ワセリンで乾燥肌は良くなる?

ワセリンで乾燥肌は良くなる?
読了目安 6〜8分最終更新日 2026.11.01
答え効く

乾燥肌に効きます。水分の蒸発を防ぐ力は植物油などの油剤より強く、クリームとは差がありません。

根拠

乾燥肌の人51人の試験で、ワセリンの成分は肌からの水分の蒸発を減らしました [1]。植物油や流動パラフィンなどの油剤と比べても、肌を覆って蒸発を防ぐ力はワセリンのほうが強い結果でした [2] [3]。クリームとは、蒸発量に差がありませんでした [4]。健康な人20人の実験では、洗剤の成分などによる肌荒れも防ぎました [5]。刺激については、傷に塗った試験3本で、かぶれはほとんど出ていません [6] [7] [8]。根拠の確かさは低めです。乾燥肌での研究が2本で、どちらも参加者が数十人の小さな試験のためです。

この答えの範囲

大人の乾燥肌の話です。試験が測ったのは12時間後までの水分の蒸発量などで、症状の軽さではありません。蒸発を防ぐ力は油剤より強く、クリームとは差がなく、水分を足す力はクリームが上です。赤ちゃんのアトピー予防には効きません。

じゃあ、どうする?

ふだんの保湿のあとに、乾燥がひどい部分や唇・手に薄くのばすのが基本です。化粧水や保湿剤のあとに重ねる使い方が一般に勧められますが、塗る順番を比べた研究はありません。水分も足したいときは、グリセリンなどを含む保湿剤と組み合わせます [1]。湿疹やただれがあるとき、赤ちゃんに使うときは、医師か薬剤師に相談を。

この記事は、成分や方法について公開されている研究を整理したものです。特定の商品の効果を評価したものではなく、個別の診断・治療の助言でもありません。

根拠の確かさ

エビデンス強度研究の種類・数・結果のそろい方から、根拠の確かさを「高い・中程度・低い・限定的」の4段階で示します。低い
根拠の論文判定に使った論文の数です。まとめ論文 (多くの試験を集めたもの) も 1 本と数えます。25 本
研究間の一致研究どうしの結果が、同じ方向にそろっているかを示します。おおむね一致
判定の内訳を見る(スコア 64 / 100)
項目点配点何を見るか
研究デザイン3240いちばん信頼できる研究の種類
研究の量7.820研究件数と参加人数
一致度2525結果の向きがそろっているか
新しさ610最新の研究が何年以内か
精度05信頼区間が「差なし」をまたがないか

合計 70.8 点を、エビデンス強度 C の範囲(30〜64 点)に収めて、スコアは 64 点です。 判定に使った研究は、ランダム化比較試験 2 本。 この上限により、強度を B から C に下げました。

配点の決まりは 評価方法について に公開しています。計算はプログラムが行い、広告や商品のデータは使いません。

ワセリンとは

ワセリンは、石油から得られる炭化水素類の半固形の混合物を精製した、油性の軟膏の基剤です。皮膚の乾燥を防ぎ、保護するとされ、医薬品としても化粧品としても使われ、精製の度合いで白色ワセリンや黄色ワセリンなどに分かれます。油の膜で肌を覆い、水分の蒸発を防ぐのが特徴です。注意点は、湿疹やただれ、傷のある肌には、使う前に医師か薬剤師に確認することです。

目次
  1. 01研究でわかったこと
  2. 02注意点
  3. 03まとめ
  4. 04よくある質問
  5. 05参照した論文

01研究でわかったこと

研究の種類ランダム化クロスオーバー試験
対象乾燥肌の人(51人)
比べたもの保湿クリーム、基剤だけ、基剤+グリセリン、基剤+ワセリン
結果ワセリンの成分が蒸発を減らし、グリセリンの成分が水分量を上げた
試験の結果ワセリンの成分は、肌からの水分の蒸発を減らして、バリアを良くしました。

肌の水分量そのものを上げたのは、グリセリンの成分でした [1]。

他の保湿剤と比べると

水分の蒸発を防ぐ力は、油剤(植物油・流動パラフィン・シリコーン)よりワセリンのほうが強いです。クリームとの比較では、蒸発の量に差はありません。肌の水分量そのものを上げる力は、クリームのほうが上です。乾燥肌の人で、市販の化粧水や保湿クリームと直接比べたランダム化比較試験や系統的レビューは、見つかっていません。

