[1]ビマトプロスト0.03%と基剤を比べたまつ毛の比較試験
- 発表年
- 2012年
- 研究機関
- アメリカ・企業の研究部門
- 掲載誌
- Journal of the American Academy of Dermatology
- 研究の種類
- ランダム化比較試験参加者をくじ引きのように分け、条件の違いによる結果を比べる試験。
- 対象
- 278人
- 結果の向き
- 良い方向
16週で目立ち具合が1段階以上良くなった人は、ビマトプロスト群で78.1%、基剤群で18.4%だった。

医薬品成分入りなら伸びます。4か月使うと約8割でまつ毛が目立つようになり、成分なしの液は約2割でした。
効くと確かめられているのは、ビマトプロストなど、プロスタグランジンに似た成分を含む製品です。それ以外の成分の美容液は比較試験が見つからず、伸びるかどうか分かりません。
成分表示で、ビマトプロストかプロスタグランジンに似た成分が入っているかを確かめましょう。試験は4週間〜4か月使って評価しているので、数日で判断せず、数週間は続けて様子を見ます。原因のはっきりしない人では、やめると4〜6か月で効果が薄れたので、伸びた状態は塗り続けて保ちます [5]。目の病気がある人や妊娠中は、先に眼科医か薬剤師に相談してください。
この記事は、成分や方法について公開されている研究を整理したものです。特定の商品の効果を評価したものではなく、個別の診断・治療の助言でもありません。
| 項目 | 点 | 配点 | 何を見るか |
|---|---|---|---|
| 研究デザイン | 36 | 40 | いちばん信頼できる研究の種類 |
| 研究の量 | 12 | 20 | 研究件数と参加人数 |
| 一致度 | 25 | 25 | 結果の向きがそろっているか |
| 新しさ | 3 | 10 | 最新の研究が何年以内か |
| 精度 | 0 | 5 | 信頼区間が「差なし」をまたがないか |
合計 76 点を、エビデンス強度 A の範囲(75〜100 点)に収めて、スコアは 76 点です。 判定に使った研究は、ランダム化比較試験 5 本。
配点の決まりは 評価方法について に公開しています。計算はプログラムが行い、広告や商品のデータは使いません。
まつ毛美容液は、まつ毛の保湿やハリ・コシ、傷んだまつ毛の補修をうたう化粧品です。ビマトプロストは、プロスタグランジンという物質に似た成分で、医薬品のまつ毛育毛剤の有効成分です。まつ毛が長くなる原因を148件の研究でまとめた系統的レビューでも、最も多い原因として挙げられています [6]。化粧品の中にも、プロスタグランジンに似た成分を入れた美容液があります。
答えの中心は、2012年のランダム化比較試験です [1]。ランダム化比較試験とは、くじ引きのように参加者を分け、有効成分入りの液と成分の入っていない液(基剤)を比べる方法です。
| 研究の種類 | ランダム化比較試験(基剤との比較、5か月) |
|---|---|
| 対象 | 成人。ビマトプロスト群137人、基剤群141人 |
| 比べたもの | ビマトプロスト0.03% / 基剤 |
| 結果 | 16週でまつ毛の評価が1段階以上良くなった人が78.1%と18.4% |
長さ・太さ・濃さも、ビマトプロスト群のほうが大きく増えました。
日本の杏林大学などの2014年の試験でも、日本人173人で4か月後に77.3%と17.6%でした [2]。
アメリカのデューク大学などの2010年の試験では、52人がジェルを6か月塗り、まつ毛の長さはビマトプロスト群で平均0.77mm伸び、対照群では0.12mm短くなりました [7]。アメリカのマイアミ大学などの2010年の試験では、19人が左右の目で分けて6週間塗り、ビマトプロスト側が平均2.0mm、生理食塩水側が1.1mm伸びました [8]。
長さの数字は、試験ごとに対象も測り方も違うので、並べて比べられません。成分なしの液でも、4週間や6週間の試験では0.63〜1.1mm伸びています [3] [8]。伸びたかどうかは、成分なしの液との差で見ます。
化粧品の試験は人数が少なく、医薬品ほど確かではありません。
研究で使われたのは、ビマトプロスト0.03%を1日1回、上まぶたの生え際に塗る方法で、期間は6週間〜1年ほどです [8] [5]。副作用の結果は割れています。2012年の試験では、副作用のうち白目の充血(結膜充血)だけが基剤群より多く [1]、日本人の試験では、副作用の割合は両群で同じくらいでした [2]。デューク大学の試験では副作用がジェル群25%、対照群12.5%に出て、最も重いのは目の中の炎症(前部ぶどう膜炎)の再発でした [7]。スペインのセビリア大学などの2026年の研究では、健康な女性19人が6週間使うと、使う前と比べて涙の膜が不安定になり、涙の量が減り、充血が増えました。比べる群のない小規模な研究です [9]。2か月使った28人のうち5人が、しみる感じで使うのをやめた研究もあります [10]。目の表面への長期の影響は、まだ十分に調べられていません [11]。持病や目の病気がある人、妊娠中の人は、眼科医や薬剤師に確認してください。
自己判断で量を増やさず、眼科医に相談してください。
ビマトプロストなど、プロスタグランジンに似た成分入りの製品は、まつ毛を伸ばし目立たせることが研究で確かめられています。
成分が違う美容液の「ハリ・コシ」や「補修」は、研究で確かめられていません。
続けて塗ることが前提なので、目に違和感が出たら、早めに眼科医へ相談しましょう。
ほぼウソです。プロスタグランジンに似た成分入りの製品では、基剤よりまつ毛が伸びた試験があります。ただし基剤でも18.4%の人が「良くなった」と評価されたので、塗れば確実に伸びるとも言えません。
同じ試験で両方を比べた研究は見つかっていません。比較試験は、医薬品が5件・522人以上、化粧品が2件・74人で、医薬品のほうが試験の数も人数も多くなっています。
研究では確かめられていません。今回の検索では、プロスタグランジン系ではない成分の比較試験は見つかりませんでした。
長さを測った試験では、化粧品の美容液で4週間 [[18569264]]、片目ずつ比べた試験で6週間 [[20163864]] の時点で、すでに成分なしの液との差が出ていました。目立ち具合の評価は、主な試験で16週(約4か月)の時点で見ています [[21899919]]。数日で変わったという研究は、今回は見つかっていません。
16週で目立ち具合が1段階以上良くなった人は、ビマトプロスト群で78.1%、基剤群で18.4%だった。
4か月後に1段階以上良くなった人は、ビマトプロスト群で77.3%、基剤群で17.6%だった。
4週間の使用で、まつ毛は成分入りの群で1.44〜1.94mm、基剤の群で0.63mm伸びた。
成分入りのジェル群は、基剤だけの群よりまつ毛が有意に伸びた。
目立ち具合と満足度の両方が良くなった人は、ビマトプロスト群で基剤群より多かった。やめると4〜6か月で効果は薄れた。
148件の研究をまとめ、最も多い原因はビマトプロストの外用だった。
6か月でまつ毛の長さは、ビマトプロストのジェル群で平均0.77mm伸び、対照群では0.12mm短くなった。
19人の片目にビマトプロスト、もう片目に生理食塩水を塗り、まつ毛は平均2.0mmと1.1mm伸びた。
6週間使うと、使う前より涙の膜が不安定になり、涙の量が減り、目の充血が増えた。
28人のうち5人が、塗るときのしみる感じで使用をやめた。
まつ毛を伸ばす製品の目への影響は、研究が足りないとしている。
判定「効く」は、公開している評価方法に沿ってプログラムが算出しています。