新しい習慣が身につくまで、何日かかる?

新しい習慣が身につくまで、何日かかる?
読了目安 4〜6分最終更新日 2026.11.06
答え良い関連がある

取り組みの前後で、習慣の強さは高まっています。習慣になるまでは中央値で59〜66日です。

根拠

健康習慣の研究20件・2601人をまとめた解析で、習慣になるまでの日数を報告した4件では、中央値が59〜66日、平均が106〜154日でした。人によって4〜335日と大きく違い、取り組みの前後で習慣の強さは高まっていました [1]。根拠の確かさは低めです。前後の比べ方が中心で、バイアスのリスクが高い研究が多いためです。

この答えの範囲

運動・食事・水を飲む・歯間清掃など、健康に関わる習慣を身につけたい大人の話です。

じゃあ、どうする?

「21日」で区切らず、2〜3か月は続ける前提で始めましょう。毎回同じ場面でやると決めると習慣になりやすいことが、歩く習慣の比較試験で分かっています [2]。

この記事は、成分や方法について公開されている研究を整理したものです。特定の商品の効果を評価したものではなく、個別の診断・治療の助言でもありません。

根拠の確かさ

エビデンス強度研究の種類・数・結果のそろい方から、根拠の確かさを「高い・中程度・低い・限定的」の4段階で示します。低い
根拠の論文判定に使った論文の数です。まとめ論文 (多くの試験を集めたもの) も 1 本と数えます。8 本
研究間の一致研究どうしの結果が、同じ方向にそろっているかを示します。おおむね一致
判定の内訳を見る(スコア 64 / 100)
項目点配点何を見るか
研究デザイン2440いちばん信頼できる研究の種類
研究の量17.420研究件数と参加人数
一致度2525結果の向きがそろっているか
新しさ1010最新の研究が何年以内か
精度55信頼区間が「差なし」をまたがないか

合計 81.4 点を、エビデンス強度 C の範囲(30〜64 点)に収めて、スコアは 64 点です。 判定に使った研究は、観察研究 1 本。

配点の決まりは 評価方法について に公開しています。計算はプログラムが行い、広告や商品のデータは使いません。

習慣化とは

習慣化は、考えなくても自然にその行動ができる状態になることです。研究では「自然にやれる度合い」を質問票で測ります。運動、健康的な食事、水を飲む、歯間清掃などが調べられてきました。注意点は、習慣になるまでの日数に決まりがなく、人や行動で大きく違うことです。

目次
  1. 01研究でわかったこと
  2. 02注意点
  3. 03まとめ
  4. 04よくある質問
  5. 05参照した論文

01研究でわかったこと

答えの中心は、オーストラリアのサウスオーストラリア大学などの研究チームが2024年に発表したメタ解析です [1]。メタ解析とは、複数の研究の結果をまとめて分析する方法です。健康習慣を調べた研究20件・2601人が集められました。

研究の種類健康習慣の身につき方を調べた研究のメタ解析
対象平均年齢21.5〜73.5歳の大人(20件・2601人)
比べたもの取り組みの前と後の習慣の強さ、習慣になるまでの日数
結果日数を報告した4件で中央値59〜66日、平均106〜154日。人によって4〜335日
まとめて分析した結果習慣になるまでの日数は、中央値で59〜66日、平均で106〜154日でした。

人によって4〜335日と大きく違い、取り組みの前後で習慣の強さははっきり高まっていました [1]。

中央値は、全員を日数の順に並べたときの真ん中の値です。まとめられた研究は運動8件、健康的な食事8件、歯間清掃3件、水を飲む習慣2件などで、質問票で習慣の強さを測っています。前後の比べ方が中心で、バイアスのリスクが高い研究が多く、根拠の確かさは低めです。

よく言われていることは本当?