油剤との比較: 蒸発を防ぐ力はワセリンが上

  • 肌を覆って水分をためる力を角層のふくらみで測ると、流動パラフィンと植物油は10〜20%、ワセリンは40〜60%でした。大人9人と赤ちゃん7人です [2]。
  • 水分の蒸発量で測っても、植物油(ホホバ油を除く)と流動パラフィンは同じ程度で、いちばん強く覆ったのはワセリンでした [3]。
  • シリコーンの油剤は肌を保湿せず、ワセリンは4時間を超えて水分量を上げました [9]。
  • オリーブオイルとの54人の比較では、どちらも水分量を上げ、ワセリンは蒸発量も減らしました [10]。
  • 女性80人の実験では、植物油の多くは6時間を通して見るとワセリンと同じくらい覆いました [11]。

どれも健康な人で、1回塗って数時間の測定です。

クリームとの比較: 蒸発の量は同じ

  • ほお15人を寒い部屋(マイナス5℃)に60分(約1時間)置いた実験で、水中油型のクリームとワセリンの蒸発量と赤みに差はありませんでした [4]。
  • アトピーのある大人とない大人23人が28日間塗った試験でも、蒸発量は変わりませんでした [12]。

水分量を上げる力: クリームが上

  • 乾燥肌51人の試験でも、水分量を上げたのはグリセリンの成分でした [1]。
  • 女性42人で、10時間後の水分量は水中油型のクリームでは上がり、白色ワセリンでは上がりませんでした [13]。アトピーのある大人でも、上がったのはクリームだけでした [12]。
  • 高齢者の乾燥肌50人で、保湿成分を20%含むクリームは、白色ワセリンより乾燥のスコアを良くしました [14]。

脂質配合の保湿剤・尿素

  • セラミドなど肌の脂質を配合した保湿剤とは差がなく [15] [16] [17]、深海魚の油とも同じくらいでした [18]。
  • 尿素と直接比べた研究は見つかりません。

選ぶ理由は、蒸発を防ぐ力と、成分の単純さです。

どんな人に向く?

  • 刺激に弱い肌: 洗剤の成分などを毎日当てる実験で、先にワセリンを塗った場所は、程度の差はあるものの肌荒れを防げました [5] [19]。ただし健康な人の実験で、敏感肌の人を調べた研究はありません。
  • 水仕事の手: 水仕事の人507人のコクランのメタ解析で、保湿剤を使った人の手荒れは13%、使わない人は19%で、差ははっきりしませんでした [20]。ワセリンだけの結果ではありません。
  • 赤ちゃんや子ども: 保湿剤でアトピー性皮膚炎を防げるかは、コクランのメタ解析(RCT7件・3075人)でリスク比1.03、効きませんでした [21]。ワセリンだけの結果ではなく、アトピーになりやすい赤ちゃんでは減ったとするメタ解析もあります [22]。
  • 唇・目元: 調べた研究は見つかりません。

種類と選び方

日本薬局方(医薬品の公的な規格)では、白色ワセリンは精製して完全に、または大部分を脱色したもの、黄色ワセリンは精製したもので黄色です。製品によっては、白色ワセリンの規格に合わせて不純物をさらに減らしたものがあります。ただし、種類ごとに肌への合いやすさを比べた研究は見つかりません。

  • 医薬品か化粧品か: 医薬品の白色ワセリンは成分欄に「日局 白色ワセリン」とあり、効能は「手足のひび,あかぎれ,皮膚のあれ,その他皮膚の保護」です。化粧品が表示できるのは「皮膚の乾燥を防ぐ」「皮膚を保護する」などです。

合わない場合

かぶれは、まれです。皮膚の手術後の922人の試験で、かぶれは白色ワセリン側で0人、抗菌薬の軟膏側で4人でした [6]。白色ワセリンでかぶれた人の症例報告もごくわずかです [23] [24] [25]。ただし、どれも傷に塗った研究で、乾燥肌にふだん使う研究ではありません。

  • 傷の感染: 目のまわりの手術後、抗菌薬を含まないワセリン系の軟膏で感染が2.7%、抗菌薬の軟膏で0.0%でした [8]。
  • ニキビ: 顔に塗ると毛穴がつまるかを調べたヒトの研究は見つかりません。

よく言われていることは本当?

