[1]介入による性格の変化を調べた系統的レビュー
- 発表年
- 2017年
- 研究機関
- アメリカ・イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校
- 掲載誌
- Psychological bulletin
- 研究の種類
- システマティックレビュー関連する研究を決まった方法で集め、結果を整理した研究。
- 対象
- 研究207件を統合
- 結果の向き
- 良い方向
心理療法などの介入を受けた人を追った207件をまとめ、平均24週間で性格の点数が変わった。

変えられます。取り組みを続けると、性格の点数は変わります。
主に心の不調で治療を受けた大人の研究です。ふつうの大人は、アプリの研究が中心です。2,094人の研究では順番待ちの人も同じくらい変わりました。
変えたい性格を1つ決め、それに合う小さな行動を毎週やり遂げるのが、研究に近いやり方です [3]。心の不調やつらさが強いときは、まず医療機関や相談窓口へ。外向的にふるまう練習は、内向的な人は疲れやすいので短い時間から。
この記事は、成分や方法について公開されている研究を整理したものです。特定の商品の効果を評価したものではなく、個別の診断・治療の助言でもありません。
| 項目 | 点 | 配点 | 何を見るか |
|---|---|---|---|
| 研究デザイン | 30 | 40 | いちばん信頼できる研究の種類 |
| 研究の量 | 2 | 20 | 研究件数と参加人数 |
| 一致度 | 25 | 25 | 結果の向きがそろっているか |
| 新しさ | 6 | 10 | 最新の研究が何年以内か |
| 精度 | 0 | 5 | 信頼区間が「差なし」をまたがないか |
合計 63 点を、エビデンス強度 B の範囲(55〜84 点)に収めて、スコアは 63 点です。 判定に使った研究は、ランダム化比較試験 1 本・観察研究 1 本。
配点の決まりは 評価方法について に公開しています。計算はプログラムが行い、広告や商品のデータは使いません。
研究でいう「性格」は、情緒の安定性・外向性・誠実性などを質問票の点数で測ったものです。点数は、心理療法やカウンセリング、練習のアプリなどの取り組みで変わるかどうかが調べられてきました。注意点は、研究の多くが心の不調で治療を受けた人を対象にしていることです。
答えの中心は、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校などの研究チームが2017年に発表した系統的レビューです [1]。系統的レビューとは、決めた手順で関連する研究を集め、結果を整理する方法です。
| 研究の種類 | 性格の変化を調べた研究の系統的レビュー |
|---|---|
| 対象 | 主に心の不調で治療を受けた大人 |
| 比べたもの | 介入の前と後、または介入を受けない人 |
| 結果 | 平均24週間で、性格の点数がはっきり変わった |
いちばん変わったのは情緒の安定性で、次が外向性でした。
効果量 d = .37 は、小さめから中くらいの変化にあたります。ランダム化した実験と、介入の前後を比べただけの研究の両方を含みます。治療が目的でない介入でも、終わったあとの追跡でも変化は続いていました [1]。
3か月のオンラインの性格改善プログラムを受けた人は、望む方向へ変わりました。ただ、順番待ちの人も同じくらい変わり、差ははっきりしませんでした [6]。研究者は、「性格を変えるプログラム」という呼びかけによる期待の影響で、受けていない人も前向きに変わった可能性を指摘しています。変化そのものは本物でも、プログラムの中身のおかげかどうかは分かっていません。
受けた人も順番待ちの人も、同じくらい望む方向に変わりました。
研究の中心は心の不調で治療を受けた人です。ふつうの大人に同じだけ当てはまるとは言えません。外向的にふるまう練習では、内向的な人ほど気分の上がり方が小さく、疲れや嫌な気分が増え、自分らしさの感覚が下がりました [7]。性格の点数の多くは自己評価なので、周りの人の見方と一致しないこともあります。持病や服薬がある人、強いつらさがある人は、医師や専門家に相談してください。
内向的な人は、無理のない短い時間と場面から試してください。
大人になってからでも、取り組みで性格の点数は変わります。ただし変化は大きくなく、根拠の確かさは低めです。
ふつうの大人では、期待だけで変わる分も含まれることを頭に置いてください。
変えたい点を1つに絞って、小さな行動を最後までやり遂げることから始めましょう。
変わりにくいです。行動の課題を引き受けただけの人は変わらず、やり遂げた人ほど変わっていました [[30359069]]。
気分は上がる人が多い一方、内向的な人は疲れや嫌な気分が増えました [[30489119]]。短い時間から試すのが無理のない進め方です。
アプリの試験では、終了の3か月後まで変化が続いていました [[33558417]]。長期でどこまで続くかは、研究では確かめられていません。
望む方向に変われた人ほど、その後に幸福感が高まる傾向がありましたが、観察研究なので原因とは言えません [[27016068]]。
心理療法などの介入を受けた人を追った207件をまとめ、平均24週間で性格の点数が変わった。
性格を変える取り組み7件で、望む方向への小さな変化が見られた (d = 0.22)。
行動の課題を引き受けただけでは変わらず、やり遂げた人ほど性格が変わっていた。
情緒の安定性は一生を通じて一貫して高まっていた。
1,523人が3か月アプリで練習し、順番待ちより自己評価で望む方向に変わった。
2,094人の研究で、順番待ちの人も同じくらい変わり、差ははっきりしなかった。
147人が1週間外向的にふるまい、前向きな気分が高まった。内向的な人は疲れが増えた。
性格の個人差のうち遺伝で説明できるのは40%、残り60%は環境の影響だった。
神経症傾向が高い人で、認知療法のグループが終了後の神経症傾向が低かった。
446人が6週間練習し、自己評価で神経症傾向が下がり、2か月後も続いた。
判定「効く」は、公開している評価方法に沿ってプログラムが算出しています。