[1]過酸化水素に光を組み合わせた歯のホワイトニングの試験
- 発表年
- 2003年
- 研究機関
- アメリカ・フォーサイス研究所
- 掲載誌
- Journal of the American Dental Association (1939)
- 研究の種類
- ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
- 対象
- 87人
- 結果の向き
- 良い方向
前歯の着色が強い87人で、過酸化水素のジェルを使った施術は偽のジェルより歯が明るくなった。

白くなります。歯科医院のホワイトニングで、歯は明るくなります。
歯科医院で行う、過酸化水素のジェルを使った施術の話です。被せ物や詰め物の色は、この研究では調べていません。
この記事は、成分や方法について公開されている研究を整理したものです。特定の商品の効果を評価したものではなく、個別の診断・治療の助言でもありません。
| 項目 | 点 | 配点 | 何を見るか |
|---|---|---|---|
| 研究デザイン | 32 | 40 | いちばん信頼できる研究の種類 |
| 研究の量 | 8.4 | 20 | 研究件数と参加人数 |
| 一致度 | 25 | 25 | 結果の向きがそろっているか |
| 新しさ | 3 | 10 | 最新の研究が何年以内か |
| 精度 | 0 | 5 | 信頼区間が「差なし」をまたがないか |
合計 68.4 点を、エビデンス強度 C の範囲(30〜64 点)に収めて、スコアは 64 点です。 判定に使った研究は、ランダム化比較試験 2 本。 この上限により、強度を B から C に下げました。
配点の決まりは 評価方法について に公開しています。計算はプログラムが行い、広告や商品のデータは使いません。
歯科医院のホワイトニングは、歯の表面に過酸化水素などの薬剤を塗り、歯の着色や黄ばみを分解して明るくする施術です。歯を削らずに、歯そのものの色を明るくするとされています。薬剤の濃度が高く、歯科医師の管理のもとで行うのが特徴です。注意点は、被せ物や詰め物の色は変わらないことです。ここは一般的な説明で、研究で確かめたものではありません。
答えの中心は、アメリカのフォーサイス研究所などの研究チームが2003年に発表したランダム化比較試験です [1]。ランダム化比較試験とは、くじ引きのように参加者をグループに分けて結果を比べる方法です。
| 研究の種類 | ランダム化比較試験 |
|---|---|
| 対象 | 前歯の着色が強い87人 |
| 比べたもの | 15%の過酸化水素のジェル+光、ジェルだけ、偽のジェル+光だけ |
| 結果 | ジェルに光を当てた施術のほうが、歯が明るくなり黄ばみも大きく減った |
半年後まで色を比べた試験です。
アメリカのタフツ大学などの研究チームが2009年に発表した、大人33人の試験も同じ向きです。25%の過酸化水素のジェルで前歯12本に20分ずつ施術し、30日後、ジェルを使ったグループは光だけのグループより黄ばみが減り、歯が明るくなっていました [2]。
根拠の確かさは低めです。薬剤なしと比べた試験が2つと少なく、どちらも人数が少なく古い研究のためです。35%の過酸化水素の施術を受けた84人では、色見本でおよそ7段階白くなった研究もあります [5]。
白さは増えません。ここは根拠の確かさが中程度です。同じ施術を光あり・なしで比べたランダム化比較試験21件のメタ解析では、白くなる度合いに差はありませんでした [3]。20件のメタ解析 [6] と、28件のネットワークメタ解析 [7] も同じ結論です。光を当てるかどうかは、白さではなく、好みや施術時間の話になります。
歯科医院と家で行う方式の比べ方で、結果が変わります。ランダム化比較試験23件のメタ解析では、色見本で見た白さに差はなく、測色器で測った色の変化は家で行う方が大きくなりました [8]。どちらが上とは言えず、条件によります。家で行う方式は ホームホワイトニングは何日で白くなる?しみるのは防げる?でも扱っています。
これは、施術を受けた人の施術前後の比較です。受けなかった人との比較ではないので、確かさは低めです。
少し戻りはしますが、白さが残る研究が多いです。
研究で使われたのは、15%や25%、35%の過酸化水素の施術です [1] [2] [5]。濃度の高い薬剤を使うため、歯科医院で歯科医師の管理のもとで受ける施術が前提です。施術のあとに歯がしみる人もいます。歯や歯ぐきに不調がある人、持病や服薬のある人は、受ける前に歯科医師に相談してください。
研究が調べたのは天然の歯の色で、治療した歯の色は対象外です。
歯科医院のホワイトニングで、歯は明るくなります。
光やレーザーは白さを増やさず、白さは少し戻っても残る研究が多いです。
受けるなら、歯の状態を歯科医師に診てもらってから決めましょう。
白さに差はありません。同じ施術を光あり・なしで比べた試験21件のメタ解析で、白くなる度合いは変わりませんでした [[29289725]]。
4.5年後も施術前より白い状態が保たれた研究があります [[40570945]]。ただし少し戻る研究もあり、人によって違います。
色見本で見た白さには差がありませんでした。測色器では家で行う方が色の変化が大きく、条件によります [[40485133]]。
前歯の着色が強い87人で、過酸化水素のジェルを使った施術は偽のジェルより歯が明るくなった。
大人33人で、30日後、ジェルを使ったグループは光だけのグループより歯が明るくなっていた。
21件の統合で、光を当てても白くなる度合いに差はなかった。
4.5年後も施術前より白く、色見本で平均2.1段階の後戻りがあった。
35%の過酸化水素の施術を受けた84人で、色見本でおよそ7段階白くなった。
20件の統合で、光を当てても当てなくても歯の色の変化に差はなかった。
28件の解析で、どの光も光なしの施術より白くはならなかった。
色見本の白さに差はなく、測色器では家で行う方が色の変化が大きかった。
光あり・なしのどの方法も、36か月後まで白くなった状態が続いていた。
判定「効く」は、公開している評価方法に沿ってプログラムが算出しています。