[1]頭を使う作業を続けたときの、朝鮮人参とブドウ糖の影響
- 発表年
- 2006年
- 研究機関
- イギリス・ノーサンブリア大学
- 掲載誌
- Journal of psychopharmacology (Oxford, England)
- 研究の種類
- ランダム化比較試験(クロスオーバー)参加者が順番を変えながら複数の条件を体験し、結果を比べる試験。
- 対象
- 27人
- 結果の向き
- 良い方向
一晩絶食した若い大人27人で、ブドウ糖25 gが注意のテストの正確さを上げた。

空腹できつい課題を続けた試験では、注意の正確さが上がりました。覚えた単語をすぐ思い出す成績も良くなります。
健康な子ども〜大人が、ブドウ糖25〜50 gの飲み物をとった直後の短い時間で確かめた結果です。集中力が上がった試験は、どちらも絶食していて、頭を使う課題が難しいときでした。
この記事は、成分や方法について公開されている研究を整理したものです。特定の商品の効果を評価したものではなく、個別の診断・治療の助言でもありません。
| 項目 | 点 | 配点 | 何を見るか |
|---|---|---|---|
| 研究デザイン | 34 | 40 | いちばん信頼できる研究の種類 |
| 研究の量 | 14 | 20 | 研究件数と参加人数 |
| 一致度 | 7.1 | 25 | 結果の向きがそろっているか |
| 新しさ | 3 | 10 | 最新の研究が何年以内か |
| 精度 | 0 | 5 | 信頼区間が「差なし」をまたがないか |
合計 58.1 点を、エビデンス強度 D の範囲(5〜39 点)に収めて、スコアは 39 点です。 判定に使った研究は、ランダム化比較試験 3 本・観察研究 1 本。
配点の決まりは 評価方法について に公開しています。計算はプログラムが行い、広告や商品のデータは使いません。
ブドウ糖は、ご飯やパン、果物などに含まれる糖の一種で、体と脳のおもなエネルギー源とされています。食べると血液中の糖(血糖)になり、飲み物やタブレットなどの形でとることもできます。砂糖はブドウ糖と果糖がつながったもので、研究ではブドウ糖と砂糖が分けて調べられています。注意点は、糖尿病など血糖に関わる持病がある人や服薬中の人は、とり方を医師や薬剤師に確認することです。
集中力が上がった試験は、どちらも絶食していて、頭を使う課題が難しいときでした。
覚えた単語の思い出しについての答えの中心は、オーストラリアのクイーンズランド工科大学などの研究チームが2023年に発表したレビューです [5]。砂糖(ブドウ糖など)と頭の働きの関係を調べた健康な人の研究77件が集められ、一部の試験は結果をまとめて計算し直す「メタ解析」にかけられました。
| 研究の種類 | 健康な人の研究77件のレビュー(一部はメタ解析) |
|---|---|
| 対象 | 健康な人 |
| 比べたもの | ブドウ糖と、偽の飲み物(プラセボ) |
| 結果 | 覚えた単語をすぐ思い出す成績が、プラセボより良かった |
効果の大きさは要旨に書かれていません。多くは、とった直後の効果を見た試験です。
対象などが違います。思い出しは健康な人のレビューで、とったものはブドウ糖、測ったものは覚えた単語をすぐ思い出す成績です。差がなかったのは子どものメタ解析で、とったものは砂糖、測ったものは14項目です [4]。思い出しだけを取り出した結果は要旨に書かれておらず、2つは直接比べられません。ブドウ糖を飲んだ9〜11歳の試験では、記憶は良くなりました [9]。
研究の多くは、ブドウ糖25〜50 gの飲み物を一度とり、直後の短い時間を測ったものです [1] [3]。毎日続けたときや試験本番の成績は、調べられていません。砂糖を多くとり続けることは、観察研究で認知の低下の危険と関連していました [5]。糖尿病など血糖に関わる持病や服薬中の人は、医師や薬剤師に確認してください。
糖分をとった直後の1時間は、疲れが強く覚醒度が低いこととの関連が報告されています。原因までは言えません [6]。
この関連は、ランダム化試験かどうかが要旨に書かれておらず、根拠の確かさは低めです。
空腹できつい課題を続けた試験では、ブドウ糖で注意のテストの正確さが上がりました。
とった直後は、覚えた単語をすぐ思い出す成績も良くなります。
試すなら、研究で使われた量の範囲で、とったあとの眠気を見ながら決めましょう。
研究の多くは飲み物の試験です。ラムネそのものを調べた研究は、この記事で紹介した研究にはありません。
砂糖を調べた研究は少なく、結果もそろっていません。高齢者では砂糖100 gが注意と処理の速さを少し良くしましたが [[24839862]]、子どもの23件のまとめでは差が出ませんでした [[7474248]]。
研究では確かめられていません。とった直後の1時間は疲れが強く覚醒度が低いことと関連していた、という報告もあります [[30951762]]。
一晩絶食した若い大人27人で、ブドウ糖25 gが注意のテストの正確さを上げた。
12時間絶食した60歳以上の44人で、ブドウ糖50 gが注意を切り替える課題を速くした。
大人48人で、ブドウ糖50 gだけをとると、選んで反応する課題の反応がかえって遅くなった。
子どもの試験23件のメタ解析で、砂糖は学力テストを含む14項目のどれにもはっきりした差を出さなかった。
健康な人の研究77件のレビューで、ブドウ糖は覚えた単語をすぐ思い出す成績をプラセボより良くした。
31件・1259人のメタ解析で、糖分をとった直後の時間帯は、プラセボより疲れが強く覚醒度が低かった。
健康な大人3,484人の実験をまとめると、絶食した人と食べた人でテストの成績にほとんど差はなかった。
子ども・中高生の45件のレビューで、朝食を抜くと午前中の注意・判断・記憶の成績が良くない結果が比較的そろっていた。
9〜11歳の子どもで、授業中に課題に取り組む時間は長くなったが、注意を持続する力は変わらなかった。
高齢者43人で、ブドウ糖50 gはどの項目も変えず、砂糖100 gは注意と処理の速さを少し良くした。
脳の働き方は変わったが、テストの成績まで変わった研究は半分に満たなかった。
大人の試験15件のメタ解析で、上がり方がゆるい朝食は、120分を過ぎるとすぐ思い出す記憶がわずかに良かった。
子ども・中高生で、朝食の血糖の上がりやすさの違いは、記憶や注意に差を出さなかった。
この記事のエビデンス強度は、公開している評価方法に沿ってプログラムが算出しています。