[1]子ども・若者の運動と、うつ・不安・自尊感情のネットワークメタ解析
- 発表年
- 2025年
- 研究機関
- 中国・首都体育学院
- 掲載誌
- BMC public health
- 研究の種類
- システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
- 対象
- 3,059人
- 結果の向き
- 良い方向
子ども・若者のRCT27件(3059人)の統合で、運動をした人の自尊感情が高くなり、筋トレが最も効果が大きかった。

高まります。運動を続けた人は、自己肯定感が高くなっています。
運動を数週間から数か月続けた結果の話です。子ども・高齢者・太極拳の大人で調べられています。乳がんの女性など、対象によっては差が出ない場合もあります。
自信をつけたいなら、運動を続ける価値があります。子ども・若者では筋トレの効果が最も大きく、大人は太極拳の研究があります。大学生では、体力や見た目への自信も高くなったと報告されています [4]。
この記事は、成分や方法について公開されている研究を整理したものです。特定の商品の効果を評価したものではなく、個別の診断・治療の助言でもありません。
| 項目 | 点 | 配点 | 何を見るか |
|---|---|---|---|
| 研究デザイン | 40 | 40 | いちばん信頼できる研究の種類 |
| 研究の量 | 18.4 | 20 | 研究件数と参加人数 |
| 一致度 | 25 | 25 | 結果の向きがそろっているか |
| 新しさ | 10 | 10 | 最新の研究が何年以内か |
| 精度 | 5 | 5 | 信頼区間が「差なし」をまたがないか |
合計 98.4 点を、エビデンス強度 C の範囲(30〜64 点)に収めて、スコアは 64 点です。 判定に使った研究は、RCT のメタ解析 3 本。 論文の著者自身による確実性の評価は「低い」で、これを強度の上限にしています。 この上限により、強度を A から C に下げました。
配点の決まりは 評価方法について に公開しています。計算はプログラムが行い、広告や商品のデータは使いません。
自己肯定感(自尊感情)は、自分には価値があると感じる度合いのことです。「自信」には、この自分への評価のほかに、体力や見た目への自信、「やればできる」という感覚(自己効力感)が含まれます。この記事は、運動を数週間から数か月続けた人を、運動しなかった人と比べた研究で答えます。
答えの中心は、中国の首都体育学院などの研究チームが2025年に発表した、子ども・若者のネットワークメタ解析です [1]。ネットワークメタ解析とは、複数の運動の種類を、研究をまたいでまとめて比べる方法です。
| 研究の種類 | 運動のRCTを統合したネットワークメタ解析 |
|---|---|
| 対象 | 子どもと思春期の若者(27件・3059人) |
| 比べたもの | 有酸素運動・筋トレ・組み合わせなどと、運動しない対照群 |
| 結果 | 運動をした人の自尊感情が高くなり、筋トレが最も効果が大きかった |
種類別では、筋トレが最も効果の大きい運動でした。
対象が違う研究も、同じ向きです。
対象も運動の種類も違うのに、結果の向きがそろっている点が、この答えの支えです。
「体型や体力への自信」も調べられています。中国の大学生のRCT12件(2128人)では、体力・見た目・運動能力への自信が高くなりました(SMD 0.95) [4]。子ども・若者では、自分の体への見方が良くなっています(10件・3662人、Hedges' g 0.51) [6]。大人の筋トレ11件の系統的レビューでも、8件が体への見方の改善を報告しました [7]。
乳がんと診断された女性のメタ解析(20件・2030人)では、運動全体としては自尊感情が対照群より高くなりませんでした。筋トレと、指導者がつく運動に限ると、改善が見られました [8]。子ども・若者でも、運動だけを行ったRCTでは自分についての評価が高くなりましたが、運動に他の取り組みを組み合わせた研究では差がありませんでした [9]。
運動全体では差がなく、筋トレと指導付きの運動に限ると改善が見られました。
多くの研究は、数週間から数か月の運動プログラムで効果を測っています。やめたあとも続くかは、ここで示した研究からは分かりません。対象は、子ども・若者、65歳以上、太極拳をした大人が中心で、持病のある人が含まれる研究もあります。持病がある人や、運動を始めると体調が心配な人は、医師に相談してから始めてください。
子ども・高齢者・太極拳の大人で調べられた結果で、すべての人に同じ大きさで当てはまるとは限りません。
運動を続けると、自己肯定感は高まります。ただし根拠の確かさは低めです。
あなたが子ども・若者、65歳以上、太極拳をする大人なら、研究の対象に近い人です。
続けやすい運動を選び、筋トレや太極拳など、教わりながらできる形も試してみましょう。
子ども・若者の解析では、筋トレが最も効果の大きい運動でした [[41174613]]。ただし、有酸素運動や組み合わせなど、ほかの運動でも自尊感情は高くなっています。大人では太極拳の研究があります [[39953472]]。
エンドルフィンが自信を高めるしくみを直接調べた研究は、確認できていません。研究で確かめられているのは、運動を続けた人の自尊感情や自己効力感が高くなったという結果です [[30473437]]。
あります。65歳以上のRCT18件のメタ解析で、運動をした人の自尊感情が高くなりました(SMD 0.49) [[24602398]]。
この記事の研究は、体型の変化を条件にしていません。子ども・若者や大学生では、自分の体への見方が良くなったと報告されています [[42964252]] [[42325342]]。
子ども・若者のRCT27件(3059人)の統合で、運動をした人の自尊感情が高くなり、筋トレが最も効果が大きかった。
65歳以上のRCTのメタ解析(18件)で、運動をした人は自尊感情が高くなった(SMD 0.49)。
大人の太極拳のRCT11件で、自尊感情が対照群より高かった(SMD 0.46)。すべてバイアスのリスクが高いか懸念がある。
中国の大学生2128人(RCT12件)で、体への自信が高くなった(SMD 0.95)。ばらつきが大きく、出版バイアスもあった。
13歳以上のRCT8件で、運動は一般的な自己効力感を中くらいの大きさで高めた(Hedges' g 0.59)。
子ども・若者3662人(10件)で、自分の体への見方が良くなった(Hedges' g 0.51)。ばらつきは大きかった。
大人の筋トレ11件のうち8件が、体への見方の改善を報告した。質が高い研究は3件だけだった。
乳がんの女性(20件・2030人)で、運動全体では自尊感情に差がなく、筋トレと指導付きの運動では改善が見られた。
3〜20歳の研究で、運動だけを行ったRCTでは自分への評価が高くなり、他の取り組みを組み合わせた研究では差がなかった。
RCT23件(1821人)で、運動は短期的に自尊感情を高めるとされた。ただし小さく質の低い研究が中心。
判定「効く」は、公開している評価方法に沿ってプログラムが算出しています。