[1]縄跳びのトレーニングが体力と体格に与える影響のメタ解析
- 発表年
- 2022年
- 研究機関
- オーストラリア・ジェームズ・クック大学
- 掲載誌
- Journal of sports sciences
- 研究の種類
- システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
- 対象
- 1,021人
- 結果の向き
- 良い方向
健康な人1,021人(研究21件)で、心肺持久力や筋力が小〜中程度改善した。

つきます。長く動ける体力と、ジャンプ力などの筋力が上がります。
研究の多くは18歳未満が対象で、大人の試験は少ししかありません。
体力づくりの手段として、試す価値があります。研究では週2〜3回、8〜12週ほど続けた例が中心です [3]。ひざや足首に痛みがある人は、医師に相談してから始めましょう。
この記事は、成分や方法について公開されている研究を整理したものです。特定の商品の効果を評価したものではなく、個別の診断・治療の助言でもありません。
| 項目 | 点 | 配点 | 何を見るか |
|---|---|---|---|
| 研究デザイン | 40 | 40 | いちばん信頼できる研究の種類 |
| 研究の量 | 16.6 | 20 | 研究件数と参加人数 |
| 一致度 | 25 | 25 | 結果の向きがそろっているか |
| 新しさ | 10 | 10 | 最新の研究が何年以内か |
| 精度 | 0 | 5 | 信頼区間が「差なし」をまたがないか |
合計 91.6 点を、エビデンス強度 B の範囲(55〜84 点)に収めて、スコアは 84 点です。 判定に使った研究は、ランダム化比較試験 2 本・RCT のメタ解析 2 本。 この上限により、強度を A から B に下げました。
配点の決まりは 評価方法について に公開しています。計算はプログラムが行い、広告や商品のデータは使いません。
体力は、長く動き続ける力(心肺持久力)、筋力、ジャンプやダッシュの瞬発力、バランスなどをまとめた言葉です。縄跳びは、全身で跳び続ける有酸素運動で、道具が安く、場所も取りません。
答えの中心は、オーストラリアのジェームズ・クック大学などの研究チームが2022年に発表したメタ解析です [1]。メタ解析とは、似た研究の結果をまとめて計算し直す方法です。健康な人を対象にした縄跳びの研究21件が集められました。
| 研究の種類 | 縄跳びのトレーニングを調べた研究のメタ解析 |
|---|---|
| 対象 | 健康な人(1,021人・研究21件) |
| 比べたもの | 縄跳びのトレーニングと、運動しない場合や別の運動 |
| 結果 | 心肺持久力や安静時の心拍数などが小〜中程度改善 |
最大筋力、ジャンプ、ダッシュも改善しましたが、筋持久力には有意な効果がありませんでした [1]。
注意したいのは、対象の年齢です。21件のうち18件は、参加者の平均年齢が18歳未満でした。期間は6〜40週です [1]。
大人を対象にしたランダム化比較試験(RCT)は、今回の抽出では1本だけでした。タイのチュラロンコン大学の研究チームが2025年に発表した、平均21.7歳の健康な大人59人の試験です [2]。
最大酸素摂取量は、体が使える酸素の最大量で、長く動き続ける力の指標です。
期間は8週間で、縄跳びの2つの組はどちらも運動しない組より高くなりました [2]。ただし、これは1本の小さな試験です。中高年や運動習慣のない大人については、研究が見つかっていません。
中国のハルビン体育大学の研究チームによる2023年のメタ解析は、10〜12歳の1,048人(RCT15件)を対象にしました。縄跳びはふだんの体育より、男子では速さ・筋力・筋持久力・敏しょう性、女子では協調性とバランスが改善しました [3]。効果が出やすかったのは、毎回40分を超える、週2回、8〜12週の縄跳びでした。
体脂肪については、研究の結果が一致していません。根拠の確かさは低めです。結果のばらつきが大きいためです。
体組成は運動しない組とも、始める前とも変わりませんでした。
一方、太りぎみの10〜13歳(各組40人)の試験では、体育の授業に12週間インターバル縄跳びを取り入れた組で、体重・BMI・体脂肪率が有意に改善しました [5]。体脂肪が減るかは、対象と期間で変わるようです。
研究の多くは、週2〜3回、8〜12週ほどの縄跳びです。大学生96人の試験では、週2,000回を12週間続けた組で、運動しない組より心拍数が下がりました [4]。ひざ・足首・腰に痛みや持病がある人、運動を久しぶりに始める人は、医師や理学療法士に確認してから始めてください。
結果の多くは子ども・10代のものです。大人は無理のない回数から始めてください。
縄跳びは、長く動き続ける体力とジャンプ力などの筋力に効きます。
研究の多くは18歳未満で、大人の試験は少なく、体脂肪の結果は割れています。
週2〜3回から始め、体の反応を見ながら続けましょう。
若い大人59人の試験で、8週間の縄跳びのあと最大酸素摂取量が運動しない組より高くなりました [[39994454]]。ただし大人の研究は少なく、中高年での確かな結果はありません。
研究の結果は割れています。体脂肪が改善したメタ解析もあれば、差がなかった研究もあります [[36121177]] [[37293420]]。体脂肪を減らす目的なら、食事と合わせて考えましょう。
10〜12歳の研究では、毎回40分を超える、週2回、8〜12週の縄跳びで効果が出やすい結果でした [[37293420]]。大人で最適な頻度は、研究では確かめられていません。
健康な人1,021人(研究21件)で、心肺持久力や筋力が小〜中程度改善した。
健康な若い大人59人で、8週間後の最大酸素摂取量が運動しない組より高かった。
10〜12歳の1,048人(RCT15件)で、ふだんの体育より体の働きの指標が改善した。
大学生96人で、週2,000回の縄跳びを12週間続けると安静時の心拍数が下がった。
太りぎみの10〜13歳で、12週間のインターバル縄跳びにより体重・BMI・体脂肪率が改善した。
ジュニアのテニス選手16人で、12週間の縄跳びによりバランスの指標が改善した。
判定「効く」は、公開している評価方法に沿ってプログラムが算出しています。