ホームホワイトニングは何日で白くなる?しみるのは防げる?

ホームホワイトニングは何日で白くなる?しみるのは防げる?
読了目安 5〜7分最終更新日 2026.11.01
答え効く

歯は白くなります。ストリップでは3日で差が出た試験もあり、10%前後のジェルは濃いものよりしみにくいです。

根拠

自宅用ホワイトニング剤を偽物と比べた試験をまとめたコクランレビューで、26件・1398人のうち、2週間から6か月の短い期間で歯が白くなっていました [1]。根拠の確かさは低めです。まとめた試験は1件あたり数十人の規模で、濃度・使う時間・方法(ジェルやストリップなど)がさまざまです。確かめられた期間も短く、レビュー自身が確実性を「低い〜非常に低い」と評価しています。しみ対策では、10%前後の低めの濃度のジェルは、より濃いジェルと同じくらい白くしながら、しみるリスクが下がりました [2]。予防剤は塗る時期で結果が割れています [3] [4]。

この答えの範囲

自宅で使う過酸化尿素や過酸化水素のホワイトニングの話です。何日目に何段階白くなるかは製品と人で変わります。被せ物や詰め物は研究が見つかりませんでした。

じゃあ、どうする?

濃度の低いジェルを、決められた時間どおりに使うのが、研究に近い使い方です。時間を短くするとしみにくくなりますが、白さも小さくなります [5]。強くしみたら使うのをやめ、歯科医師に相談を。

この記事は、成分や方法について公開されている研究を整理したものです。特定の商品の効果を評価したものではなく、個別の診断・治療の助言でもありません。

根拠の確かさ

エビデンス強度研究の種類・数・結果のそろい方から、根拠の確かさを「高い・中程度・低い・限定的」の4段階で示します。低い
根拠の論文判定に使った論文の数です。まとめ論文 (多くの試験を集めたもの) も 1 本と数えます。17 本
研究間の一致研究どうしの結果が、同じ方向にそろっているかを示します。おおむね一致
判定の内訳を見る(スコア 64 / 100)
項目点配点何を見るか
研究デザイン4040いちばん信頼できる研究の種類
研究の量18.220研究件数と参加人数
一致度2525結果の向きがそろっているか
新しさ1010最新の研究が何年以内か
精度05信頼区間が「差なし」をまたがないか

合計 93.2 点を、エビデンス強度 C の範囲(30〜64 点)に収めて、スコアは 64 点です。 判定に使った研究は、ランダム化比較試験 1 本・RCT のメタ解析 2 本。 論文の著者自身による確実性の評価は「非常に低い」で、これを強度の上限にしています。 この上限により、強度を A から C に下げました。

配点の決まりは 評価方法について に公開しています。計算はプログラムが行い、広告や商品のデータは使いません。

ホームホワイトニングとは

ホームホワイトニングは、自宅で歯に薬剤を当てて、歯の色を明るくする方法です。過酸化尿素や過酸化水素という成分が、歯の着色や黄ばみを薄くするとされ、ジェルをマウスピースに入れて使う方法や、歯に貼るストリップなど種類があります。歯科医院で行うホワイトニングと違い、自分で毎日少しずつ進めるのが特徴です。注意点は、歯がしみたり、歯ぐきがピリピリしたりすることがあることです。

目次
  1. 01研究でわかったこと
  2. 02注意点
  3. 03まとめ
  4. 04よくある質問
  5. 05参照した論文

01研究でわかったこと

答えの中心は、マレーシアのメラカ・マニパル医科大学などの研究チームが2018年に発表したコクランレビューです [1]。コクランレビューとは、決めた手順で関連する試験を集め、結果を整理する方法です。

研究の種類自宅用ホワイトニング剤を偽物と比べた試験のコクランレビュー
対象18歳以上の成人(26件・1398人)
比べたもの過酸化尿素や過酸化水素のジェル、ストリップなどと、有効成分なしの偽物
結果2週間から6か月の短い期間で、偽物より歯が白くなった
コクランレビューの結果自宅用ホワイトニング剤は、偽物より歯を白くしました [1]。

根拠の確かさは低めです。1件あたりの人数が少なく、濃度・時間・方法がさまざまで、期間も短い研究です。

何日で白くなる?

