[1]頭皮に塗るカフェイン製品の臨床試験を集めた系統的レビュー
- 発表年
- 2025年
- 研究機関
- ポーランド・ヤギェウォ大学
- 掲載誌
- Healthcare (Basel, Switzerland)
- 研究の種類
- システマティックレビュー関連する研究を決まった方法で集め、結果を整理した研究。
- 対象
- 684人
- 結果の向き
- 良い方向
9件・684人の試験すべてがカフェインに有利な結論。質は3件が中程度、1件が低く、5件が非常に低いと評価。

減ります。引っぱって抜ける毛が、6か月で約3本減りました。
根拠のほとんどは、カフェインと他の成分を配合した製品の試験で、カフェイン単独の効果は分けられません。髪の太さや、ミノキシジルとの優劣は言えません。
試すなら、毎日の洗髪に取り入れて数か月は続けるのが、研究の条件に近い使い方です。試験は 6 か月が中心でした。急な抜け毛や頭皮の強いかゆみがあるときは、皮膚科で原因を調べましょう [2]。
この記事は、成分や方法について公開されている研究を整理したものです。特定の商品の効果を評価したものではなく、個別の診断・治療の助言でもありません。
| 項目 | 点 | 配点 | 何を見るか |
|---|---|---|---|
| 研究デザイン | 40 | 40 | いちばん信頼できる研究の種類 |
| 研究の量 | 13.8 | 20 | 研究件数と参加人数 |
| 一致度 | 25 | 25 | 結果の向きがそろっているか |
| 新しさ | 10 | 10 | 最新の研究が何年以内か |
| 精度 | 0 | 5 | 信頼区間が「差なし」をまたがないか |
合計 88.8 点を、エビデンス強度 B の範囲(55〜84 点)に収めて、スコアは 84 点です。 判定に使った研究は、ランダム化比較試験 1 本・RCT のメタ解析 1 本。 この上限により、強度を A から B に下げました。
配点の決まりは 評価方法について に公開しています。計算はプログラムが行い、広告や商品のデータは使いません。
カフェインは、コーヒーやお茶に含まれる成分です。頭皮に使う育毛・抜け毛対策の製品にも、シャンプーや塗り置きのローションとして配合されます。毛根に働くとされ、血流や頭皮環境を整えると説明されることが多い成分です。注意点は、多くの製品がカフェイン以外の成分も配合していることです。ここまでは一般的な説明で、研究で確かめたものではありません。
答えの中心は、ポーランドのヤギェウォ大学などの研究チームが2025年に発表した系統的レビューです [1]。系統的レビューとは、決めた手順で関連する研究を集め、結果を整理する方法です。頭皮に塗るカフェイン製品の臨床試験が9件集められました。
| 研究の種類 | 頭皮に塗るカフェイン製品の臨床試験の系統的レビュー |
|---|---|
| 対象 | 男性型の薄毛・抜け毛・髪の細りのある人(9件・684人) |
| 比べたもの | カフェイン製品(シャンプー・ローションなど)と、使う前やプラセボ |
| 結果 | 9件すべてが、カフェインに有利な結論 |
ただし研究の質は、3件が中程度、1件が低く、5件が非常に低いと評価されています [1]。
研究の質が低い理由は、ランダム化や対照群のない試験が含まれること、製品のカフェイン濃度が書かれていないものが多いことです [1]。「効く」という向きはそろっていますが、「どのくらい効くか」を言い切れる質ではない、と読むのが正確です。
男性型の薄毛の男性154人が、血流を促す成分とカフェインを配合したシャンプーか、見た目が同じプラセボのシャンプーを毎日6か月使いました。引っぱって抜ける毛の本数は、配合シャンプーで2.8本減り、プラセボでは0.6本増えました [2]。
この試験は、血流を促す成分とカフェインの配合で、カフェイン単独の効果は分けられません [2]。
女性の男性型の薄毛でも、カフェイン配合シャンプーを6か月使った人は、対照のシャンプーより引っぱって抜ける毛が多く減りました(3.1本減と0.5本減)[3]。カフェイン以外の成分も入った製品の試験です。
男性型の薄毛の男性62人の試験では、カフェインなど複数の成分を含むフォームは、基剤だけのフォームより休止期(抜けやすい状態)の毛の割合を大きく減らしました。一方で、髪の密度の増え方には差がありませんでした [6]。
休止期の毛の割合は減りましたが、髪の密度の増え方に差は出ませんでした。
抜けにくくなることと、髪が増えることは、別の結果です。この記事の答えは、抜け毛の量についてです。
試験で使われたのは、毎日の洗髪で6か月続ける使い方でした [2]。短期間で判断せず、数か月は続けた結果で見るのが研究の条件に近い見方です。副作用については、カフェインと髪の研究9件をまとめた別のレビューが、頭皮に塗るカフェインの副作用は最小限だったと報告しています [7]。急に抜け毛が増えた、頭皮に赤みや強いかゆみがある、持病や服薬中の人は、皮膚科の医師や薬剤師に確認してください。
男性型の薄毛などは、病院で受けられる治療があります。気になる抜け毛が続くときは、早めに皮膚科で相談しましょう。
カフェイン入りの製品は、抜け毛を減らす向きで研究がそろっています。
根拠の多くはカフェイン以外の成分も入った製品の試験なので、カフェインだけの効果とは言えません。
使うなら数か月は続けて、抜け毛の本数の変化を見ましょう。
研究では確かめられていません。シャンプーと塗り置きを直接比べた臨床研究は見つかっていません。
研究では確かめられていません。レビューは、カフェイン濃度が書かれていない製品の試験が多いことを弱点に挙げています [[39997270]]。
研究では確かめられていません。カフェインとアデノシン配合のシャンプーを使った77人の試験では、抜け毛は減りましたが、髪の太さは変わりませんでした [[38764299]]。
[育毛シャンプーで抜け毛は減る?](/evidence/hair-growth-shampoo-hair-loss)で、成分を問わずに調べた結果をまとめています。
9件・684人の試験すべてがカフェインに有利な結論。質は3件が中程度、1件が低く、5件が非常に低いと評価。
男性154人で、6か月後に引っぱって抜ける毛が配合シャンプーで2.8本減り、プラセボは0.6本増えた。
女性で6か月後、引っぱって抜ける毛が3.1本減り、対照のシャンプーは0.5本減だった。
男性210人で、6か月後の成長期の毛の割合の改善は、カフェイン10.59%、ミノキシジル11.68%。
77人の使用前後の比較で抜け毛は減ったが、髪の太さは変わらなかった。対照群はなし。
男性62人で、休止期の毛の割合は基剤だけより大きく減ったが、髪の密度の増え方に差はなかった。
研究9件のまとめで、頭皮に塗るカフェインは一貫して髪の成長か抜け毛の減少を示し、副作用は最小限だった。
判定「効く」は、公開している評価方法に沿ってプログラムが算出しています。