  • 膜を作って蒸発を防ぐ本当です。 乾燥肌の人で確かめられています [1]。
  • 化粧水のあとに塗ってフタをする順番を比べた研究は見つかりません。
  • ほかの保湿剤より水分の蒸発を防ぐ油剤には本当です。 植物油や流動パラフィンより強い結果でした [2] [3]。クリームとは差がなく [4]、水分量を上げる力はクリームが上です [13]。
  • 白色ワセリンは刺激が少ないかぶれは、まれです。 傷に塗った試験での結果です [6]。
  • 赤ちゃんに塗るとアトピーを防げる効きません。 保湿剤全体の結果です [21]。
  • 花粉・摩擦から守る花粉やマスクの摩擦を調べた研究は見つかりません。
  • 傷・やけどで抗菌薬の軟膏の代わりになる軽いやけどで皮膚がふさがるまでの日数は6.2日と7.8日で、差ははっきりしませんでした [7]。 手術後の傷の感染は2.0%と0.9%で、差ははっきりしませんでした [6]。医療機関での試験です。
  • 顔に塗るとニキビができやすい研究が見つかりません。

02注意点

大人の乾燥肌で長く使った安全性を調べた試験は、集めた中にありません [1]。湿疹やただれ、傷のある肌、薬でアレルギー症状を起こしたことがある人、赤ちゃんは、使う前に医師か薬剤師に確認してください。

使ってみて発疹・赤み・かゆみが出たら中止する

添付文書にも、使用後に皮膚の発疹・発赤、かゆみが出たら中止して相談するよう書かれています。

03まとめ

ワセリンは、水分を閉じ込めて乾燥肌を守ります。蒸発を防ぐ力は油剤より強く、クリームとの差はなく、水分を足す力はクリームが上です。
医薬品か化粧品かは、区分と成分欄で見分けられます。
ふだんの保湿のあとに薄く塗り、合わないと感じたら中止して相談してください。

04よくある質問

Qクリームや化粧水より、水分の蒸発を防ぎますか?

植物油やシリコーンなどの油剤よりは、強く防ぎます。クリームとは差がありませんでした [[12828742]]。化粧水と直接比べた研究は見つかっていません。

Q顔に塗っても効きますか?

顔に塗って効くかを直接調べた研究は、今回集めた中にありません。

Qどのくらいで乾燥が良くなりますか?

試験は12時間後までを測っており、何日で良くなるかは研究から言えません。

Q白色ワセリンと黄色ワセリンはどちらを選べばよいですか?

肌への合いやすさを比べた研究は見つかりません。日本薬局方では、白色ワセリンは脱色したもの、黄色ワセリンは精製したままのものと区別されます。

05参照した論文

判定に使った主な論文(25本)

[1]乾燥肌の人で、ワセリンとグリセリン入りクリームの効果を比べた試験

発表年
2020年
研究機関
フランス・トゥール大学
掲載誌
Journal of cosmetic dermatology
研究の種類
ランダム化比較試験(クロスオーバー)参加者が順番を変えながら複数の条件を体験し、結果を比べる試験。
対象
51人
結果の向き
良い方向

乾燥肌の人51人で、ワセリンの成分は水分の蒸発を減らし、水分量を上げたのはグリセリンの成分でした。

[2]大人と赤ちゃんの肌で、植物油・流動パラフィン・ワセリンの肌を覆う力を比べた実験

発表年
2008年
研究機関
フランス・企業の研究部門
掲載誌
Journal of dermatological science
研究の種類
その他の研究上のどれにも当てはまらない研究。
対象
—
結果の向き
良い方向

大人9人と赤ちゃん7人の腕で、肌を覆う力は油が10〜20%、ワセリンは40〜60%だった。

[3]植物油・流動パラフィン・ワセリンが水分の蒸発を防ぐ力の比較

発表年
2012年
研究機関
ドイツ・シャリテ・ベルリン医科大学
掲載誌
Skin research and technology : official journal of International Society for Bioengineering and the Skin (ISBS) [and] International Society for Digital Imaging of Skin (ISDIS) [and] International Society for Skin Imaging (ISSI)
研究の種類
その他の研究上のどれにも当てはまらない研究。
対象
—
結果の向き
良い方向

健康な人の腕で、植物油と流動パラフィンは同じ程度に覆い、いちばん強く覆ったのはワセリンだった。

[4]寒さにさらしたほおで、水中油型クリームとワセリンの肌荒れを比べた試験

発表年
2003年
研究機関
デンマーク・コペンハーゲン大学
掲載誌
The British journal of dermatology
研究の種類
その他の研究上のどれにも当てはまらない研究。
対象
15人
結果の向き
差なし

15人のほおに塗り分けて寒い部屋で60分過ごすと、水分の蒸発量と赤みに差はなかった。

[5]ワセリンは繰り返しの刺激による肌荒れを防ぐ

発表年
1997年
研究機関
スイス・チューリッヒ大学病院
掲載誌
Dermatology (Basel, Switzerland)
研究の種類
ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
対象
20人
結果の向き
良い方向