  • 21日続ければ習慣になる研究とは合いません。 習慣になるまでの中央値は59〜66日、人によって4〜335日で、決まった日数は見つかっていません [1]。
  • 習慣になるまで平均66日かかる半分は本当です。 中央値は59〜66日と一致しますが、平均は106〜154日で、個人差が大きい点に注意が必要です [1]。
  • 習慣の種類で日数が違う本当です。 ジムの利用と病院での手洗いの大量の記録を調べた2023年の研究では、ジム通いは数か月、手洗いは数週間かかるのがふつうでした [3]。
  • 1日休んでも崩れない96人が12週間(84日)続けた観察で、1回やらなかっただけでは習慣づくりにほとんど影響しませんでした。 対照群のない1件の研究です [4]。
  • いつ・どこでやるかを決めると続く本当です。 運動が足りない働く中年127人の比較試験で、毎回同じ場面で歩く計画を立てた人だけが歩くことを習慣にしました [2]。
  • ごほうびや楽しさがあると習慣になりやすい歯間清掃などを続けた118人の研究で、楽しさがあると、同じ回数でも習慣の強まり方が大きい関連が見られました。 対照群のない研究です [5]。
  • 日数を記録して見える化すると続く習慣の強さや日数を結果にした研究は、今回の検索では見つかっていません。

個人差はどれくらい?

個人差は、日数の幅そのものに表れています。96人を12週間(84日)追った古典的な研究では、自然にできる度合いが上限の95%に達するまでの日数が、18〜254日と人によって大きく違いました [4]。食事の行動を毎日続けた192人の試験では、習慣になった人が「自然にできる」度合いのピークに達するまで、中央値で59日かかりました [6]。24人が105日間、毎日習慣の強さを記録した試験でも、習慣の伸び方は人によってまったく違いました [7]。

どんな条件で習慣になりやすい?

習慣になりやすい条件は、比較試験や追跡で調べられています。

  • 毎回同じ場面でやる: 運動が足りない働く中年127人の比較試験で、毎回同じ場面で歩く計画を立てた人だけが、歩くことを習慣にしました。場面を毎回変えた人は、歩く量は増えても習慣にはなりませんでした [2]。
  • きっかけの決め方: 食事の行動を「日課のあと」に結びつけても「決まった時刻」に結びつけても、習慣の強まりに差はありませんでした [6]。
  • 続ける回数: 新しくジムに入った111人を12週間追った研究では、週4回以上の運動を6週間続けることが、運動が習慣になる最低限の条件でした [8]。

ほかの研究では、結果が異なる場合も

習慣化したあとの効果が保たれるかは、結果が割れています。上の歩く習慣の試験では、同じ場面の計画の人でも、歩く量が保たれるとまでは言えませんでした [2]。

歩く量が保たれたか調べた試験運動が足りない働く中年127人(4週間の取り組みと4週間の追跡)

同じ場面の計画の人でも、追跡期間に歩く量が保たれるとまでは言えませんでした。

02注意点

日数は目安です。まとめられた研究は、運動・食事・歯間清掃など健康習慣が中心で、前後の比べ方が多く、バイアスのリスクが高いものが目立ちます。たとえば食事の試験は、18〜77歳の大人192人が84日間、毎日質問票に答えるという設定でした [6]。持病があり運動を始める人や、食事を大きく変える人は、医師や管理栄養士に相談してください。

日数を目標にしすぎない

「66日」は中央値の目安で、4〜335日の幅があります。

03まとめ

習慣になるまでは、中央値で59〜66日が研究の目安です。
個人差が大きいので、2〜3か月で身につかなくても失敗とは言えません。
毎回同じ場面でやると決めて、まず8週間ほど続けてみましょう。

04よくある質問

Q21日で習慣になりますか?

研究では、習慣になるまでの中央値は59〜66日、人によって4〜335日でした。21日で習慣になるとは言えません [[39685110]]。

Q三日坊主で終わったら、もうダメですか?

