[1]置き換え食と肥満・レプチンを調べたメタ解析
- 発表年
- 2025年
- 研究機関
- イラン・シャヒード・ベヘシュティ医科大学
- 掲載誌
- Reviews in endocrine & metabolic disorders
- 研究の種類
- システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
- 対象
- 研究70件を統合
- 結果の向き
- 良い方向
70件をまとめると、置き換え食を使った人は対照より体重が平均3.35kg多く減った。

痩せます。ふつうの食事制限より体重が多く減りますが、差は小さめです。
太りぎみ・肥満の大人の話です。
この記事は、成分や方法について公開されている研究を整理したものです。特定の商品の効果を評価したものではなく、個別の診断・治療の助言でもありません。
| 項目 | 点 | 配点 | 何を見るか |
|---|---|---|---|
| 研究デザイン | 40 | 40 | いちばん信頼できる研究の種類 |
| 研究の量 | 19.7 | 20 | 研究件数と参加人数 |
| 一致度 | 25 | 25 | 結果の向きがそろっているか |
| 新しさ | 10 | 10 | 最新の研究が何年以内か |
| 精度 | 5 | 5 | 信頼区間が「差なし」をまたがないか |
合計 99.7 点を、エビデンス強度 A の範囲(75〜100 点)に収めて、スコアは 100 点です。 判定に使った研究は、RCT のメタ解析 4 本。
配点の決まりは 評価方法について に公開しています。計算はプログラムが行い、広告や商品のデータは使いません。
置き換えダイエットは、食事の一部をシェイク・スープ・バー・ゼリーなどの置き換え食に替える方法です。エネルギー量が決まっているため、カロリーを控えやすいとされています。食事の全部を替える方法と、一食だけ替える方法があります。注意点は、栄養のとり方が偏りやすい食品もあることです。ここは研究で確かめたものではなく、一般的な説明です。
答えの中心は、イランのシャヒード・ベヘシュティ医科大学などの研究チームが2025年に発表したメタ解析です [1]。メタ解析とは、複数の試験の結果を統計でまとめる方法です。置き換え食の効果を調べたランダム化比較試験が70件集められました。
| 研究の種類 | ランダム化比較試験のメタ解析 |
|---|---|
| 対象 | 太りぎみ・肥満の大人(70件) |
| 比べたもの | 置き換え食を使った減量と、ふつうの食事での減量 |
| 結果 | 体重・体脂肪・腹囲が、置き換え食のほうがより減った |
体脂肪は平均2.77kg、腹囲は平均2.82cm多く減っています。
食事の全部を置き換える方法と一部を置き換える方法の両方を含み、全部を置き換えるほうが差は大きくなっていました。
置き換え食を使うから減るのではなく、カロリーが減るから減るのでは、という疑問があります。そこでカロリーを控えた食事どうしを比べた、Minらの研究チームの2021年のメタ解析を見ます。22件・1982人のメタ解析では、置き換え食のほうが体重がよく減りました。差の大きさは小さい、と評価されています [2]。毎日のエネルギーの60%以上を置き換え食でとる方法で、差が大きくなりました。
イギリスのオックスフォード大学などの研究チームが2019年に発表したメタ解析では、23件・7884人で、1年後の体重が平均1.44kg多く減っていました [3]。支援を手厚くした置き換え食のグループでは、差が6.13kgでした。差の大きさは、食事の指導やサポートの有無で変わります。
韓国の慶熙大学などの研究チームによる2022年のネットワークメタ解析(32件・3364人)では、置き換え食の効果がはっきりしたのは12週以内の短い期間だけで、それより長い期間では差がはっきりしませんでした [4]。1年後の差を示した解析と、期間が長いと差がはっきりしない解析が並んでいる状態です。なぜ結果が分かれたのかは、これらの要旨だけでは分かりません。
置き換え食の効果がはっきりしたのは12週以内の短い期間でした。
研究の対象は、太りぎみ・肥満の大人です。1日800kcal未満の食事や食事を全部置き換える方法の研究を除いても、1年後に差が出ていました [3]。ただ、全部を置き換える方法は食事量が大きく減るので、体調の変化を見ながら進める必要があります。2型糖尿病や糖尿病予備群の人を対象にした研究は別にあり、参考にとどまります。持病や服薬がある人、妊娠中の人は、始める前に医師や管理栄養士に確認してください。
置き換え食だけを渡された場合に同じ結果になるかは、研究では確かめられていません。
置き換え食を使うと、ふつうの食事制限より体重は多く減ります。
差は小さめで、期間が長いと差がはっきりしない解析もあるので、続けやすさで選ぶのが現実的です。
試すなら、食事の指導やサポートが付く形にして、持病がある人は先に医師に相談しましょう。
回数そのものを比べた研究はありません。差が大きかったのは、毎日のエネルギーの60%以上を置き換え食でとる方法でした [[34144920]]。
参考になる研究として、糖尿病予備群などの1254人(10件)の解析では、置き換え食を取り入れた減量のほうが体重が平均1.38kg多く減りました [[38693302]]。ただし、この解析は予備群などに限った研究で、確実性は低〜中程度と評価されています。
効果がはっきりしたのは12週以内の短い期間だけとするメタ解析があります [[36093081]]。1年後にも差があるとする解析もあり、結果はそろっていません。
低カロリーの食事に加える方法を比べたメタ解析では、置き換え食の効果の大きさは中くらいと評価されました [[36093081]]。食物繊維の話は[食物繊維で体重は減る?](/evidence/fiber-weight)で扱っています。
70件をまとめると、置き換え食を使った人は対照より体重が平均3.35kg多く減った。
22件・1982人で、置き換え食を使うほうが体重がよく減った。
23件・7884人で、置き換え食を取り入れた食事は1年後の体重が平均1.44kg多く減っていた。
置き換え食の効果がはっきりしたのは12週以内の短い期間だけだった。
減量後に置き換え食を続けた322人は、体重の維持が平均3.9kg良かった。
判定「効く」は、公開している評価方法に沿ってプログラムが算出しています。