健康な人20人の背中で、白色ワセリンが洗剤の成分などによる肌荒れを強く防ぎました。

[6]皮膚の手術後に白色ワセリンと抗生物質の軟膏を比べた試験

発表年
1996年
研究機関
アメリカ・ウォルター・リード陸軍医療センター
掲載誌
JAMA
研究の種類
ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
対象
—
結果の向き
良い方向

皮膚科の手術を受けた922人で、白色ワセリンを塗った人にかぶれは1人もいませんでした。

[7]軽いやけどの大人で、ワセリンのジェルと抗菌薬の手当てを比べた試験

発表年
2014年
研究機関
フィリピン・フィリピン総合病院
掲載誌
Burns : journal of the International Society for Burn Injuries
研究の種類
ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
対象
—
結果の向き
差なし

軽いやけどの大人の試験で、ワセリンのジェルの群でも抗菌薬の群でも、かぶれや傷の感染は見られなかった

[8]目のまわりの手術後に、抗菌薬の軟膏の必要性を調べた試験

発表年
2020年
研究機関
アメリカ・カリフォルニア大学サンフランシスコ校
掲載誌
Ophthalmology
研究の種類
ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
対象
—
結果の向き
差なし

目のまわりの手術のあと、ミネラルオイルとワセリンの軟膏と抗菌薬の軟膏で、かぶれの割合はどちらも0.5%で同じだった

[9]シリコーンの油剤は肌を覆わない: ワセリンとの比較

発表年
2014年
研究機関
ベルギー・ブリュッセル自由大学
掲載誌
Skin pharmacology and physiology
研究の種類
ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
対象
26人
結果の向き
良い方向

健康な女性26人で、ワセリンは肌を覆う層をつくり、4時間を超えて肌の水分量を上げた。化粧品によく使われるシリコーンの油剤は肌を保湿しなかった

[10]健康な大人の肌で、オリーブオイルとワセリンの保湿効果を比べた試験

発表年
2025年
研究機関
スペイン・グラナダ大学
掲載誌
Journal of clinical medicine
研究の種類
ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
対象
54人
結果の向き
良い方向

健康な大人54人で、どちらも水分量を上げ、ワセリンはさらに水分の蒸発量を減らした。

[11]女性の肌で、植物油とワセリンが水分の蒸発を防ぐ力を6時間まで比べた実験

発表年
2022年
研究機関
ブラジル・カンピーナス大学
掲載誌
Journal of cosmetic dermatology
研究の種類
その他の研究上のどれにも当てはまらない研究。
対象
80人
結果の向き
結果が割れている

女性80人で、植物油は塗った直後はワセリンに及ばないが、多くは6時間を通して見ると同じくらいだった。

[12]アトピーのある大人とない大人で、クリームとワセリンの保湿を比べた試験

発表年
2026年
研究機関
日本・国立成育医療研究センター
掲載誌
Health science reports
研究の種類
その他の研究上のどれにも当てはまらない研究。
対象
23人
結果の向き
結果が割れている

大人23人に28日間塗り分けると、蒸発量は変わらず、アトピーのある人で水分量が上がったのはクリームだけだった。

[13]水中油型クリームと白色ワセリンの、塗って10時間後の保湿の比較

発表年
1991年
研究機関
デンマーク・企業の研究部門
掲載誌
Acta dermato-venereologica
研究の種類
その他の研究上のどれにも当てはまらない研究。
対象
42人
結果の向き
悪い方向

女性42人で、10時間後の水分量は、クリームでは上がり、白色ワセリンでは上がらなかった。

[14]高齢者の乾燥肌で、保湿成分入りクリームと白色ワセリンを比べた試験

発表年
2017年
研究機関
日本・企業の研究部門
掲載誌
Journal of cosmetic dermatology
研究の種類
ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
対象
50人
結果の向き
悪い方向

高齢者の乾燥肌で、保湿成分(D/DC)を20%含むクリームは、白色ワセリンより乾燥のスコアと肌の水分の指標を良くした。白色ワセリンは、何も塗らない場合より乾燥のスコアだけを良くした

[15]傷めた肌で、肌と同じ脂質とワセリンの回復を比べた試験

発表年
2000年
研究機関
スウェーデン・企業の研究部門
掲載誌
Acta dermato-venereologica
研究の種類
ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
対象
—
結果の向き
差なし

洗剤やテープで傷めた肌で、肌と同じ脂質のクリームがワセリンだけより優れる結果は出ませんでした。

[16]手湿疹で、肌の脂質入り保湿剤とワセリン主成分の保湿剤を比べた試験

発表年
2003年
研究機関
オランダ・ナイメーヘン大学医療センター
掲載誌
Contact dermatitis
研究の種類
ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
対象
30人
結果の向き
差なし

