[1]サウナ入浴と、心血管病・全死亡による死亡との関連
- 発表年
- 2015年
- 研究機関
- フィンランド・東フィンランド大学
- 掲載誌
- JAMA internal medicine
- 研究の種類
- コホート研究生活習慣などの違いで集団を分け、長い期間追いかけて比べる研究。
- 対象
- 2,315人
- 結果の向き
- 良い方向
42〜60歳の男性2315人を約20.7年追跡。サウナが週4〜7回の人は心臓突然死が少なかった。

サウナを週4〜7回使う人は、心臓・血管の病気で亡くなることが少ない、という関連があります。
中高年のフィンランドの人たちの話です。
サウナは、心臓や血管を守る方法として確かめられたものではありません。入るなら、体調のよい日に、水分をとって無理のない時間で。心臓病や高血圧で治療中の人は、医師に相談してからにしましょう。
この記事は、成分や方法について公開されている研究を整理したものです。特定の商品の効果を評価したものではなく、個別の診断・治療の助言でもありません。
| 項目 | 点 | 配点 | 何を見るか |
|---|---|---|---|
| 研究デザイン | 20 | 40 | いちばん信頼できる研究の種類 |
| 研究の量 | 12.2 | 20 | 研究件数と参加人数 |
| 一致度 | 25 | 25 | 結果の向きがそろっているか |
| 新しさ | 6 | 10 | 最新の研究が何年以内か |
| 精度 | 5 | 5 | 信頼区間が「差なし」をまたがないか |
合計 68.2 点を、エビデンス強度 C の範囲(30〜64 点)に収めて、スコアは 64 点です。 判定に使った研究は、観察研究 2 本。
配点の決まりは 評価方法について に公開しています。計算はプログラムが行い、広告や商品のデータは使いません。
サウナは、高温の部屋に入って体を温める入浴法です。心臓や血管、血圧によいとされ、フィンランド式の乾いたサウナなどがあります。研究では、フィンランドの人たちを対象にしたものが多いのが特徴です。注意点は、入っている間は心拍数が上がることで、持病のある人は医師への確認が欠かせません。
答えの中心は、フィンランドの東フィンランド大学の研究チームが2015年に発表したコホート研究です [1]。コホート研究とは、たくさんの人を長く追いかけ、習慣の違いと病気の起こりやすさを比べる方法です。東フィンランドに住む42〜60歳の男性2315人を約20.7年追跡しました。
| 研究の種類 | フィンランドで行われたコホート研究 (観察研究) 2件 |
|---|---|
| 対象 | 中高年の男性2315人と、男女1688人 (53〜74歳) |
| 比べたもの | サウナが週4〜7回の人と、週1回の人 |
| 結果 | 週4〜7回の人で、心臓突然死と心血管病による死亡が少なかった |
男女1688人を15.0年追った研究でも、心血管病による死亡が少ない関連が見られました (ハザード比0.23) [2]。
ハザード比は、1より小さいほど、その出来事が起こりにくかったことを示す数字です。どちらの研究も、心血管病の危険因子をそろえて比べています。ただし、サウナが週2〜3回の人では、差ははっきりしませんでした [2]。
同じフィンランドの男性の集団を追った別の研究 (2277人・26.1年) では、サウナが週3〜7回の人は週2回以下の人より心血管病による死亡が少なく、体力が高くサウナも多い人で最も少なくなりました [4]。サウナをよく使う人は、もともと体力が高いなど、生活の違いがある可能性があります。観察研究では、この違いを完全には取り除けません。
総説では、血管の広がりやすさの改善、動脈の硬さの低下、自律神経の調整、血圧の低下などが、しくみとして考えられています。ただし、これは仮説の段階です [6]。
週4回のフィンランド式サウナを8週間続けた試験では、血管の指標も血圧も良くなりませんでした。観察研究で見えた関連と、試験で測った血圧・血管の変化は、別の問いです。試験は期間が数週間と短く、観察研究は十数年の追跡で、死亡という別の結果を見ています [7]。
79°Cのサウナに20〜30分ずつ、週4回を8週間続けても、血圧や血管の指標は対照群と差がありませんでした。
運動のあとにサウナに入る方法では、47人の試験で、運動だけの人より8週間後の収縮期血圧が8.0mmHg低くなりました [8]。これは1本の小さな試験の結果です。
研究の対象は、中高年のフィンランドの人たちです。日本人を対象にした研究は見つかっていません。サウナの使い方もフィンランド式の乾いたサウナが中心で、日本の施設で一般的な使い方と同じとは限りません。高血圧や心臓病で治療中の人、持病や服薬のある人は、入る前に医師や薬剤師に確認してください。
週4〜7回の人で心臓・血管の病気が少なかったのは関連で、サウナが原因とは確かめられていません。
サウナをよく使う人で心臓・血管の病気が少ない関連はありますが、根拠の確かさは低めです。
日本人のデータはなく、体力や生活の違いの影響も分けられていません。
サウナは楽しみとして、無理のない範囲で。治療中の人は医師に相談してから入りましょう。
研究で調べられたのは、週4〜7回の人と週1回の人の比較です。毎日入ると心臓によい、とは確かめられていません。持病のある人は医師に相談してください。
今回集めた研究はフィンランドの人たちの結果で、日本の人で同じになるかは確かめられていません。
47人の試験で、運動だけの人より収縮期血圧が8.0mmHg低くなりました [[35785965]]。1本の小さな試験なので、ほかの研究での確認が必要です。
42〜60歳の男性2315人を約20.7年追跡。サウナが週4〜7回の人は心臓突然死が少なかった。
男女1688人を15.0年追跡。サウナが週4〜7回の人は心血管病による死亡が少なかった。
RCT20件で、収縮期血圧は平均2.46mmHg下がったが差は明確でなく、FMDなども差がなかった。
男性2277人を26.1年追跡。体力が高くサウナも多い人で心血管病による死亡が最も少なかった。
サウナが週3〜7回の人は、週2回以下の人よりすべての原因による死亡が少なかった。
血管の広がりやすさや血圧への作用などが、しくみとして考えられている (仮説の段階)。
41人が週4回のサウナを8週間続けても、血圧や血管の指標は良くならなかった。
47人で、運動後のサウナの人は運動だけの人より8週間後の収縮期血圧が8.0mmHg低かった。
判定「良い関連がある」は、公開している評価方法に沿ってプログラムが算出しています。