[1]食品・サプリのルテインなどが見え方に与える影響のメタ解析
- 発表年
- 2023年
- 研究機関
- シンガポール・シンガポール国立大学
- 掲載誌
- Nutrition reviews
- 研究の種類
- システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
- 対象
- 研究25件を統合
- 結果の向き
- 良い方向
RCTをまとめた解析で、まぶしい光からの見え方の回復時間が短くなった。

見え方には効きます。まぶしい光を見たあとの回復が早まります。目の病気のない人の視力は上がりません。
目の病気のない大人の、見え方の話です。
まぶしさや、淡い濃淡の見分けやすさを期待するなら、効果が見られた試験の条件は毎日12mg・16週間です。59人の小さな試験なので、目安として考えてください [4]。視力が落ちたと感じるときや、白内障・黄斑変性が心配なときは、サプリより先に眼科で検査を受けてください。持病や服薬がある人は、医師・薬剤師にも確認を。
この記事は、成分や方法について公開されている研究を整理したものです。特定の商品の効果を評価したものではなく、個別の診断・治療の助言でもありません。
| 項目 | 点 | 配点 | 何を見るか |
|---|---|---|---|
| 研究デザイン | 40 | 40 | いちばん信頼できる研究の種類 |
| 研究の量 | 9.5 | 20 | 研究件数と参加人数 |
| 一致度 | 25 | 25 | 結果の向きがそろっているか |
| 新しさ | 10 | 10 | 最新の研究が何年以内か |
| 精度 | 5 | 5 | 信頼区間が「差なし」をまたがないか |
合計 89.5 点を、エビデンス強度 B の範囲(55〜84 点)に収めて、スコアは 84 点です。 判定に使った研究は、RCT のメタ解析 1 本。
配点の決まりは 評価方法について に公開しています。計算はプログラムが行い、広告や商品のデータは使いません。
ルテインは、ほうれん草などの緑黄色野菜や卵黄に含まれる、黄色い色素の成分(カロテノイドの一種)です。目の奥の黄斑に集まり、青い光を吸収する色素(黄斑色素)になります [2]。目を守り、見え方を助けるとされ、食事のほか、サプリメントでもとれます。注意点は、持病がある人、服薬中の人、妊娠中・授乳中の人は、使う前に医師・薬剤師に確認することです。
答えの中心は、シンガポール国立大学などの研究チームが2023年に発表したメタ解析です [1]。メタ解析とは、複数の研究の結果を合わせて、全体の差を調べる方法です。
| 研究の種類 | ランダム化比較試験を集めたメタ解析(25件を統合) |
|---|---|
| 対象 | 目の病気のない大人と、目の病気のある人 |
| 比べたもの | ルテインなどを含むサプリや食品 / プラセボ(有効成分の入っていない偽物)など |
| 結果 | まぶしい光からの回復時間が短くなった(平均差 -2.35) |
視力の改善は、目の病気のある人でだけ見られました。
95%信頼区間(本当の値が入っていると考えられる範囲)は-4.49〜-0.20で、幅が広く、差がごく小さい可能性も含みます。
見え方といっても、調べられた項目ごとに結果が違います。目の病気のない人の結果は次のとおりです。
目の病気のない人を対象にした別の試験では、同じ結果になりませんでした [15]。
ルテイン6mgとビタミン・ミネラルを9か月または18か月とっても、視力、コントラスト感度(淡い濃淡の見分けやすさ)、まぶしい光からの回復のどれもプラセボと差がありませんでした。
量・期間・組み合わせが試験ごとに違うため、1本の試験だけでは決められません。
企業の研究部門が行った、20〜69歳の健康な59人の試験では、ルテイン12mgを毎日16週間とると、コントラスト感度とまぶしさへの感度が改善しました [4]。人数の少ない試験です。副作用や長期の安全性は、今回集めた研究の要旨からは判断できません。持病がある人、服薬中の人、妊娠中・授乳中の人は、使う前に医師・薬剤師に確認してください。
視力の改善は目の病気のある人の結果で、目の病気のない人には見られていません。
ルテインは、目の病気のない人でも、まぶしい光からの見え方の回復を早めます。
白内障の予防には効かず、ブルーライトや病気の予防も確かめられていません。
見え方に困っているときは、まず眼科で相談してください。
目の病気のない人では、視力の改善は見られませんでした。視力の指標が改善したのは、目の病気のある人でだけです [[37094947]]。
中心のメタ解析にはサプリと食品の両方が含まれ、食品だけの結果は分けられていません。主に食事で1日5mg未満増やした研究では、黄斑色素に有意な変化はありませんでした [[34157098]]。
4176人を中心にしたコクランのレビューでは、後期への進行のリスクにはっきりした差はありませんでした(リスク比は1で差なしを表し、結果は0.94。確実性は低い)[[37702300]]。
老眼を調べたヒトの試験は、今回の調査では見つかっていません。近くが見えにくいときは、眼科で相談してください。
RCTをまとめた解析で、まぶしい光からの見え方の回復時間が短くなった。
目の病気のない大人の研究のメタ解析で、1日20mg以上で黄斑色素が増えた。
3159人のRCTで、白内障の手術が必要になる割合に差はなかった。
20〜69歳の健康な59人のRCTで、コントラスト感度とまぶしさへの感度が改善した。
追跡研究で、食事からのルテインが多い人ほど白内障のリスクが低い関連があった。
子ども60人のRCTで、目の疲れの自己評価がプラセボより軽かった。
少人数のRCTで、組み合わせサプリが眼精疲労の自覚症状の一部を改善した。
50歳以上の79人で、年齢が高いほど黄斑色素がやや少なかった。
18〜88歳の390人で、黄斑色素の量は年齢によって変わらなかった。
12〜81歳の健康な75人で、年齢は黄斑色素の量を予測しなかった。
追跡研究のメタ解析で、後期の加齢黄斑変性が少ない関連があった。
ルテイン・ゼアキサンチンで予防できるかを調べた試験は見つからなかった。
コクランのレビューで、進行のリスクにはっきりした差はなかった。
6件・584人の系統的レビューで、結果は割れていた。
目の病気のない46人のRCTで、視力などにプラセボとの差はなかった。
判定「効く」は、公開している評価方法に沿ってプログラムが算出しています。