慢性の手湿疹の大人30人で、どちらの保湿剤も症状が良くなり、差はありませんでした。

[17]アトピー性皮膚炎の子どもで、パラフィン系とセラミドの保湿剤を比べた試験

発表年
2023年
研究機関
インド・全インド医科大学ニューデリー
掲載誌
Pediatric dermatology
研究の種類
ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
対象
53人
結果の向き
差なし

軽い〜中くらいのアトピー性皮膚炎の子ども53人で、パラフィンが主成分の保湿剤とセラミドの保湿剤は、3か月後の水分の蒸発量や症状の改善が同じくらいだった

[18]すねが乾燥した人で、深海魚の油とワセリンの有効率を比べた試験

発表年
2012年
研究機関
オランダ・企業の研究部門
掲載誌
International journal of cosmetic science
研究の種類
ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
対象
24人
結果の向き
差なし

すねの乾燥が中くらい〜重い人の試験で、深海魚の油(オレンジラフィー油)の乾燥への有効率は60%、ワセリンは68%で、同じくらいだった

[19]刺激による肌荒れの実験で、保護クリームの効果を調べた試験

発表年
1999年
研究機関
ドイツ・イエナ大学
掲載誌
Journal of the American Academy of Dermatology
研究の種類
ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
対象
20人
結果の向き
良い方向

健康な20人の前腕で、先にワセリンを塗っておくと、洗剤の成分・アルカリ・有機溶剤による肌荒れを、程度の差はあるが防いだ。乳酸に対しては効きが弱かった

[20]水仕事による手荒れを防ぐ方法のコクランレビュー

発表年
2018年
研究機関
ドイツ・ドレスデン工科大学
掲載誌
The Cochrane database of systematic reviews
研究の種類
システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
対象
507人
結果の向き
差なし

水仕事の多い職場の人507人(RCT3件)のコクランのメタ解析で、保湿剤を使った人の13%、使わない人の19%に手荒れが出た(リスク比0.71)。減る傾向はあったが、統計的にははっきりしなかった。ワセリンだけでなく保湿剤全体の結果

[21]赤ちゃんのスキンケアによる湿疹と食物アレルギーの予防

発表年
2022年
研究機関
イギリス・インペリアル・カレッジ・ロンドン
掲載誌
The Cochrane database of systematic reviews
研究の種類
システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
対象
3,075人
結果の向き
差なし

赤ちゃん3075人で、スキンケアをしても湿疹のリスクはほぼ変わらず、皮膚の感染はやや増えました。

[22]アトピーになりやすい赤ちゃんで、保湿剤の種類ごとにアトピー予防を比べたメタ解析

発表年
2023年
研究機関
中国・新疆ウイグル自治区人民医院
掲載誌
Journal of the European Academy of Dermatology and Venereology : JEADV
研究の種類
システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
対象
研究11件を統合
結果の向き
良い方向

11件のメタ解析で、アトピーになりやすい赤ちゃんに早くから保湿剤を塗ると、アトピー性皮膚炎のリスクが下がった(リスク比0.64)。

[23]白色ワセリンによるアレルギー性接触皮膚炎の症例報告

発表年
2004年
研究機関
韓国・乙支大学
掲載誌
The Journal of dermatology
研究の種類
症例報告少数の人の経過を詳しく報告したもの。
対象
—
結果の向き
悪い方向

白色ワセリンでかぶれた人の症例報告。白色ワセリンによるかぶれの報告は、これまでごくわずかしかないとされる

[24]傷ついた肌で白色ワセリンによるかぶれが出た症例報告

発表年
2006年
研究機関
アメリカ・ブルック陸軍医療センター
掲載誌
Dermatitis : contact, atopic, occupational, drug
研究の種類
症例報告少数の人の経過を詳しく報告したもの。
対象
—
結果の向き
悪い方向

手の湿疹が続き軟膏が合わなかった51歳の男性で、傷ついた肌に白色ワセリンを当てるとかぶれの反応が出た(まれな症例報告)

[25]白色ワセリンによる接触皮膚炎の症例報告

発表年
2004年
研究機関
アメリカ・イリノイ大学
掲載誌
Skinmed
研究の種類
症例報告少数の人の経過を詳しく報告したもの。
対象
—
結果の向き
悪い方向

アトピー性皮膚炎と思われていた31歳の女性で、ワセリンだけを当てたパッチテストに強い反応が出た(まれな症例報告)

ほかに参考にした論文(43本)

判定「効く」は、公開している評価方法に沿ってプログラムが算出しています。