[1]2型糖尿病の人のシナモンと代謝指標のメタ解析
- 発表年
- 2025年
- 研究機関
- ブラジル・南東ミナスジェライス連邦教育科学技術研究所
- 掲載誌
- Nutrition reviews
- 研究の種類
- システマティックレビュー・メタ解析関連する試験を決まった方法で集め、結果をまとめて分析した研究。
- 対象
- 3,054人
- 結果の向き
- 良い方向
2型糖尿病の3054人(28件)で空腹時血糖が平均15.26mg/dL低くなりました。

下がります。サプリやエキスで、空腹時の血糖値とHbA1cが下がります。
2型糖尿病など血糖が高めの人の、サプリやエキスの話です。
血糖の管理は、薬と食事・運動が土台です。シナモンは補助として試す位置づけで、糖尿病の薬を使っている人は、飲む前に医師か薬剤師に相談してください。料理にかける量は研究で確かめられていないので、血糖のためというより風味づけとして楽しむのがおすすめです。
この記事は、成分や方法について公開されている研究を整理したものです。特定の商品の効果を評価したものではなく、個別の診断・治療の助言でもありません。
| 項目 | 点 | 配点 | 何を見るか |
|---|---|---|---|
| 研究デザイン | 40 | 40 | いちばん信頼できる研究の種類 |
| 研究の量 | 18.7 | 20 | 研究件数と参加人数 |
| 一致度 | 20.9 | 25 | 結果の向きがそろっているか |
| 新しさ | 10 | 10 | 最新の研究が何年以内か |
| 精度 | 5 | 5 | 信頼区間が「差なし」をまたがないか |
合計 94.6 点を、エビデンス強度 A の範囲(75〜100 点)に収めて、スコアは 95 点です。 判定に使った研究は、ランダム化比較試験 2 本・RCT のメタ解析 3 本。
配点の決まりは 評価方法について に公開しています。計算はプログラムが行い、広告や商品のデータは使いません。
シナモンは、木の樹皮を乾かしたスパイスです。菓子や料理の香りづけに使われ、血糖値を整えるとされて、サプリやエキスにもなっています。研究ではセイロンシナモンとカシアシナモンという種類が使われます。注意点は、研究の多くが料理の量ではなく、サプリやエキスで調べられていることです。
答えの中心は、ブラジルの南東ミナスジェライス連邦教育科学技術研究所などの研究チームが2025年に発表したメタ解析です [1]。メタ解析とは、同じテーマの試験を集めて結果を統合する方法です。2型糖尿病の人がシナモンを30〜120日とった試験28件・3054人が集められました。
| 研究の種類 | ランダム化比較試験のメタ解析 |
|---|---|
| 対象 | 2型糖尿病の大人と高齢者(28件・3054人) |
| 比べたもの | シナモンのサプリと対照(期間は30〜120日) |
| 結果 | 空腹時血糖は平均15.26mg/dL低く、HbA1cは平均0.56低かった |
HbA1cも平均0.56低くなりました。
量が2g以下でも2gより多くても空腹時血糖は下がっていて、HbA1cが下がったのは2g以下のグループでした [1]。イランのシャヒード・ベヘシュティ医科大学などによる2025年の解析(49件)でも、空腹時血糖とHbA1cはどちらも下がっています [2]。
結果のばらつきを表すI2は、血糖で88%、HbA1cで94%と大きい値です [1]。I2は高いほど、研究ごとに結果が違うことを示します。どのくらい下がるかは、研究によって大きく違います。
オーストラリアの南オーストラリア大学の研究チームによる2012年のコクランのレビューは、10件・577人の試験を集め、空腹時血糖への効果ははっきりせず、糖尿病にシナモンを使う根拠は不十分としました [3]。中国の東南大学などによる2023年の解析も、空腹時血糖とHbA1cに差を示しませんでした [4]。集めた試験や解析の方法が違うため、結論がそろっていません。
空腹時血糖への効果ははっきりせず、使う根拠は不十分とされました。
試験でよく使われた種類を並べます。種類を直接比べた研究ではないので、優劣は言えません。
料理に使う程度の量に近い研究は、わずかです。肥満で糖尿病予備群の18人が毎日4gのシナモンを4週間とった試験では、24時間の血糖値が偽薬より低くなりました [8]。人数が少なく、1本だけの結果です。
食べ方でも結果が分かれました。2型糖尿病の19人の試験では、食事の前に生の粉を水に溶かして飲むと食後の血糖の急上昇が抑えられ、カプセルでは効果が弱まりました [9]。一方、36人の試験では、煮出した液を一度飲んでも、ブドウ糖を飲んだあとの血糖の上がり方は変わりませんでした [10]。
研究で使われた量と期間はさまざまです。例えばスリランカの試験では、2型糖尿病の人がセイロンシナモンのエキス250mgか500mgを4か月飲みました [5]。糖尿病予備群の試験では、お腹の症状に差は見られませんでした [8]。ただし、副作用を詳しく調べた結果は十分にそろっていません。血糖を下げる薬を使っている人、持病や妊娠中の人は、飲む前に医師や薬剤師に確認してください。
自己判断で薬を減らしたり、やめたりしないでください。
シナモンのサプリやエキスは、空腹時血糖とHbA1cを下げる向きの結果が多い一方、研究ごとのばらつきは大きいです。
当てはまるのは2型糖尿病の人のサプリの研究で、料理にかける量は確かめられていません。
試すなら補助として、薬を使っている人は医師や薬剤師に相談してからにしましょう。
研究では量がさまざまで、2g以下も2gより多い量も血糖は下がっていました [[38917435]]。糖尿病予備群の試験では毎日4gでした [[38290699]]。どの量が最適かは、研究では決められていません。
煮出した液を一度飲んだ36人の試験では、血糖の上がり方は変わりませんでした [[35458138]]。続けて飲んだ場合は、研究では確かめられていません。
薬の代わりになるかを調べた結果は、今回の資料にはありません。自己判断で薬を減らさず、主治医に相談してください。
2型糖尿病の3054人(28件)で空腹時血糖が平均15.26mg/dL低くなりました。
49件の試験の統合で、空腹時血糖とHbA1cが対照より下がっていました。
10件・577人の試験で、空腹時血糖への効果ははっきりしませんでした。
血糖の指標には差が出ず、コレステロールや中性脂肪には差が見られました。
2型糖尿病の210人で、エキスの服用が空腹時血糖とHbA1cの変化に関係していました。
150人の試験で、空腹時血糖の下がり幅が偽薬より8.59mg/dL大きくなりました。
カシアシナモンでは、血糖を良くする効果は見られませんでした。
18人が毎日4gを4週間とり、24時間の血糖値が偽薬より低くなりました。
19人の試験で、カプセルで飲むと食後血糖を抑える効果が弱まりました。
36人の試験で、煮出した液を一度飲んでも血糖の上がり方は変わりませんでした。
判定「効く」は、公開している評価方法に沿ってプログラムが算出しています。