[1]光目覚ましが寝起きの眠気に与える影響
- 発表年
- 2014年
- 研究機関
- イギリス・ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ
- 掲載誌
- European journal of applied physiology
- 研究の種類
- ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
- 対象
- 8人
- 結果の向き
- 良い方向
朝起きるのがつらい8人で、起きる30分前から明るくなる光を使った朝は、使わない朝より覚醒感が高かった。

変わります。起きた直後の眠気が軽くなり、目覚めの感覚がよくなります。
朝起きるのが苦手な大人や、冬に気分が落ちやすい人の研究です。
朝が苦手なら、起きる30分前から明るくなる設定を試す価値があります。明るくなる時間を2.5時間のように長くすると、早く目が覚めすぎる人が多かったので、30分前後を目安に。
この記事は、成分や方法について公開されている研究を整理したものです。特定の商品の効果を評価したものではなく、個別の診断・治療の助言でもありません。
| 項目 | 点 | 配点 | 何を見るか |
|---|---|---|---|
| 研究デザイン | 36 | 40 | いちばん信頼できる研究の種類 |
| 研究の量 | 10.1 | 20 | 研究件数と参加人数 |
| 一致度 | 25 | 25 | 結果の向きがそろっているか |
| 新しさ | 3 | 10 | 最新の研究が何年以内か |
| 精度 | 0 | 5 | 信頼区間が「差なし」をまたがないか |
合計 74.1 点を、エビデンス強度 C の範囲(30〜64 点)に収めて、スコアは 64 点です。 判定に使った研究は、ランダム化比較試験 4 本・その他のヒトの研究 1 本。 この上限により、強度を B から C に下げました。
配点の決まりは 評価方法について に公開しています。計算はプログラムが行い、広告や商品のデータは使いません。
光で起こす目覚まし(光目覚まし)は、設定した起床時刻に向けて、部屋の明かりを少しずつ明るくしていく装置です。朝日が昇る様子を再現するので、夜明けのシミュレーションとも呼ばれます。音で突然起こすかわりに、光で眠りをゆるめるのが特徴です。注意点は、明るくなる時間が長すぎたり光が強すぎたりすると、早く目が覚めてしまう人がいることです。
答えの中心は、ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジなどの研究チームが2014年に発表したランダム化比較試験です [1]。ランダム化比較試験とは、順番や組み分けをくじで決めて比べる方法です。
| 研究の種類 | 順番を入れ替えて比べたランダム化比較試験 |
|---|---|
| 対象 | 朝起きるのがつらい8人 |
| 比べたもの | 光なしの朝と、起きる30分前から光が少しずつ明るくなる朝 |
| 結果 | 光ありの朝は、起きたあとの覚醒感が高く、反応も速かった |
反応の速さのテストも光ありの朝が速く、0.81秒と0.86秒でした。
同じ方向の結果は、ほかの試験でも出ています。
根拠の確かさは低めです。参加者が数人から数十人の小さな試験が中心で、冬季うつ病など対象が限られる研究も含まれるためです。
眠気の自己評価は改善しても、計算や反応の速さのテストには差がない研究があります。健康な16人の試験では、眠気は軽くなりましたが、テストの成績に差はありませんでした [2]。「スッキリ感は変わるが、頭の働きまで上がるとは限らない」と読むのが正確です。
眠気の自己評価は改善しましたが、計算や反応の速さのテストには差がありませんでした。
理由は研究ではまだ確かめられていません。体内時計の時刻が動いたからではないことは分かっています [3]。健康な16人の試験では、起きる前の30分の覚醒の量と、起きたあとの皮膚温の下がりが速くなることが関わると、研究チームは考察しています [2]。光目覚ましで夜型が朝型に変わる、という意味ではありません。
明るくなる時間と光の強さに注意が必要です。冬季うつ病の9人の試験では、2.5時間かけて明るくなる光は、10分で明るくなる光より予定より早く目が覚めることが多く、9人中7人と1人の差でした [8]。1700ルクスの強い光でも、早く目が覚めすぎる副作用がよく見られています [9]。冬に気分の落ち込みが続く人、睡眠の悩みが強い人は、医師に相談してください。
長すぎる設定や強すぎる光は、早く目が覚めすぎる原因になります。
光で起こす目覚ましは、起きた直後の眠気を軽くし、朝のスッキリ感を高めます。
効果は小さな試験での結果で、成績の向上や体内時計の変化までは確認されていません。
まず起きる30分前から明るくなる設定で、2週間ほど試してみましょう。
研究では、2週間使っても夜にメラトニンが出始める時刻は変わりませんでした [[20653451]]。寝る時刻・起きる時刻も変わっていません [[25351789]]。
研究で結果が分かれています。8人の試験では反応が速くなりましたが [[24509892]]、16人の試験では差がありませんでした [[20408928]]。15〜20歳の56人では、注意力のうち警戒の働きだけがよくなりました [[25351789]]。
窓の条件を分けて比べた研究は確認できていません。研究は寝室で光目覚ましの有無を比べたものです。
自己評価では少しよくなる研究があります [[14577838]]。睡眠計で測った眠りは変わらなかった研究もあります [[25351789]]。詳しい方法は [睡眠の質を高める方法は?](/evidence/sleep-quality-methods) を参照してください。
朝起きるのがつらい8人で、起きる30分前から明るくなる光を使った朝は、使わない朝より覚醒感が高かった。
起きるのがつらい健康な16人で、起きる前の30分に光が明るくなる夜は、起きたあとの眠気が少なかった。
自宅で2週間使う2つの研究で、寝起きのつらさの訴えが減った。メラトニンが出始める時刻は変わらなかった。
冬季うつ病の患者50人で、光目覚ましを1週間使うと、暗い偽の光より起きにくさと起床時の眠気が軽くなった。
秋冬に気分が落ちやすい16人で、45分かけて明るくなる光は、一気に明るくなる光より目覚めの質の自己評価がよかった。
15〜20歳の56人で、光目覚ましを2週間使っても、睡眠計で測った眠りの質と睡眠時間は変わらなかった。
冬のフィンランドの一般の77人で、光目覚ましを使った期間は眠りの質の自己評価がよかった。差は小さかった。
冬季うつ病の9人で、2.5時間かけて明るくなる光は、予定より早く目が覚めることが多かった。
冬季うつ病の7人で、強い光で夜明けを再現すると、早く目が覚めすぎる副作用がよく見られた。
判定「効く」は、公開している評価方法に沿ってプログラムが算出しています。