1回やらなかっただけでは、習慣づくりにほとんど影響しなかった研究があります。ただし対照群のない96人の研究1件です [[W2156179539]]。

Q運動と食事で日数は違いますか?

ジム通いは数か月、病院での手洗いは数週間かかるのがふつうでした。行動によって日数は違います [[37068252]]。

Q習慣になったら、ずっと続きますか?

研究では確かめられていません。歩く習慣の試験では、同じ場面の計画の人でも歩く量が保たれるとまでは言えませんでした [[39225981]]。

05参照した論文

判定に使った主な論文(8本)

[1]習慣ができるまでの時間:健康行動の習慣化とその要因の系統的レビューとメタ解析

発表年
2024年
研究機関
オーストラリア・サウスオーストラリア大学
掲載誌
Healthcare (Basel, Switzerland)
研究の種類
システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
対象
2,601人
結果の向き
良い方向

健康習慣の研究20件・2601人をまとめ、習慣になるまでの日数は中央値59〜66日、人によって4〜335日だった。

[2]歩く習慣づくりでの一貫した場面の役割:場面を変える群とのランダム化比較

発表年
2024年
研究機関
アメリカ・ブランダイス大学
掲載誌
Annals of behavioral medicine : a publication of the Society of Behavioral Medicine
研究の種類
ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
対象
127人
結果の向き
良い方向

運動が足りない働く中年127人で、毎回同じ場面で歩く計画の人だけが習慣にした。

[3]機械学習は習慣化について何を教えるか:運動と衛生の証拠

発表年
2023年
研究機関
フランス・HEC経営大学院
掲載誌
Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America
研究の種類
その他の研究上のどれにも当てはまらない研究。
対象
—
結果の向き
良い方向

ジムの利用と病院の手洗いの記録を分析し、決まった日数はなく、ジムは数か月、手洗いは数週間かかった。

[4]習慣はどう形成されるか:実生活での習慣化のモデル化

発表年
2009年
研究機関
イギリス・ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン
掲載誌
European Journal of Social Psychology
研究の種類
その他の研究上のどれにも当てはまらない研究。
対象
96人
結果の向き
良い方向

96人が84日間毎日記録し、習慣が上限の95%に達するまでの日数は18〜254日と人によって大きく違った。

[5]認識された報酬が習慣化に与える影響の探索的研究

発表年
2018年
研究機関
イギリス・インペリアル・カレッジ・ロンドン
掲載誌
BMC psychology
研究の種類
その他の研究上のどれにも当てはまらない研究。
対象
118人
結果の向き
良い方向

一般の118人を16週間追い、楽しさがあると同じくり返しでも習慣の強まり方が大きかった。

[6]日課に結びつける計画と時刻に結びつける計画での習慣化:ランダム化比較試験

発表年
2021年
研究機関
ドイツ・ベルリン自由大学
掲載誌
British journal of health psychology
研究の種類
ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
対象
192人
結果の向き
良い方向

大人192人が食事の行動を84日間続け、習慣になった人は中央値59日でピークに達した。

[7]HabitWalk:身体活動の習慣化を調べるマイクロランダム化試験

発表年
2025年
研究機関
スイス・ベルン大学
掲載誌
Applied psychology. Health and well-being
研究の種類
ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
対象
24人
結果の向き
良い方向

24人が105日間、毎日習慣の強さを記録し、習慣の伸び方は人によってまったく違った。

[8]新規ジム会員の運動習慣の形成:縦断研究

発表年
2015年
研究機関
カナダ・ビクトリア大学
掲載誌
Journal of behavioral medicine
研究の種類
コホート研究生活習慣などの違いで集団を分け、長い期間追いかけて比べる研究。
対象
111人
結果の向き
良い方向

新規のジム会員111人を12週間追い、週4回以上を6週間続けることが習慣の最低限の条件だった。

ほかに参考にした論文(5本)

判定「良い関連がある」は、公開している評価方法に沿ってプログラムが算出しています。