コクランレビューが集めた試験は2週間以上のものです。それより短い日数は、個別の試験で見ると次のとおりです。

  • ストリップ: 10%過酸化水素を使った39人の試験で、使い始めて3日で差がはっきり出て、7日間使うとさらに白くなりました [6]。9.5%のストリップの54人の試験でも、3日後から差が出ていました [7]。
  • ジェル: 10%過酸化尿素を夜に21日間使った50人の試験で、色は見本で中央値3段階上がり、88%の人で6か月後も保たれていました [8]。
  • 7日目の目安: 過酸化尿素のジェルを夜に7日間使った51人の試験では、5日目と7日目の白さに差がありませんでした [9]。

白くなる速さは製品や使い方で変わります。「何日で必ず」とは言えません。

濃いジェルのほうが白くなる?

10%の過酸化尿素ジェルと、より濃いジェルを比べると、白くなる程度に差はありませんでした。複数の試験をまとめて解析する方法(メタ解析)で13件を調べた結果で、しみる人の割合を比べた値(オッズ比)は0.41でした(1より小さいほど、しみる人が少ない)[10]。ただし確実性は高くありません。

もっと広く比べた別の解析では、多くの濃度で白さに差はなく、差が出たのは最も高い濃度と最も低い濃度を比べたときでした [11]。濃度が高いほどしみやすいことも示されていますが、平均するとしみる程度は軽いものでした [12]。白さのために、あえて濃いジェルを選ぶ理由は、研究からは見つかりません。

しみるのは防げる?

しみを減らす方法として、研究で確かめられているのは、濃度を下げることと、使う時間を短くすることです。知覚過敏用の予防剤は、方法で結果が割れています。

  • 前に塗る: 硝酸カリウムの予防剤を前に塗ると、しみるリスクが12%低くなりました。ただし著者は、差が小さく意味があるか疑問としています [3]。硝酸カリウムとフッ素を組み合わせた解析では、しみた人が偽物より少なくなっています(オッズ比0.45)[13]。
  • ジェルに混ぜる: 混ぜたジェルと混ぜていないジェルで、しみるリスクに差はありませんでした [4]。
  • 歯みがき粉: 22%過酸化尿素の自宅用ホワイトニングではしみを減らしましたが、16%では効果がありませんでした [14]。

ほかの研究では、結果が異なる場合も

しみやすい40人の試験でも、3%硝酸カリウムとフッ素を前に使ったグループでしみた人は41%で、偽物の78%より少なくなりました [15]。一方、歯科医院のホワイトニングの試験では、硝酸カリウムの歯みがき粉でも防げませんでした [16]。

差がなかった試験歯科医院のホワイトニングを受ける38人

5%硝酸カリウムの歯みがき粉では、しみる症状は防げませんでした。

よく言われていることは本当?

  • 1〜2週間で白くなる本当です。 コクランレビューでは2週間以上の使用で偽物より白くなり [1]、ストリップでは3日で差が出た試験もあります。ただしその3日の試験は、企業の研究部門が行ったものです [6]。
  • 歯がしみることがある本当です。 コクランレビューで最も多い副作用で、濃度が高いほど多く、症状は軽く一時的でした [1]。
  • 濃いジェルほど白くなるほぼウソです。 10%と、より濃いジェルでは白さに差がなく、濃いほどしみやすくなります [10] [12]。
  • 知覚過敏用の歯みがき粉でしみない条件によります。 22%過酸化尿素では減らし、16%では効果がありませんでした [14]。
  • 使う時間を短くするとしみにくい本当です。 ただし白さは推奨どおりのほうが大きくなります [5]。
  • 白さは半年〜1年続くおおむね本当ですが、根拠の確かさは低めです。 21日間の使用で88%が6か月後も保たれ、系統的レビューでは多くの著者が1〜2.5年安定と述べています [8] [17]。着色がひどい場合は後戻りしやすいとされます。
  • 被せ物や詰め物は白くならない研究が見つかりません。 人での試験は、今回調べた範囲にありませんでした。

02注意点

コクランレビューでは、副作用で最も多かったのは歯がしみることと口の中の刺激で、濃度が高いほど多く、症状は軽く一時的でした [1]。過酸化尿素のジェルを夜に21日間使った試験のように、研究の使い方は決まった時間と期間です [8]。持病がある人や、しみが続く人は、歯科医師に相談してください。

強くしみたら、続けずに相談を

濃度を上げたり時間を延ばしたりせず、決められた使い方を守ってください。

03まとめ

ホームホワイトニングは偽物より白くなり、ストリップでは3日で差が出た試験もあります。
しみが心配なら、濃度の低いジェルが同じくらい白くなりつつ、しみにくい選択です。
予防剤は方法で結果が割れるので、まず濃度と使う時間を見直しましょう。

04よくある質問

Q白さはどのくらい続きますか?

