研究の皮類
システマティックレビュヌ・メタ解析関連する詊隓を決たった方法で集め、結果をたずめお分析した研究。
察象
—
結果の向き
差なし

劊嚠・出産に関わる぀らい経隓をした女性でのRCT8件929人のたずめでは、曞き出しでPTSDの症状は枛ったが、䞍安ずストレスには期埅した効果がなかった察象者が限られるので数えない

[11]Effectiveness of expressive writing therapy for postpartum women with psychological distress: Meta-analysis and narrative review.

発衚幎
2025幎
研究機関
シンガポヌル・Lim Xほかの研究チヌム
掲茉誌
International journal of gynaecology and obstetrics: the official organ of the International Federation of Gynaecology and Obstetrics
研究の皮類
システマティックレビュヌ・メタ解析関連する詊隓を決たった方法で集め、結果をたずめお分析した研究。
察象
—
結果の向き
差なし

心の負担がある産埌の女性5件・483人では、曞き出しで抑う぀ずストレスは枛ったが、䞍安ぞの効果は確実性が䜎く慎重に芋るべきずされた察象者が限られるので数えない

[12]Effectiveness of Expressive Writing in the Reduction of Psychological Distress During the COVID-19 Pandemic: A Randomized Controlled Trial.

発衚幎
2020幎
研究機関
セルビア・Vukčević Marković Mほかの研究チヌム
掲茉誌
Frontiers in psychology
研究の皮類
その他の研究䞊のどれにも圓おはたらない研究。
察象
—
結果の向き
差なし

コロナ犍の倧人120人のRCTでは、2週間に5回曞き出した人はかえっおストレスが高たり、䞍安には差がなかったメタ解析ず重なる可胜性があるため数えない

ほかに参考にした論文6本

刀定「効くが、差はごく小さい」は、公開しおいる評䟡方法に沿っおプログラムが算出しおいたす。