10%過酸化尿素を21日間使った試験では、88%の人で6か月後も白さが保たれていました [[18353201]]。系統的レビューでは、多くの著者が1〜2.5年安定と述べています [[37273018]]。

Q知覚過敏用の歯みがき粉でしみるのを防げますか?

ホワイトニング剤の濃度で結果が分かれ、22%では減らし、16%では効果がありませんでした [[39078468]]。

Q被せ物や詰め物も白くなりますか?

人での試験が見つからず、研究では確かめられていません。

05参照した論文

判定に使った主な論文(19本)

[1]成人の自宅用ホワイトニングの効果と安全性を調べたコクランレビュー

発表年
2018年
研究機関
マレーシア・メラカ・マニパル医科大学
掲載誌
The Cochrane database of systematic reviews
研究の種類
システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
対象
1,398人
結果の向き
良い方向

26件・1398人で、2週間から6か月の短い期間で偽物より歯が白くなりました。

[2]自宅用の過酸化尿素の最適な濃度を調べたネットワークメタ解析

発表年
2025年
研究機関
ブラジル・ポンタグロッサ州立大学
掲載誌
The Japanese dental science review
研究の種類
システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
対象
研究13件を統合
結果の向き
良い方向

RCT13件で、濃度の低いジェルは同じくらい白くしながら、しみるリスクを下げました。

[3]ホワイトニング前に硝酸カリウムの予防剤を塗る方法のメタ解析

発表年
2021年
研究機関
ブラジル・ポンタグロッサ州立大学
掲載誌
Clinical oral investigations
研究の種類
システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
対象
研究24件を統合
結果の向き
良い方向

24件で、しみるリスクが12%低くなりましたが、差は小さいとされました。

[4]予防剤入りのホワイトニングジェルと予防剤なしのジェルの比較

発表年
2019年
研究機関
Rezende Mほかの研究チーム
掲載誌
Operative dentistry
研究の種類
システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
対象
研究47件を統合
結果の向き
差なし

予防剤を混ぜたジェルでも、しみるリスクに差はありませんでした。

[5]自宅用ジェルの使用時間を短くした影響を調べたメタ解析

発表年
2024年
研究機関
ブラジル・カンピーナス大学
掲載誌
Clinical oral investigations
研究の種類
システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
対象
—
結果の向き
良い方向

使う時間を短くするとしみることが減りましたが、白さは推奨どおりのほうが大きくなりました。

[6]10%過酸化水素のストリップを偽物と比べた試験

発表年
2004年
研究機関
アメリカ・企業の研究部門
掲載誌
The Journal of clinical dentistry
研究の種類
ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
対象
39人
結果の向き
良い方向

39人で、使い始めて3日で歯の色の改善がはっきり見られました。

[7]9.5%過酸化水素のストリップを偽物と比べた試験

発表年
2014年
研究機関
Simon JFほかの研究チーム
掲載誌
The Journal of clinical dentistry
研究の種類
ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
対象
54人
結果の向き
良い方向

54人で、使い始めて3日後から偽物より歯が白くなりました。

[8]10%過酸化尿素を夜に使うホワイトニングの試験

発表年
2008年
研究機関
ブラジル・リオグランデ・ド・ノルテ連邦大学
掲載誌
Journal (Canadian Dental Association)
研究の種類
ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
対象
50人
結果の向き
良い方向

50人で、色は見本で中央値3段階上がり、88%で6か月後も保たれました。

[9]2種類の過酸化尿素ジェルを比べた試験

発表年
1998年
研究機関
アメリカ・ノースカロライナ大学
掲載誌
Compendium of continuing education in dentistry (Jamesburg, N.J. : 1995)
研究の種類
ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
対象
51人
結果の向き
良い方向

51人で、5日目と7日目の白さに差はありませんでした。

[10]10%と、より濃い過酸化尿素ジェルを比べたメタ解析

発表年
2018年
研究機関
de Geus JLほかの研究チーム
掲載誌
Operative dentistry
研究の種類
システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
対象
研究13件を統合
結果の向き
良い方向

13件で、10%のジェルは白さに差がなく、しみるリスクが低くなりました。

[11]自宅用ホワイトニング剤の濃度を比べたネットワークメタ解析

発表年
2025年
研究機関
ブラジル・ポンタグロッサ州立大学
掲載誌
Journal of dentistry
研究の種類
システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
対象
研究53件を統合
結果の向き
差なし

差が出たのは、最も高い濃度と最も低い濃度を比べたときだけでした。

[12]自宅用ホワイトニング剤の濃度と歯のしみを比べた解析

発表年
2025年
研究機関
ブラジル・ポンタグロッサ州立大学
掲載誌
Journal of dentistry
研究の種類
システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
対象
研究77件を統合
結果の向き
良い方向

濃度が高いほど、しみるリスクと強さが大きくなりました。

[13]硝酸カリウムとフッ化ナトリウムの予防剤を調べたメタ解析

発表年
2015年
研究機関
中国・武漢大学
掲載誌
Journal of dentistry
研究の種類
システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
対象
—
結果の向き
良い方向

ホワイトニング中にしみた人は、偽物より少なくなりました。

[14]ホワイトニング後の知覚過敏に対する歯みがき粉の系統的レビュー

発表年
2024年
研究機関
ブラジル・リオグランデ・ド・ノルテ連邦大学
掲載誌
Clinical oral investigations
研究の種類
システマティックレビュー関連する研究を決まった方法で集め、結果を整理した研究。
対象
387人
結果の向き
結果が割れている

5件・387人で、22%では減らし、16%では効果がありませんでした。

[15]しみやすい人に硝酸カリウムとフッ素を前に使った試験

発表年
2004年
研究機関
アメリカ・ノースカロライナ大学
掲載誌
Journal of esthetic and restorative dentistry : official publication of the American Academy of Esthetic Dentistry ... [et al.]
研究の種類
ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
対象
40人
結果の向き
良い方向

40人で、しみた人は予防剤の群が41%、偽物の群が78%でした。

[16]硝酸カリウムの歯みがき粉で医院のホワイトニングのしみを防げるか

発表年
2022年
研究機関
エクアドル・キト・サンフランシスコ大学
掲載誌
Journal of esthetic and restorative dentistry : official publication of the American Academy of Esthetic Dentistry ... [et al.]
研究の種類
ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
対象
38人
結果の向き
差なし

38人で、5%硝酸カリウムの歯みがき粉でもしみる症状は防げませんでした。

[17]自宅用ホワイトニングのその後を調べた系統的レビュー

発表年
2023年
研究機関
スペイン・バレンシア大学
掲載誌
Clinical oral investigations
研究の種類
システマティックレビュー関連する研究を決まった方法で集め、結果を整理した研究。
対象
研究24件を統合
結果の向き
良い方向

24件で、多くの著者は色が1〜2.5年安定していると述べていました。

過酸化物のうがい液によるホワイトニングの効果と安全性を調べた試験

発表年
2025年
研究機関
ブラジル・サンパウロ州立大学
掲載誌
Journal of dentistry
研究の種類
ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
対象
45人
結果の向き
良い方向

45人のRCTで、10%過酸化尿素のジェルを毎日2時間・14日間使ったグループは、有効成分なしのうがい液のグループを含む3つのグループの中で歯の色の変化が最も大きかった

市販のホワイトニング製品の色の変化と副作用を比べた解析

発表年
2024年
研究機関
ブラジル・UNIFAE大学センター
掲載誌
Clinical oral investigations
研究の種類
システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
対象
1,932人
結果の向き
良い方向

市販のホワイトニング剤のRCTをまとめたネットワークメタ解析(37件・1,932人)で、市販の製品はプラセボと比べて短い期間で歯を白くする満足のいく効果があった(研究の確実性は低い)

ほかに参考にした論文(11本)

判定「効く」は、公開している評価方法に沿ってプログラムが算出しています。